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伝説のつるぎ 大熊健司
2024年1月28日 00:20
勇樹と陽介は今日は連れ立って英一の家に向かっていた。 英一から誘われた時点で、勇樹はてっきり例のレトロゲームのうちの何かをプレイするのかと思っていたが、どうやら今日はそうではないらしい。「てっきりゲームかと思ったんだけどな。」 勇樹は少し残念そうに呟いた。「まあまあ。ゲームはいつでもできるじゃん。」「いやいや、英一が持ってるゲームはそんじょそこらじゃプレイできない代物ぞろいだぞ。」「
2024年1月21日 00:08
サークル飲みやゼミ飲みなど、大人数で飲む際にはやはり居酒屋の方がいいことが多く、また学生だけだったりすれば、チェーンの居酒屋の方が値段も手ごろだし、いい。 しかし、気心が知れた仲間だけで、それこそ少人数だったりすれば、宅飲みという選択も悪くない。 家主さえ許せば時間の制限もなく、居酒屋でついつい頼んでしまうことに比べれば財布にも優しい。 学生の住める安宿では部屋と部屋の間の壁が薄く、あまり
2024年1月14日 00:14
お昼休みを迎え、石嶺はいつもと同じ色の袋に包んだ弁当箱を持ち、休憩室へと向かった。 元来、凝り性な石嶺は一度こだわりだすと止まらないタイプで、また意志も強いタイプだったため、今でもくじけずに筋トレに励んでいた。 休憩室に着き、空いている席を見つけて座る石嶺。ゆっくりと包みを開くと、そこにはいかにも健康を意識しているメニューが。 筋トレなどと無縁な人間からすれば味気ない弁当に見えるが、石嶺に
2024年1月7日 00:50
先ほどからほのかは、授業の準備をしている樽井から少し離れた席に座り、何やら本を読んでいるようだった。いつもなら何気ない話をすることもあったが、何も話さなければならないわけではない。二人はお互い特に干渉することもなく、それぞれの作業に没頭していた。 カチカチとパソコンを触りながら作業を進める樽井と、ペラッと、たまにページをめくる音だけをたてるほのか。たまにはそんな静かな過ごし方も悪くない。