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ぼやぼやとひとりごと

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2023年11月の記事一覧

遠回りするわたし_100日後にZINEをつくる、38日目

— お母様のように遠回りせずにすむように、今頑張ったほうがいいですよ 長女の塾の面談にて、塾長の発言に思わず笑う。 そうか、頭のいい方々の目に"40目前で大学に在籍しているわたし"は『遠回りしてる人』として映るのか。 やりたいこととすべきことの折り合いをつけるのはむずかしい 中2の娘は学校生活を謳歌したり、読んだり書いたり観たりしたい気持ちと、自分の思い描く高校生活を送るために希望校へ進学したい気持ちの狭間で揺れるという、とても学生らしい生活を送っている。 「今好きなこ

慈悲に群がる鳩をうとましく思う_100日後にZINEをつくる、37日目

肌寒い天気の悪い日は家の中にいるとどんどん身体が固まっていくから、サンドイッチをつくって近所の河川敷でお昼をたべる。 薄曇りのどんよりした空を映した川は、普段より人もいなくてちゃんと独りになれる。 毎回「食べながら読書」のつもりで行くのに、だいたい読まずに帰ってくる。 カメとか鴨とか知らない生き物やら他人が行きかう場所で、孤独に自分のつくったいつもの味をしみじみ噛みしめていると、あっという間に時間が過ぎる。 本を開かなくても、川やら鳥やら魚やらがわたしを消してくれるので

お金の不安_100日後にZINEをつくる、35日目

最近連日のように「お金の不安」聞いていて、私の10倍くらい資産をもっている人がなんで「このままじゃ死んでしまう」くらい不安になってしまうんだろうか、と不思議に思う。 基本的に人はお金や家を失っても死ねないし、死ぬまでは生きていくしかないんだから「死んでしまうんじゃないか」という不安は今生きている命に対して無意味どころか害でしかないのに。 と考えられる私は「それなりに健康でまだ死に向き合わなくていい人間の特権」を提示しているだけなんだろうか。 貧しいことが辛い、は想像できる

自分を他者に紹介する_100日後にZINEをつくる、34日目

「では自己紹介からお願いします」 「普段何をされているんですか?」 「あなたについて教えてください」 このボールを投げられて、たじろいだことのない人っているんだろうか。 仮面をかぶらない自分の何を紹介すればいいのか 例えば取引先が相手であれば、名前と所属部署、担当業務を伝えればいいし、保護者会であれば子どもの人数と学年を話せば最低限の自己紹介は完了する。 仮面をかぶっていればいい場所では、さほど悩むことなく自分について相手が求めている情報を提供できるけれど、ただの「じぶ

絶望と幸せと安心_100日後にZINEをつくる、33日目

最近、死にたい人が身の周りにたくさんいる。 楽しいことがなにもないから死にたい、 老後のお金が尽きることを予感して死にたい、 未来に不安しかないから死にたい。 まだ10代の頃のわたしは、周りの大人は全員敵で、だれともつながれない深海みたいな世界で生きてた。 自分の声はだれにも届かないのに、耳をふさいでも誰かの泣き叫ぶ声が聞こえてくる、全く自分の力が及ばない毎日に絶望していた。 何もかもに舌打ちして、唾を吐いて、「いつ死んでもいいし」って口ぐせのように言っていても「もう死に

話したことを要約する_100日後にZINEをつくる、32日目

昨日初収録したラジオを配信する作業を頑張った日。 オペレーション方法が全然わからないものをアレコレ試行錯誤して目的を達成するのって、なんでこんなに楽しいんだろう。 「ラジオやろうぜ!」と誘ってもらって「OK!」で決めたけど、じゃあ何する?ってなった時にはもう2人の「何か」として0から育てるものになっている。だいすきな人とだと出産も早い。超安産。 私たちふたりからしか生まれなかったものが、どんなものに育っていくかを考えるとわくわくしかしない。 誰かと一緒に一から作っていくの

語るカタルシス_100日後にZINEをつくる、28日目

先日、友人が配信しているラジオに助っ人出演した。 話をしている中で、あれ?私が言いたいことと全然違うニュアンスで受け取られているぞ、と感じる瞬間があった。 もちろん双方向の会話なので、伝えたいことを言い換えて、最後は「これが言いたかったの」と自分が握っているものを見せることができた。たぶん。 自分の声がすごく嫌いなので、普段は録音したものを聞き返すことはないのだけど、「投げてないボールを受け取られる現象」の謎が気になって聞き返してみた。 すると、恐ろしいことに気づいた。

