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フェデラー引退と、準優勝錦織圭くんを応援したUSオープンの思い出

 さて、今日はテニスについて。

 ついにフェデラーが引退してしまった。

 私は2008年のウィンブルドン決勝をたまたまTVで観戦していた。決勝カードは、当時3年連続決勝進出のラファエル・ナダル対5連覇中のロジャー・フェデラー。私はまだ二人のことをよく知らなかったのだが、試合を観ているうちに引き込まれていった。雨による中断が何度もあり、明け方近い中私もうとうとしながら観戦した。魅せられて寝室に行くことはできなかった。
 結果、ナダルが初優勝。全仏以外での初タイトルを取得し、4時間48分の長期戦を制したのだった。これは見応えのある語り継がれるべき熱戦だったと思う。

 私は敗退したフェデラーのフォームの美しさに釘漬けになり、ナダルもライバルとして好きなのだが観戦しているうちにフェデラーに傾倒していった。以後、フェデラーの試合は出来る限り観るようになった。

 今回の引退には胸を打たれるものがあった。フェダル(フェデラーとナダルは合わせてこう呼ばれているらしい)の泣くシーンはいかに二人が良きライバルだったのか物語ってくれる。


 41歳まで現役を続けられるとは、どれだけの努力を重ねてきたのか。彼の存在でテニスの現役年齢は一気に上がったような気がする。彼と同じ時代を生きて応援できたことは幸運だった。感謝したい。


 そして話は戻るが、私は2013年渡米。
 テニス4大オープンの一つ、USオープンが当時の自宅から電車で50分程で行けるという幸運が舞い込んできた。2014年、憧れの地へ踏み入れることとなった。

 私はフェデラーが見たかったのだが、同じくファンの夫曰く、フェデラーはセンターコートでしか試合をしないので遠すぎる。そして3回戦くらいまでなら試合会場が小さい錦織圭くんが見たいと。それなら近い場所から観戦できる。私は錦織圭くんのことも応援していたのでそうすることにした。

ジョコビッチは居たがやはり遠くてよく見えなかった


 結果的に錦織圭くんはこのUSオープンで準優勝という快進撃を遂げたのでこの決断は正しかったと思う。


 では、ここからはフェデラーの話ではなくUSオープンと錦織圭くんの話をしたいと思う。


 当時まだ世界ランクは99位ほどだった錦織圭くんはこのUSオープンでのちに準優勝した。この快進撃を知る由もない私達は、負けてしまう前に早く観に行こうと2回戦、3回戦を観戦しに行った。

 1日置きに試合は行われるのだが、残念ながらフェデラーもナダルも錦織圭くんとは違う日程。見かけることも叶わなかった。


 それでもいざ会場に行くとテンションは上がる。歴代優勝者の旗が並べられ、あちこちで試合が行われている。熱気も相まって楽しい。


駅から会場までの道


ついに来た


 会場内に入るには手荷物検査のため並ばないとならないのだが、子ども連れだと優先されて並ばなくて良い。水も持ち込み禁止だったが、3歳の娘の水筒は

“ For the baby? Okay!”

と通してもらえた。子どもに優しいアメリカらしい。


 錦織圭くんの試合はかなり間近で観られた。この後準優勝しただけあってキレがかなりあった。そして元世界ランキング1位のヒンギスもダブルスで同日に試合をしていた。やはり会場に足を運ぶと興奮する。

近くで観戦


勝利インタビューで目の前に


もらったサイン。
会場内は熱気に包まれている。


ダブルス試合後のヒンギス


 試合日程は消化され、錦織圭くんとフェデラーの決勝での対決が観られるかも。と思っていたら、準決勝でフェデラーはチリッチに負けてしまった。決勝戦は錦織圭くん対チリッチとなった。
 さすがにもう会場には足を運べない。チケットの値段も高いし混む。幸い我が家近くのマンションの芝生でパブリックビューで観戦できるらしい。

 ピザを買って友人家族と食べながら観戦。少しマイナーな対戦カードだからか空いていた。ここで残念ながら敗退してしまったものの、立派な準優勝。この快進撃を見届けることが出来たのは幸運だった。


準優勝


 また来年観戦に行けばいい、と思っていたが、都合が合わずこの一回きりのUSオープンになってしまった。
 それでも錦織圭くんの応援は出来たし、フェデラーもナダルも同じ場所にいたかと思うとそれだけで嬉しく思えた。

 いつかナダルも錦織圭くんも引退してしまうのだろうが、このような黄金時代に立ち会えたことはとても幸運だったと思う。素敵な感動を与えてくれたことを、選手達に感謝をしたい。


※USオープンのチケットは事前購入より当日購入の方が半額近く安い。完売して観られない可能性があっても構わないのであれば当日券購入をお勧めしたい。


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