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#002 きっかけ

「どの子にも絶対にいいところがある」
私たちはこのことを強く信じています。子どもたちのいいところを見つけたとき、私たちは宝物を見つけたような気持ちになるのです。私たちが日々出会う放課後ならではの子どもの成長物語。その一部をご紹介いたします。


新入生で4月からアフタースクールに来ている女の子、Aちゃん。困ったときや不安になったときにすぐに泣いてしまいます。最初はみんな新しい環境で緊張もして不安になりますが、なかなか慣れることができず最初の一歩を踏み出すことができませんでした。

「学校に行くのもアフタースクールに行くのも泣いて行きたがらない」と保護者の方から連絡があり、まずは学校に慣れてからということでしばらく続けてお休みをしました。

学校に慣れたころに、アフタースクールにも通うようになりました。泣いて入室をし、帰るときもお迎えが遅れたことで泣いてさようなら…。毎回このような状態で、保護者の方からも心配して相談をされる日々が続いていました。

6月に入り、新入生もプログラムが始まります。新たな環境にやはり泣いてしまいます。そんなある日、英語プログラムに参加している際にいつもとは違った光景が。

普段Aちゃんはあまり表現をしないのですが、勇気を出して英語で恥ずかしそうに発音をすると、講師に「とても良くできている」と褒めてもらえました。元々、幼いときから英語にふれていて馴染みがある得意な部分を発揮した瞬間でした。

講師からもよく頑張っていることを聞いていたため、スタッフも英語プログラムの様子を褒めました。

この一回の出来事がこの子のきっかけとなったのです。この機会に自信を持ち、表情も明るくなり、自分から話ができるようになりました。

最近は自分でやりたいスペシャルプログラムを保護者の方に伝えることができ、お迎えに来ても「お友だちと遊びたいから少し待ってほしい」と言えるくらいになりました。アフクースクールに元気よく挨拶をして入室し、お迎えのときも笑顔で帰っていくようになりました。保護者の方も自然と心配なまなざしから誇らしいまなざしへと変化していきました。

子ども一人ひとりには様々なきっかけがあります。それがすぐに見つかる子、なかなか見つけられなくて自分に自信がもてない子。そんなきっかけをただ1つ見つけるだけでとても大きな変化をします。

アフタースクールにはそんなきっかけがたくさんあります。

私たちは子どもたちの自信ときっかけをみつけるプロであるべきだと改めて強く感じさせられました。

Aちゃんは今後も様々なきっかけと出会っていきます。アフタースクールでそのきっかけをひとつでも多く見つけてさらなる可能性につなげていってほしいです。

出典『子どもたちの物語 エピソード1 きっかけ』

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