かぞくをたのしむ_100日後にZINEをつくる、27日目

みんなが自分のやりたいことを我慢せず、みんなが自分のやりたくないことをちゃんと言って、みんなが少しずつ誰かのために我慢すれば、「全員が楽しい」ができるんだってわかった日。 家族でいるより1人の方がずっと楽しいって思ってたけど、ただ単純にわたしは家族の中で自分でいることをしていなかったみたい。 結婚して15年、わたしは家族を優先してきたんじゃなくて、ただ家族という集団の中で自分でいることを怠ってきたんだ。 そんでもっておそらく、この癖は結婚する前からのものだってこともうっす

表現は持続可能なエネルギー_100日後にZINEをつくる、24日目

14歳はみんな詩人 華の14歳の娘がnoteに綴る自由詩がとてもいい。 自分であることが痛くて痛くてしかたない彼らにしか書けない痛みがある。 40のわたしが同じ文字を並べても、それはたぶん作為にしかならなくて、それはただのダサいことばにしかならない。 偉大なるHBOドラマ『ROME』でオクタヴィアヌスも語っていた通り、大人になってしまったら書けない言葉があるのは本当。 わたしはこの歳まで生きのびてきた自分に悔いはないけど、10代の頃にもっと真剣にことばを使って怒りや葛

ぐあいがわるい身体_100日後にZINEをつくる、22日目

体調が悪い。 16時過ぎまでは割と元気だった。 17時を過ぎて椅子から立ち上がった時に、腹痛からくる貧血のような吐き気と頭痛が身体を乗っ取ろうとしていることに気づく。 体調の変化はいつだって忍び足。 痛み止めを口に入れて夕飯の準備。 エビみたく腰が曲がったまま、米を研いで炊飯器にセット。 おなか痛い、あったかいものが食べたい、白菜を切る。 ・鶏団子と春雨と生姜を入れた「白菜の中華スープ」 腰が痛い、恥骨が痛い、身体を曲げたまま玉ねぎと人参をどんどん切る。 ・豚肉と野菜とキム

「ハッピー」と「ラッキー」がこわい_100日後にZINEをつくる、21日目

最近、あの、かわいいの権化『ちいかわ』が、現代日本の貧しさを風刺した全然かわいくない作品であるという話を耳にして、全巻買った。 わたしが記録しておきたいのは『ちいかわ』の考察ではなく、ラジオの中で引用された以下、米津玄師が語った内容。 (柿内さん曰く、『ちいかわ』と『チェンソーマン』が描いているものは同じようなもの。) このテキストを読んで、真っ先に夫を思い浮かべ、次いで昔バックパッカーに憧れたわたしが感じた「バックパッカーの人々に対する強烈な違和感」を思い出した。 そし

じぶんの中のマルチタスクとシングルタスク_100日後にZINEをつくる、20日目

母であるわたしの苛々の着火点 睡魔に負けて書ききれなかった一昨日の記事を大幅加筆修正していたら、自分のことで一つ大きな気づきがあった。 寛容でありたいと常々思っている割に心の狭いわたしが、家族といるときにどうしても苛々してしまうことがある。 「誰かにメールを書いている時に話しかけられる」 「本を読んでいる時に話しかけられる」 「note書いてる時に話しかけられる」 「集中してラジオを聴いている時に話しかけられる」 ママに話しかけたい子どもは悪くないし、聴いてあげたい

「夫婦」と「家族」についてかんがえる_100日後にZINEをつくる、18日目_

「男女の脳には違いがあるんだから、夫婦はそれをお互い受け入れて、理解し合い、許すことが大事」 という話を真剣に話してくれた人がいて、私も真剣に「その物言いで得してるのはだれだ」って思ってた。 「夫婦はお互いを受け入れよう」の罠 「お互い」という言葉にどうしたって「妻が」のニュアンスを嗅ぎ取ってしまう、根性がねじくれているわたし。 コミュニケーションが絶対的に必要なスキルである<家庭>という空間において、本来「苦手だから大目に見てね」は通用しませんよ。 大目になんか見てや

100日後にZINEをつくる、13日目_ひとりごと

昨日は遠方から友達が泊まりにきていて、たった1泊だけどさっきまで一緒にいた彼女がいないということがもう寂しい。 この三連休は毎日朝が早くて、朝早く起きると一日が長い。 よくうごき、よくたべ、気持ちよくお金を使って、楽しんだり、腹立ったり、もやっとしたり、苛々したあとに「まあいっか」となったり、とてもいい連休だった。 「理想的な関係とは何か」という今更なにを言うまでもないような問いが改めてわたしの今週のバズワードで、<コミュニケーション>や<関係性の見直し><ケア>というキ