高橋コヤマ

インターネットオエカキマン。 お出かけや思考散策が好き。 歴史と路面電車と野球も好きで…

高橋コヤマ

インターネットオエカキマン。 お出かけや思考散策が好き。 歴史と路面電車と野球も好きです。もちろん鯉党! 写真を撮るのも好きです。

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  • 22年12月広島旅行

    12/5〜7に滞在した、広島・呉・福山・尾道の旅記などの記事まとめ

最近の記事

1ヶ月くらい放置していた ブログから3つほど見繕い(ほど投稿していないが)noteへ投稿しました

    • 思い出の話

       2024年1月。  引っ越しの片付けをするためにまずしたことは、母方の祖母の手紙をまとめることだった。  祖母は2017年末ごろこの世を去った。不孝ものだから、命日は覚えていない。誕生日も何も覚えていない。これは身内でもそうなので単純に私がそういう人間というだけだ。涙は出なかった。ただ、周りの悲しむ人たちを見て(貴女は環境的にひとりだったかもしれないが、けして独りではなかったのだ)とぼんやり考えたことを思い出す。  私が再び広島を離れたのが2016年の春。ほんの一年ほ

      • どのくらい「初めての死」を、憶えているだろうか。

         その夜は歯を磨いていた。  小学校の野外活動で、似島で一日目の活動を終えキャンプファイヤーを終え、就寝に向けて歯を磨き談笑しているところだった。突然担任がやってきて、高橋くん来い、という。心当たりはないが怒られるのか……? とうっすら恐れながら急いで口をゆすぎ、洗面所を出た。そのとき担任がどんなふうに話したかは全く覚えていないが、祖父が危篤だから野活を切り上げて本土へ帰れとのことだった。  小さな漁船に別クラスの先生に荷物と一緒に乗せられ、似島を出る。夜の海を近くで見るのは

        • 無駄話

           「心の窓」がある。  これは、創作の話だけれど個人の話でもある。抽象的な窓。  自創作短編集『花緑青の窓辺より』の表紙にもした、眼下に瀬戸内海を見下ろす「だけ」の窓だ。  はじめは、キャラクターの家にこの窓があるといいな……と思って描き始めたのだが、いつの間にかそれは「瀬戸内のただうつくしいだけを留める窓辺」という抽象的な……自らの心などをあらわす象徴になっていた。心象風景というやつだ。  戸のあるなしすらわからない窓辺に薄いレースカーテンだけがよくはためく。それ以外の

        1ヶ月くらい放置していた ブログから3つほど見繕い(ほど投稿していないが)noteへ投稿しました

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        • 22年12月広島旅行
          11本

        記事

          今朝の日記

           今朝、起きたら小さなアシダカ軍曹見習いがいて、最近感じていた視線の正体はこいつか〜幻覚じゃなくて良かったなあと思いながら  クモがマジで無理なので、ここは私の家だから出ていってほしいこと、おまえがいるということは食べるものがあるということなのだろうがそれは私でなんとかする、ここは私の家だ、ということを再三伝え、睨み合っていた  お椀にすくって外に出そうとするもうまく部屋の角に入ってしまい、ハエたたきの上に乗りなさい、とぐいぐい押し付けるもなかなか乗ってくれず、もう! と押し

          24年4月25日の日記

           やっと帰る場所を見つけた気がした。  母方の祖母が亡くなったとき、私は諦観に近い喪失を得た。そのとき私はもう広島を離れ京都に暮らしていた。祖母とはたまに文通をしていた(今もその手紙は手元にある)。  私にとって「帰るべき場所」はずっと、祖母の暮らしていた島にあった。もちろん広島もずっと暮らしていた帰る場所なのだが、それよりもずっと心の深いところにある「帰るべき場所」だった。  広島から離れて暮らしている間─それは祖母が亡くなったあとも─、身内はよく島に行き、墓や家主の不在

          24年4月25日の日記

          24年4月5日の日記

           ここ数日気分が優れないので気分転換に早朝の外へ出た。  年度始めの週末、通勤の人は忙しなく散歩する高齢者や駆けるサイクリスト、歩行者優先を無視するイライラした車を見ながら散歩をした。3月中は異例の冷え込みもあり桜の開花時期は大きくずれにずれて、そしてここ数日の高温であっという間に満開になった。  至るところで桜が咲き、早いものは若葉を芽吹かせ路面に花溜まりをつくっている。  立ち寄った公園はジョギングをする人、まだ春休みなのかもしれない朝から元気にボール遊びをする子ども、体

          24年4月5日の日記

          【読了】『なぜ戦争をえがくのか 戦争を知らない表現者たちの歴史実践』大川史織/みずき書林

           読み終わった。  本はすっかりくたくたになり、手元に届いたとき「うつくしい」と絶賛したトレペカバーはほんのりぼろぼろになっている。なんとなく惜しい気持ちもあるが、これでこそ「本を読んだのだ丹念に」という気持ちになる。これが重なっていくと、本はどんどん壊れていく。  子どもの頃、角川文庫から出ていた鳥山石燕の妖怪図の背が壊れるほど読み込み、買い直したことを思い出した。今は、修理することを覚えている。──そんなことを考えながら、ボロボロになった表紙を改めて眺めていた。  うつく

