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古書組合に入る——古本を仕入れる4つの方法(1)

別冊 本の仕入れ方大全 3(1)

古書組合とは

 新品の本と比べると、古本はまだ仕入れ方がイメージしやすいのではないだろうか。古本屋を開業するための手引書もいくつか出版されているので、より具体的に知りたい方はそれらを参照していただきたい。本書ではあくまで全体像をつかむための概説にとどめる。

 古本を仕入れる第一の方法は、古書組合に入り、その古書交換会(市場)に参加することだ。ビジネスとして本格的に古本を扱う場合は、最初に検討すべき方法と言えるだろう。

 古書組合は、基本的に、四七都道府県に分かれてそれぞれに存在する。北海道など一部の地域では、複数のエリアによって分かれている。入るための手続きや必要な金額は各都道府県組合によって異なる。加入基準を満たし、メンバーの承認を得て、加入金や組合費などを支払う。たとえば東京都では、加入時に四九万円の費用がかかる。

 組合に入る大きなメリットは、交換会に参加することができることだ。組合員として一定期間在籍すれば、自分の都道府県以外の組合の交換会にも出入りすることができる。また、組合で主催する即売会など、販売のための機会にも参加できる。

 デメリットとしてはまず、決して安くはない加入金がかかることが挙げられる。加えて、組合である以上、交換会をはじめとする様々な取り組みがすべて自主的に運営されているので、組合に参加することは同時に、その運営に携わることになる。限られた時間を割いて活動に参加したり、人間関係を築いたりしなければならないことを、負担に感じる人もいるだろう。一方で、これから古本を扱う人にとっては、それらの活動から得られる知識や情報、先輩にあたる人たちとの交流から得るものも大きいはずだ。

交換会とは

 交換会とは、古本屋同士が、古本を交換する市場のことだ。都道府県によって頻度は異なり、一番規模の大きな東京では、平日毎日開催されている。

 古本屋には、それぞれの得意分野や個性がある。そのため、自店では扱いにくいものや、自店の客には需要がなく売れ残ってしまったものなどを、交換会に出す。そもそも専門外で価値が判断できないものや、逆に価値がはっきりしているが自店で売れるのを待たずに現金化したいものを出すこともある。

 それらを、通常は束にして出品する。価値のある本は一冊単位でも出品される。多くは入札制となっていて、最高額を入札した人が落札できる。出品だけをすることも、入札だけをすることもできる。先にも述べたように、古本には買取と販売という二つの商売が同居しているので、安く買うことさえできれば、それを市に出品するだけでも利益になるし、高く売ることさえできれば、市から仕入れた商品を売るだけでも利益になる。

※『これからの本屋読本』P149-150より転載


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