自分を他者に紹介する_100日後にZINEをつくる、34日目
「では自己紹介からお願いします」
「普段何をされているんですか?」
「あなたについて教えてください」
このボールを投げられて、たじろいだことのない人っているんだろうか。
仮面をかぶらない自分の何を紹介すればいいのか
例えば取引先が相手であれば、名前と所属部署、担当業務を伝えればいいし、保護者会であれば子どもの人数と学年を話せば最低限の自己紹介は完了する。
仮面をかぶっていればいい場所では、さほど悩むことなく自分について相手が求めている情報を提供できるけれど、ただの「じぶんでいる」場においてはそうはいかない。
自己開示する相手が求めているのが、職歴なのか成育歴なのか家族構成なのか趣味なのか、さっぱりわからないから途方に暮れる。
〇才まで外国で育ちました、とか、会社員の傍ら音楽活動をしています、とか、ひとつでも目立つ看板があれば苦労はしないんだけど。
そもそも、自分の人生においてわたしを象徴する出来事や打ち込んできたことが、ない。
わたしって何をして40年くらい生きてきたんだろうか。
この「なにものでもないわたし」を見つめてみたくてZINEをつくってみようとしているのだけど、このZINEを制作したわたしをどうやって紹介すればいいのか。
何も求めていない相手にどんな自分を開示したらいのか。
自己紹介実験をしてみる
自分のどこの面を開示するかで、どう印象が変わるかを確かめたい。
まずは、出身地や年齢や経歴を排除し、好き・嫌い・得意・苦手で自分を表してみる。
得意なことオンリーにしたらどうだろう。
苦手や欠点のみを開示してみる。
苦手なことって、得意や好きに比べて圧倒的にすらすら出てくる。
普段「できる」より「できない」の方が意識するからだろうか。
何よりも、長所より短所を並べた方が面白い人に見えるのはなんでだろう?
自己短所紹介のすすめ
沼地で生きてきたわたしは、華々しい経歴やピカピカした資格をもつ人に遭遇すると「いやあ自分なんてただ生きてきただけですから」みたいな気持ちになって、勝手に相手の看板に目がくらみ「相手自身」を見れなくなっていた気がする。
でも、苦手の情報交換であれば誰とでも仲良くなれる気がしているんだけど、どうだろうか。
だって、コンプレックスの塊であるわたしが一番ともだちになりたいのは『自己短所紹介』した自分だった。
短所を並べることで逆に魅力的に感じてしまうのは、わたし自身の性癖なのかしら。
こんど機会があったら、初対面の人に「苦手なことはなんですか?」って聞いてみよう。
ZINEの著者紹介は短所紹介に決めました。
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