          【読了】『なぜ戦争をえがくのか 戦争を知らない表現者たちの歴史実践』大川史織/みずき書林

          「呉に行ってきた」(24年3月21日の記事)

           私事だが足を痛めて壊してしまったので、ごく狭いエリアだが「呉市海事歴史科学館(大和ミュージアム)」と「海上自衛隊呉史料館(てつのくじら館)」に行ってきた。ほんとうなら川原石も、入船山も行きたかったが仕方がない。足はしっかり治すことにする。  さて、気を取り直して。  まず「海上自衛隊呉史料館」──いわゆる「てつのくじら館」にはなんと10数年ぶりに訪れた。何度か通りがかってはいたのだがこちらのタイミングが悪く入館できなかったり、誰かと一緒で遠慮して行きそびれ……が年単位で

          「呉に行ってきた」(24年3月21日の記事)

          「ちょこっと行ってきた」(24年3月7日の記事)

          ■旧日本銀行広島支店 「地歴ウォーク的世界の写真展」  冠に“THE SHOWA 50's HIROSHIMA”とあるように、昭和五十年代の広島を写真とともに振り返る企画展。  まず本展示では床にドドンと昭和50年の広島と平成20年頃の航空写真が展示されており、靴を脱いで上に立ちながらその違いを眺めることができる……というのをニュースで見て、用事のついでに行ってきた。個人的には現在の商工センター周辺の埋め立て過程が写真とともに見られたのがとても良かった。埋め立て造成に始ま

          「ちょこっと行ってきた」(24年3月7日の記事)

          「帰郷」(24年2月2日の記事)

           引っ越しておよそ一週間が経とうとしている。早いんだか遅いんだかわからないが、年明けて半ばに職が決まり引っ越したのだと思えば、そんなものかとも思う。新しい仕事についてはなんとも言えない考えがあるが、これもはじめのうちのことなので積極的に無能になりたい。  以前住んでいた家は山裾にあり、窓も一つで日当たりのない家だった。身内から言わせれば独房のような感じらしい。私は鬱病などは患ったが特に不便さを感じていなかったし、それはそれでよくもあった。それが、引っ越してみてどうだろう。ご

          「帰郷」(24年2月2日の記事)

          ブログのプラットフォームを別に作ってしまったためにnoteが浮いてしまっているので、こちらでもいくつか投稿したいと思う(たくさんのプラットフォームに同じものを投稿しているが、まああればあるほどオトクという感じで生きています) これは未整理本棚が不便で急遽あつらえた広島関連コーナー

          ブログのプラットフォームを別に作ってしまったためにnoteが浮いてしまっているので、こちらでもいくつか投稿したいと思う(たくさんのプラットフォームに同じものを投稿しているが、まああればあるほどオトクという感じで生きています) これは未整理本棚が不便で急遽あつらえた広島関連コーナー

          2023年読んだもので良かった5冊

           各所で年末のご挨拶をしたが、そういえば読んだ本の話をしたい、と思った。紹介ではなく読んだ所感を短くまとめ、5冊ほど挙げた。  もしよかったらどうぞ(?)。 『平凡倶楽部』こうの史代/平凡社  様々な方にお薦めしていただいた本。エッセイ集だがとにかく自由でカラーの差し込みもある。     とくに「戦争を描くという事」の項目は13年前の書籍とは思えず、私自身のこれまでの懊悩からすこし救われたようだった。  しかし今読み返しているのだが、私は、こうのさんの書く字が好きなんだ

          2023年読んだもので良かった5冊

          アンケート結果と感想のお返事

          11月10日〜12月1日の20日間という短期間ですが、Googleアンケートフォームを使用しての作品アンケート調査を行いました。 短期間ながら、ご回答件数18件いただきました! ありがとうございます!! アンケート調査した項目日本史(主に近現代史)についてわかるか  土地擬人化の歴史創作で扱っているのがガッツリ近現代史のため、お読みの方がどのくらい近現代史についてご存知の状態で読んでいるのか知るために設けました。  画像内にも記入しておりますが、「あまりわからない」「全

          アンケート結果と感想のお返事

          よきネコにかまってもらった話

          11/2 尾道にて 喋りながら造船所のクレーンを眺めたよ 楽しかった

          よきネコにかまってもらった話

          「戦没した船と海員の資料館」に伺った日のふりかえり 10/25

          交通費が若干安いので、河原町から阪急に乗る。 阪急では最寄りの花隈駅まで、十三駅で乗り換えを挟んで特急で1時間ちょっと。阪急に乗ることがめったになくなったから、乗るたびになんだか懐かしい気持ちになりながら車窓を眺める。特急だから人が多いかと身構えていたが、10時も過ぎて河原町を出発した特急は花隈に到着するまでさほど人は乗らなかった。 目的地までのルートしか確認していなかったため、降りてただタワー・ロードと呼ばれる通りを目指して電車で来た道を線路沿いに戻っていく。すると、何や

          「戦没した船と海員の資料館」に伺った日のふりかえり 10/25