生まれて初めて一人で街を歩いたのは…
天皇の「またいとこ」に当たる三笠宮家の彬子女王が書いたオックスフォード大留学記「赤と青のガウン」が人気を呼んでいる。博士号取得は女性皇族として初、海外の大学で博士号を取ったのは皇族で初めてなのだそうだ。読んで、何より印象深いのは、瑞々しい感性、ユーモアあふれる筆致だ。皇族が自分の言葉で、自らの気持ちや暮らしを率直に語る、その記録に心を動かされた。
彬子女王は、昭和天皇の弟で、古代オリエント史の歴史学者としても知られた三笠宮崇仁(たかひと)親王の孫。というよりは、崇仁親王の息