【イベント企画】マルシェを運営するクリエイティブ
ヒヤリング
広報のお手伝いをしているインフラスタンド(埼玉県所沢市西新井町21-3)でマーケットを開催するというご相談。
・目的は、KAWAYA DESIGNの新しい顧客接点をつくる。販路拡大。
・フード、物販が15店舗ほど
・日程が近隣のマーケットと同時開催になる
・マーケットの開催は初めて
イベントでの運用は、慣れた人がスタッフに入っていればスムーズなのだけど初心者がやるとなると想像以上に大変。内容が固まってからポスターつくってなんてしていると、あっという間にイベントの当日になってしまいます。
先に動けるクリエイティブ
経験則から、イベントの運営でのデザインパートは断続的。
先行して動けるクリエイティブを走らせます。
・イベント名を決める
・KVを決める
を決めておけると、プレスリリースや各テナントさんが動かせ、SNSにアップしてもらえたりそれぞれでプロモーションのスタートが切れる。
ネーミング
KAWAYA DESIGNプロデュースなので、シンプルに「KAWAYA市」。
「市」は人の集まる所。織田信長は城の下で人が集まり商業を活性化させる場「楽市楽座」を設けました。KAWAYA DESIGNが「インフラスタンド」という城を築いたと見立て、「市」としました。
ネーミングは、SNSで使用されることを考慮し、ソーシャルグッドに。
#kawaya市 とタグもコンパクトに、書きやすくしています。
テーマカラー
KAWAYA市は所沢周辺の雑貨屋さんや飲食店が出店します。言わば「プロのお店」。
職人やワークマンのイメージで藍色(インディゴ)を採用しています。
また、藍色は所沢フレンドリーな色でもあります。
所沢にはかつて「所沢織物」と呼ばれる綿の織物がありました。藍色の平服になる反物です。
農家さんが副業で織っていたそうで、生地の卸問屋も多くあったそうです。
所沢のプロ野球団「西武ライオンズ」のチームカラーも、西鉄時代の黒と前衛時代の青をかけあわせた「レジェンドブルー」。
ロゴマークデザイン
職人さんやお店の人、そこに集まる人などの「人」をモチーフにしています。ほんのり人っぽく見えるようにしたつもりけど、見えないか。
これからも「KAWAYA市」が、人のよい出会いの場になり、長く愛されるイベントになりますように。
会場のデザイン
ロゴマークとテーマカラーを決めたので、それぞれのアイテムのデザインはルールに乗って進めます。
作ってよかったのは、万能ペーパー。
45kgの薄手の紙にロゴマークのパターンを印刷したもので、
・ランチョンマットとして
・ラッピングの包装紙として
などなど、使い方は無限大。ちょっとしたデザインの工夫で、 撮影して広めたくなる仕掛けが作れます。
集客のデザイン
「チラシのポスティングをしたい」というのは、クライアント様の強い希望だったため採用。近隣住宅10,000部配布しました。
ポスティングの効果を測るために、あるしかけを入れました。
チラシを会場に持ってきてくれたら、にインセンティブを付与。
「特製トイレットペーパー」という眉唾なグッズではあるけど準備してみました。
結果、チラシを持ってきてくれる人がいました。両日とも30個には届かなかったのですが、効果を肌感で知ることができました。
思い出づくりのデザイン
KAWAYA市をラッピングしたガーランド。
会場に遊びに来た人にお絵描きをしてもらい、次回以降には会場を飾りつけます。
次の時に訪れたお客さまが前回のKAWAYA市のことを思い出したり、また行きたいと思ってもらえたら素敵だなと、この「メモリアルガーランド」を考えました。
KAWAYA市は、定期的に開催したいというお話を伺っていたので、継続的に人が集まりたくなる工夫を考えました。
メモリアルガーランドは、特に街の子どもに向けた企画で、小さな郷土愛のきっかけになればと思います。
このガーランドの準備には、母リソースを導入。
パッチワークの某先生に「弟子にならないか」とスカウトされた程の腕前なので、甘えまくることにしました。
これは個人的なチャレンジで、
「年齢属性関係なく、コミュニティで得意分野を活かす」
を実践してみています。
お互いがお互いの才能を有効活用できたらみんなハッピー。労働対価だけでない世界線があっても良いのではないでしょうか。
母も張り切って参加してくれているので、娘とても嬉しい。
まだまだ有能なシニアがいるので、才能開花させて欲しいです。
運営のデザイン
先出のロゴマーク、KVの配布の他、
・アンケートのシェア:来場者の客層、感想を共有して次回出店の参考にしてもらう。
テナントさんは、イベント中は接客に追われてしまうので、改めて振り返る機会がなかなか作れないのではないかと考え、データを取ってみました。
まとめ
シンプルなロゴマークとテーマカラーを決めたことで、コスパよくイベントをまとめることができました。万能ペーパーやアンケート用紙は、次回以降も使用できるので更にコストダウンが可能に。
個人的には、次回メモリアルガーランドを掲げた際にみんなの目にどう映るのか?楽しみです。
このnoteでは、コミュニケーションデザイナーの酒井希が手がけた案件を、プロセスと共に公開しています。
デザインの判断の仕方や進め方がわからないデザイナーやクライアントさんの参考になれたら幸いです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?