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【読書記録】反応しない練習~ブッダの教え~

草薙龍瞬さんという僧侶の方がブッダの教えを解説した本。人間の悩みはすべて自分で作り出しているんだな…と感じました。今回はぼくが気になった点の読書記録です。

すべての悩みは心の反応から生まれる。雨でイライラしたり、怒られてへこんだり…。ブッダは心のムダな反応をやめることで、すべての悩み、苦しみから解放されると説いた。

アドラーの目的論の考え方に似ています。怒られたときおれはダメだと落ち込むのか。弱点を指摘されたおかげでまた成長できると考えるか。起こった現象の解釈次第で反応が変わるということですね。

”求める心”が、輪廻の洪水ー満たされなさの繰り返しーを作っている。さまざまな欲求が、奔流となって、この身を突き動かしている。人間は、越えがたい欲望の汚泥に埋まっている。

バッグが欲しい。手に入れると、次は財布が欲しい…。このように人間の欲は次々とわきます。欲望は無限にでてくるものだと割り切って、反応してもしょうがないと考えることで収まります。ブッダは、苦しみや欲望がなくなるのは「執着」が止んだ状態であると語っています。執着も心の反応から生まれます。

もし罵る者に罵りを、言い争う者に言い争いを返したならば、その人は相手からの食事を受け取り、同じものを食べたことになる。わたしはあなたが差し出すものを受け取らない。あなたの言葉は、あなただけのものになる。そのまま持って帰るがよい。

食事は相手の態度をたとえています。悪口を言われ(食事を提供された)、言い返すと相手と同じ反応(食事を受け取る)をしていると説きます。食事を受け取ると、自分も相手と同じレベルに落ちます。心を乱さず、反応しないことが最高の勝利です。正しいかどうかの判断は人によって違います。否定も説得もせず、「あなたはそれが正しいと考えるのですね」と理解に努めることで悩みから解放されるそうです。

汝はもう、何ものにも頼る必要はない。この世界でただ自らをよりどころとして、他の何ものもよりどころにしない(依存しない・執着しない)ことだ。正しい生き方(ダンマ)をよりどころにして、他の移ろうもの、人間の思惑や言葉にすがらないようにせよ。

答えは他者ではなく、自分の心の内にしかないと言っています。悩みを相談しアドバイスをされても、それは相手の心が作ったもの。自分の心とは異なり、本当の悩みは自分にしかわからない。つまり、最後は自分を頼りにして乗り越えるしかないと教えています。

今のわたしは正しい道にいる。水が一定の方向に流れていくように、わたしの人生も必ず苦悩から抜け出せる。

これはブッダの尼僧(出家して仏門に入った婦人)の言葉です。ブッダの教えですぐに悩みがなくなるわけではありません。しかし、生き方を実行し続けることで、いつかは必ず苦しみから解放されるという力強いメッセージです。

ああ、わたしはようやく水中から陸に上がることができた。烈しい心に翻弄されていたわたしは、今ようやく真実の道に到達した。

同じくブッダの尼僧の言葉です。信じる者は救われるということでしょうか。

人間関係で心が反応しそうになったら”みんなちがってみんないい”と心の中で唱えましょう。それでも心が反応しているとき、感情を言葉にしてください。

「今、悪口を言われたから腹がたっているな」「酒が飲みたい。自分は欲望と戦っているな。」

と言葉にするだけで、自分を客観的見つめ、冷静に判断できるのでおすすめです!

ぼくの記事にはぜひ反応してください(笑)

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