カラオケないけど、カンオケある!?
犬も歩けば棒に当たる。GWの休日、東京の下町、森下界隈をぶらぶら散歩をしていて、面白い店に出くわした。「終活スナック めめんともり」。ママやチーママもいて、人生の幕引きをどうするか、お客さん同士で和気あいあいと話すのだそうだ。調べてみると、2月にオープンしたばかり。メディアにも登場し、話題になっているようなのだ。
別に目的地があったので、突撃取材を敢行することはしなかったが、後で調べてみると、とてもユニークな、考えさせるコンセプトの店だ。
「終活」とは、少子高齢化の中で、残された家族や子供たちに負担を掛けないよう、事前に死んだ時のことを考えておくこと。具体的には葬式や墓、遺産相続、財産の処分などについて、生前に十分準備しておくことのようだ。
世の中には「終活セミナー」や講演会、終活サポートのサービスなどがたくさんあって、一大産業になっている。銀行や企業が参入していて、「エンディング産業展」という見本市まで開催されていると初めて知った。
話は森下の店に戻る。「メメントモリ」とは、「人間に訪れる死を忘れるな」というラテン語の警句。最近では、人気ゲームのタイトルとして知っている人が多いのかも知れない。こちらの店の方は、「人生の最期について、明るくフラットに話せる場を創る」というのがテーマだそう。自分で弔辞を書いて、棺桶に入ってみるという「入棺体験ワークショップ」もやっている。
今のところ、棺桶に入ってみたい気がしないし、「終活」自体にあまり興味がないので、行ってみようとはあまり思わないが、世の中には不思議な商売があるものだと思わされた。
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