【小説】自由研究には向かない殺人 (ホーリー・ジャクソン)

イギリスの小さな町に住むピップは、大学受験の勉強と並行して“自由研究で得られる資格(EPQ)"に取り組んでいた。
題材は5年前の少女失踪事件。
交際相手の少年が遺体で発見され、警察は彼が少女を殺害して自殺したと発表した。
少年と親交があったピップは彼の無実を証明するため、自由研究を隠れ蓑に真相を探る...というお話し。

警察に解けなかった事件を女子高生が解決するってのは現実味はないけど、SNSを活用した現代の高校生ならではの捜査方法が斬新で、ピップと一緒に捜査して推理しているように感じる構成と描写で読みやすい。
アドベンチャーゲームや児童文学を彷彿とさせる身近な感覚で、かなりシリアスな人間関係を暴いていく過程が面白い。
自由研究の体裁でメモ書のような表現を取り入れているのはなかなか興味深い。

しかし、マックスが運転した交通事故の真相を隠蔽するのは事故で下半身付随になったその人と家族を思うとなんか釈然としないんだよな...。
ナオミ達四人は自首して罪を償うべきなんじゃないか？

何やら続編もあり、全て読むことによってより楽しめるようなので近い内にでも読んでみたい。

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