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【小説】三体 (劉 慈欣)

文化大革命で父を惨殺され、人類に絶望した科学者・葉文潔。
彼女がスカウトされた軍事基地では、人類の運命を左右するプロジェクトが進行していた。
数十年後、科学者の連続自殺事件を追って謎の学術団体に潜入したナノテク素材の研究者・汪淼を、怪現象「ゴースト・カウントダウン」が襲う!
そして、汪淼が入り込むVRゲーム『三体』の驚くべき真実とは...
というお話し。

久々にハードで本格的なSFを読んだ気がする。
難しかったなぁ...。
科学や物理や中国の歴史や数学や宇宙、知識のない自分には理解が追いつかないところが多く造詣もないからか?
まぁグレック・イーガンよりは分かりやすかったんだけど、学がない自分にはしっかりと理解した...という領域には及ばず。
でも、概要だけのふわっとした様な感じだけでの理解力でも拙い想像でなんとか補い、感覚的に理解した気になれたのは作者の技術力がしっかりと裏打ちされたものとしてあるからなんだろうな。

ジャンル的にはファーストコンタクトものにミステリあるいはサスペンス風味を添えてといった感じ。
謎に包まれたネットゲーム、有能な科学者の連続自殺事件、不穏な怪奇現象、色んな要素突っ込みまくりで壮大なとんでもSF。
そんでもってそんなボリューム感で、これがプロローグ部分だってーのだから途方に暮れてしまう。

三体人による地球人への知識的かつ技術的な抑圧をかけて文明を滅ぼすって方法はまわりくどいがなるほど、時間を限られる事が無いのであれば実に合理的な殲滅方法だ。
ある意味で兵糧攻めのような感じだろうか?

政治的な主張があるわけではないだろうし、エンタメ的な扱いなんだろうけど、少なくとも文明批評にはなっているんじゃなかろうか?
文化大革命の経験を経ても中国は最先端の科学技術を持ち、マーケットを席巻する国となった。
文化においてもまだまだ差があるような気もしていたがこうゆう作品が今後どんどん出てくるのだろうな。

続編も今日ちょうど文庫化されたので、買ってあるのだが...少し時間を空けてから挑むとしよう。
頭がふっとーしそうなんでね!(キリッ

#読書 #読書記録 #読了 #小説 #読書感想文 #読書好きな人と繋がりたい #ハヤカワ文庫SF #劉慈欣

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