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「傾いている建物」は購入できるか?

どうも、ショウです。

ご紹介いただいた物件の底地が、所有者不明(大日本帝国時の軍隊)でちょっとだけ途方に暮れています。横須賀市、呉市、舞鶴市などの軍港のあった市では多いそうですね。

というわけで、今日は不動産業者兼投資家の私が、良いと思っていたけど諦めた物件のことを書いていこうと思います。
単発での記載ですが、たくさん閲覧していただければ不定期連載にしていきたいと思います。

購入を見送った物件は何かというと、「傾きがあった建物」です。
最近はiPhoneのアプリ「計測」にも水準器が入っているので使った方も多いことかと思います(いや、嘘、使うのは不動産業者だけでしょう)

「傾いている建物」を避ける理由はいくつかあります。
一つ目は、直すのにかかる費用が高すぎること。建物の傾きだけでも数十万円、土地自体が傾いている場合は天井知らずです。このような物件は怖くて購入することができません。
二つ目は、住む人の健康被害が予想されることです。これらはシックハウス症候群という余りなじみがない症状を引き起こします。
例えば、 傾きが「1/1000」程度では、違和感もなく普通に生活できますが、傾きが「3/1000」を超えると、生活するとあれ?と違和感を覚えるでしょう。
さらに「10/1000」以上になると、いよいよ健康被害が表れてきます。敏感な方はめまいや頭痛を生じたりするでしょう。
「15/1000」を越えるともう手に負えません。知っているお客様で自律神経失調症の原因であると診断された方もいらっしゃいました。
このように健康被害が出る可能性がある物件を買うことは、業者としても個人としても避けたいところなのです。
最後の三つ目は、土地に傾きの原因がある場合は、どうやっても解決できないという点です。
土地でいえば川の近く、暗渠(昔の川を埋め立てた場所)などは、いくら土地を改良してもリスクは減らせない上に、そのリスクを許容することもできないのです。つまり「どうしようもない」のです。

これらの理由から、基本的には「傾いている建物」は購入しません。もちろん例外はあるのですが、許容できないリスクは引き受けないで避けるという選択肢こそが勇気なのではないかと考えています。

もちろん、他人が購入したいというものまで積極的には止めませんが、一応はご指摘しますよ。

こんな感じで、一つのnoteについて、一つのメッセージをこめて5分程度で読めるテキストを書いていくつもりです。「スキ」を付けていただけると飛び上がるほど喜びます。これからも「読んでよかった」と思われるテキストを心がけます。どうぞ、よろしゅう。

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