【ラノベ☆ヲタっ!!】Vtuber Special【読書感想&オススメ】
さて、ラノベヲタとして、ラノベだけの読書感想記事を書いていこうかなー、と思い立ちました。
今回は、Kindle Unlimitedで読める(2023年10月現在)のタイトルを5冊読んでいきます。
当方、ラノベヲタであって、V界隈はあまり知りません!
一人も追いかけてないくらいです。
ボカロ勢だったので、ココアシガレットPプロデュースをちょっと見てたんですけど、「いちばん推せるんじゃね?」って子が規約違反? とかでいなくなってしまってから、V界隈に触れてないです。
そりゃ、オタクの端くれだから、最低限カルチャーとして周辺用語くらいはなんとなく知ってるけど……。
くらいの知識で読んでいます。
バリバリVオタク!
という方とは、ちょっと感想が違ってくるかもしれません。
さて。
せっかく5冊も読むので、
こういう方にはオススメかも? こういう方は読まない方がいいかも?
というオススメ度も独断で書いてみました。
参考程度、というか、「いいやそれでも自分は読む!」くらいに思っていただければ幸いです。
【1冊目】『Vのガワの裏ガワ1』
【こんな人にオススメ】無双系が好き。だけど、最近異世界ものには飽きてきた。『千歳くんはラムネ瓶のなか』がブッ刺さった。
【こんな人は避けた方がいいかも……】無双系は苦手。『ロードス島戦記』の初期モンスターに勝てないリアリティが好き。
主人公が自称神絵師でちょいウザい。
なんというか、地の文は普通にラノベとしてのイタさレベルかなと。
まぁ、大丈夫、読めはします。
キャラは、いい。
メインヒロインは、目的のために手段を選ばない才色兼備。
サブヒロインは、つい世話を焼いてしまう姉御肌だけど、下ネタが苦手。
プラス、恋愛パートは絡まないけど妹ボジで、甘やかされたい末っ子だけど、純粋でいい子。
登場人物は少なめだけど、三人のヒロイン、それぞれ特色がしっかりキャラ立ってる。
ただ。
ストーリーも、まぁ、読めなくはないんですが……。
ストーリーに谷がないんですよ。
谷がないから、山がないんですよ。
「登録者十万人目指す!」で始まるのに、初配信の前から達成してるんですよ……。
えぇ……。
どのラノベ作家さんの言葉かは忘れたけど、「障害がなければストーリーは終わってしまう。逆に言えば、障害がある限り、続けることができる」ってのがある。
勇者には、四天王や魔王。
スポーツ選手には、ライバルや、怪我。
両片思いには、告白できない事情や躊躇。
Vtuber。
滑舌の悪さやあがり症に悩み、登録者が伸び悩み、アンチの言葉に凹まされ、流行に乗って再生回数を稼いでもやりたいことがやれない矛盾に悩み……。
それを仲間と乗り越える!
高校生たちの、アオハル!!!
っていう、展開はないです。
微塵も。
いやいやいやいやいや……。
後半には山場は仕込んであるんだけど、小さいエピソードを積み上げていく、っていうのがないんですよね……。
テーマとか構成とか、どうも昇華しきれてない。
表紙とかね、ギミックがあって、それはアツいんですが……。
才能がありまくって、目標は即達成、上の上をもちろん当たり前に走って、すぐに有名に!
そこらへんのストーリー構成は、異世界モノ俺Tueeeeee世代だなぁ、と。
まぁ、読めるは読めます。
面白いかと言われると、微妙です。
一部、無双系とかが好きな方には刺さるかも。
2巻もKU対象。ビビッときた方はぜひ読んでみてください。
【2冊目】『VTuberのマイクに転身したら、推しが借金まみれのクズだった』
【こんな人にオススメ】ゆるーく読めるコメディ系が好き。
【こんな人は避けた方がいいかも……】ジェットコースターレベルに起伏があるストーリが好き。
マイク転身要素は、あんまりない。
男子高校生目線で、Vと魂どっちも書くためのギミックって感じです。
違和感はあんまりなくギミックが活きて、さらさら読めます。
ご都合主義もあるけれど、フィクションとして楽しめるレベルです。
1冊目はあれですからね、「高校から野球始めた素人がすぐレギュラー、毎年、甲子園で優勝! ドラフト一位でプロになりました!」レベルですからね……。
で。
ギャンブル系Vtuberなんているんだ! って感じ。
ウマ娘ブームとかも踏まえて小ネタも挟みつつ、知らない人でも意味が通じるように工夫があったり。
Vtuberとしての成長に沿って、進んでいくストーリーもちゃんと面白い。
で、イチバンいい! と思ったのは。
「うさ耳メイド見習い」っていう、作者の性癖が詰まっていて、それでいて作者のエゴとかキモい部分は全く出てこないバランスの良さ!!
いや、作者の本音が出てきてキモ……ってなることが実は多いんですよね、自分。
なんででしょうねぇ……。
明らかに作者の性癖なのに、そういう部分がなくて読みやすかった!
今回読んだ5冊の中で、いちばんフィーリングが合いました。
ゆるーい内容なのであまり目立たないんですが、ストーリー構成も好み。
「何かラノベを読みたいけど、特にこれといって読みたいタイトルはないんだよな……」っていう時とかに良さげ。
ぜひ手に取ってみてください。オススメです!
