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イベント尽くし!アメリカの幼稚園 ニューヨーク編

 私は最近まで7年間アメリカで暮らしたことがある。その時、娘は幼稚園〜小学生。当然、日本とは教育が全く異なり、とてもラクで親としても楽しかった。
 娘は幼稚園年小中はニューヨーク、年長〜小2をミシガン州、小3はニュージャージー州で過ごしている。それぞれ学年による違い、地域の違い、学校による違いがありそうなので分けて、それぞれの楽しさを感じて頂けたらと思う。

入園まで

 まずはニューヨークマンハッタン、ダウンタウンでの3歳児幼稚園探し。私の住んでいた場所は学校区が良いらしく、子どもの学校のために引っ越してくる家庭も多いそう。
 物価が高く、2013年当時たった2時間預けるだけで月2000ドル(当時のレートで24万円ほど)を軽く超え、3000ドル(34万円ほど)のところもある。しかも勉強なし。ツテを頼り、教会が母体で安い幼稚園を見つけた。6時間預かりで月530ドル(6万3千円ほど)、その上勉強も教えてくれる。なんとパソコンも教えてくれるそう。まだ3歳児なのに早い。良いこと尽くしに思えた。
(この1年後、4歳児クラスのみ市の援助を受けられることになり無料となった)
 また、幼稚園とはいっても小学校とくっついているので学校という感じだ。なので以下より「学校」と記載する。

入園〜慣れるまで

 9月スタートでいよいよ入学。式はない。そのまま教室。娘は事態を理解しておらず、こののち
「学校行きたくない!みんな何言ってるかわからない!」
と泣き叫ぶこと3ヶ月。ようやく泣かなくなった。

入園当日。みんな普段着だ。


 学校での様が心配だったが、アプリで報告があるので安心できた。最初は弁当を持たせていたが出された食事を食べてきていて、みんなと同じものがいいそう。作るのをやめた。
 スナックばかりかおもちゃも持参してよく、娘は毎日何を持って行こうか選んでいた。


学校からアプリでの報告は楽しみだった


   写真撮影日は集合写真より個人撮影がメイン。モデルのようなポージングで写真を撮る。しおりやマグカップ、タンブラーにもプリントして貰える様子。

 そして楽しさは日に日に増して行く。

イベント尽くし

 毎月のように学校でパーティーが開催された。10月はハロウィン(別記事記載。リンク先は当記事下部参照)、11月Thanks giving (感謝祭)、12月クリスマス、2月バレンタインと100 day s of school (後述)、3月か4月のイースター(復活祭)、5月スクールフェア。これに個々の誕生日会も加わってくる。

 各パーティーは親がポッドラックの様式で飲食物を持ち込み、そのまま参加。ポッドラックとはありあわせや持ち寄りの料理で行う気軽なパーティーのことだ。子どもたちはクラフトもするし、You tubeを観ながらダンスもする。誕生日会はあらかじめ先生にカップケーキを持参することを伝えておけば教室で祝って貰える。この場合、誕生日を迎えた人がみんなにプレゼントを配る。配らなくてもよいが、日本では誕生日の人は貰う側なので逆だ。


Thanks giving のパーティー


誕生日会。誕生の子どもは特別な紙の帽子を被る。
カップケーキは親が持参。


 100 days of schoolはあまり聞きなれない言葉かもしれないが、学校が始まって100日目(2月)に子ども達が100歳になりきって登校する。髪を白く染めたり杖を持ったり、ちゃんと商業店にも特別コーナーが設けられていてそれ用のグッズが売られている。学校ではちょっとした盛り上がりになるらしい。


眼鏡を掛けたり白髪にしたり。


 5月になると学年終わりが近い。6月で年度末だ。学校をあげての大イベント。大きなふわふわ遊具を学校がレンタルをし、庭ではホットドッグやわたあめ、ジュースなどが配られる。これらは無料だった。


学校の体育館。
ふわふわ遊具をレンタルしてくれている。


校庭ではわたあめ、ホットドッグ、チップス、ジュース
などのサービス


 そしてこの頃には遠足とは言わないが、フィールドアスレチックデーで徒歩30分ほどの広場に出かける。校庭が狭すぎるのだ。これが日本でいう運動会みたいなものだろう。お揃いのTシャツを着て、事前にもらったバッグに弁当を入れ、往路はニューヨーク警察が守ってくれる。パトカーで道も塞いで安全に行けるようにしてくれていた。

 運動会のようなもの、といっても様式は全然違う。各クラスで用意されているゲームの場所を順番に回って楽しむだけ。このために学校で練習することもないし、組ごとの応援合戦もあるわけではない。持参した弁当を食べて現地解散だった。


日本の運動会とは全く違う


 こうして一年が終了し、6月からの約2ヶ月半、宿題なしの夏休みが始まる

 一年の大まかな流れはこんな感じだ。

小イベント

 こうした大きなイベントの合間にも、小さなイベントはある。例えばBook fair。学校に書店がやってきて子ども達が買えるのだ。事前にどんな本が来るのか記載された紙を貰うので、それに応じて現金をわたしておくのだが、困ったことに雑貨も売られているのでいつも本ではなく雑貨にすり替わって満面の笑みで娘は帰宅するのだった。親に言われず好きに買えるのはそりゃあ嬉しいだろう。
 そして小さな子にはちゃんと親のボランティアが居て計算を手伝ってくれるので心配は要らない。

 学校に父母が来校して絵本の読み聞かせをしたり、父母の職業を紹介する日も何回かあった。何になりたいか目標を持ちやすくなるだろうし、子ども達にとって少し特別な日で
「今日は誰々の親が来たの!」
など娘が報告してくれていた。


父母が自身の職業を紹介


 上記の写真内でもそうだが、アメリカはCriss cross applesauce、すなわちあぐらで座るのが一般的だ。女の子はスカートを履いていてもこの体勢。日本では体育座りが一般的だが、これは日本だけだそう。日本ではしないようにね、と娘に注意するとなぜなのかよく分からない様子だった。

 ある日娘を病院に連れて行くため学校に迎えに行った。昼寝の時刻だったのだが、てっきり並んで寝ていると思ったらみんな靴は履いたまま。あっちこっち向いて色んな土足の場所でゴロゴロしている。あまりに自由で、驚きと同時に笑いが込み上げてきたことがある。


最後に


 
 持ち物(supply)は消耗品を年度始めに一気に買って学校に渡す。みんなで使うので名前の記載も要らないし、カバンの中は水筒、スナック、おもちゃだけ。軽い。土足なので靴もそのまま、別で用意する必要はないラクで楽しくて良い思い出しかない。
 担任の先生も、娘の下校時刻に迎えに行くと私と娘を追い抜かして早く帰るのにも笑った。オンとオフがはっきりしてるのは好ましい。この国なら仕事も楽しく出来そうだ。大らかで陽気で先生も子どもも楽しい。私も通いたい!不可能だが。

 そうして年長からはミシガン州へと移っていく。また違う面も多々あった。アメリカは楽しい!


見学に行った小学校の体育館。
普段着とハットでSo cool!


参照:学校でのハロウィンの様子


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