【3冊目】『VTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた』
【こんな人にオススメ】Vtuber界隈にドップリ。ラノベでも小説はちょっと苦手かも……
【こんな人は避けた方がいいかも……】あんまりVtuber界隈の用語やノリを知らない。下ネタ全開は苦手
ネット小説書籍化勢。
全編、生放送配信で進むという異色タイプになっています。
うわぁ……悪ノリすぎ……と感じる方も少なからずいるかもなという感じ。
けれど、下手な編集を入れずに、ネット連載のノリをそのまま書籍化にも引き継いているとも言えます。
「ネット連載と別物やんけ」でファンが離れるものも少なからず有りますからね……。
ただ、ベースがネット小説なので、それを電子書籍でも紙面で読むのにはちょっと違和感がありました。
で、今回紹介する中では、いちばんVtuber界隈を知っておかないと読みにくい内容になっています。
例えば、わたしが引っかかったのは「凸があるまで〜」という配信。
「ん? リアルでいちいち訪ねてきてるのか? あ、違うわ、電凸だわ」となったり。
今、この感想を読んでくださっている方の中には、「いや、そもそも凸って何?」って方もいるかもしれない。
用語や生配信のノリを知らないと読みにくい、ストーリーを楽しみにくい。
というのは確実にあると思います。
で、下ネタ多めですね。
なんというか、ネット小説は日刊なので多少は仕方ないんですが、作家自身がちょっとはみ出てる。
そこまでウンザリはしないんですが、下ネタ、勢いだけのノリが嫌いな方はちょっと避けたほうがいいかも。
それで、どうしても気になったのが!
なんでリアルな中身とあってるのに、Vtuberでイラスト描くの!?
イメージ損ねるなら……というのなら、そこにイラスト入れるなよ!?
生配信パートでイラスト入れにくいのは分かるんですが、それででもですよ。なら、イラストない方がマシまであるくないですか?
マイナスポイントばかりでもなんですので、よかったところ。
生放送オンリーに近い構成で進みますが、ストーリーもしっかりとあります。
ネット小説書籍化にありがちな、「一冊の分量に編集したら、変なところで終わる」もなかったですね。
引きとしてちょうどいいところで終わっています。
ネット小説独特の雰囲気を引き継いでいる点と合わせて、編集さんが理解がある上にかなりの実力者なんだと思います。
さて、現在7巻のシリーズものとして展開中。
ハマれれば、楽しめること間違いなしです。
【4冊目】『妹の好きなVtuberが実は俺だなんて言えない』
【こんな人にオススメ】平成ラノベラブコメのノリが好き。
【こんな人は避けた方がいいかも……】中高生時代に読んでたラノベ、ハイテンションすぎて今は胸焼けするわ……。
「俺妹」の電撃らしい、妹ものか……?
と、正直、タイトルでちょっと警戒しました。
けれど、妹ものというよりは、
妹の推しVの中身が自分なので、妹の夢を壊さないように隠し通そう!
というコメディです。
妹の幼馴染、よくコラボしている女子Vなんかも絡んできて、「これぞラノベ……!」なコメディが展開。
面白いんですけど……
ただ……。
中学生時代なら、「おもろい!」だけで読めたんでしょうけど。
大人になった今では、このハイテンションについていくのちょっと辛いですね。
まだまだネタは仕込んでの結末には、「単巻じゃなくて続いてもよかったのでは……?」と思うくらいには面白かった。
うーん、やっぱり、昔ながらのラノベのノリは、令和ではウケないのかもしれない‥……。
【5冊目】『VTuberのエンディング、買い取ります。』
【こんな人にオススメ】Vファンとして悲しい思いをしたことがある
【こんな人は避けた方がいいかも……】女性Vtuberの可愛いストーリーが読みたい
2巻も出ていますが、こちらはKU対象にはなっていません。
主役は、Vtuberではなくファン。
「推せる時に、推せ」
後悔しないようにグッズを買え、後悔しないように投げ銭をしろ。
そう、Vtuberはいつ消えるかわからない。
中の人が違反行為をしたり、そうでなくても些細な事柄で炎上して配信が続けられなくなる。
急な運営からのお知らせの後、もう二度と配信が見れない。
Vtuberの最期を、ファンの手に取り戻せ!
というストーリーになっています。
とはいえ、ダークな内容は抑えめですね。
もっとぶっ飛んでるのかと思って読み始めたのですが、ちょっと物足りなさはありました。
え? コレコレさんとかの配信見過ぎ? それはあるかもですね。
YouTubeもLINEも、もじりなしのそのまま使っているのも印象的でした。
やっぱり、そのままの方が、それだけでリアリティがでますね。
重々しい始まりですが、ラストは爽快。
実際に、急に推してたVtuberが「消えてしまった!」「中身が変わってしまった!」という経験のある方は救われるかも……?
おわりに
Vtuberもの……ということで、「どれも似たようなものかなぁ」と思いながら読み始めましたが、五者五様の特徴がありましたね。
わたしの好みとしては、デビュー作よりも、他にも出している作家さんが面白かったかなという感触です。
経験値のある作家さんの方が、やはりストーリー構成なんかはしっかりしていますね。
いちばん、フィーリングが合って楽しめたのは『VTuberのマイクに転身したら、推しが借金まみれのクズだった』でした。
『妹の好きなVtuberが実は俺だなんて言えない』も、昔の電撃文庫の雰囲気を思い出して大変懐かしかったり。
皆さんもぜひ、読んでみてください。
調べてみると他にもVtuberを扱ったラノベが出版されいてるようなので、またKU対象になった時にでも読んでみようかなと思っています。
Vtuber Special第二弾なんかも書いちゃうかも……?
それでは、今回はここまで。
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