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人との間でつながる、めぐる

年末に向けて「お金」について向き合うことが増えた。

それは正月に向けてお年玉の時期であることもあるし、クリスマスに向けてプレゼントを選ぶ時期でもあったからだ。

長男5才も「お金」への関心が増して、お金があれば欲しい物を手に入るということを知っている。

使えば無くなるということも、理解はしている。

だが未だ1人で自分のお金を管理して、使うことはしていない。


藤野英人氏 『14歳の自分に伝えたい「お金の話」』を読んだ。

きっかけは以前に、藤野氏のESG投資についての話を聞いたことだ。

書籍のタイトル通り、14歳に向けて分かりやすく、"お金"の流れや捉え方について書かれている。

日々使っている"お金"には、意志があるということ。

"お金"と付き合う上で大切にしたい気持ちについて綴られている。

"14歳"という大人にもなれず、子どもというだけではない年頃。

意志があっても、大人と子ども狭間で、思うように出来ない苛立ちも多い。

藤野氏が14歳だった頃のエピソードも交えながら進む。

子ども達が育った時のこと、自分自身が14歳の時のことを思い浮かべながら読み進めていく。

印象的な言葉が、以下の内容である。

買い手と売り手が相互に納得できたときに初めて、価格は成立する。

価格が成立している時点で、お互いの「買いたい」「売りたい」が均等に成り立っているのだから、買い手の方がエライなんてことはあり得ない。どっちもうれしくてありがたい。お互いが得をする関係がそこには生まれているのです。

「人間」という字が表すように、人は"人との間"にいろいろなものを生み出す中で、その生涯を満たしていく生き物です。

引用   藤野英人氏 『14歳の自分に伝えたい「お金の話」』

最近は"人との間"について、よく考える。

人との間をつなぐ言葉について、人との間をつなぐ環境について…

お金も「人との間をつなぐモノ」かと気づくと、"お金"を今までより温かいモノとして捉えることができる。

意志なく使えば、流れるように消えていってしまう。
しかし想いを乗せて使うことができれば、失敗しても糧になる。

使い方次第で誰かの力になったり、巡り巡って自分の元に戻ってきたり。

"お金をどう使うか"に注力するよりは、"お金にどんな力があるか"それを伝えていくことから始めよう。



お金は、交換のための道具である

無ければ生活できないし、日頃から"お金"と向き合うようにしていないと、使うときの意志の乗せ方が分からない。

流れるように消費してしまう。

お金は"人との間にあるモノ"だと認識すると、お金がめぐる姿を想像する。

支払うお金が、購入したモノが作られた先へ行き、また新たなモノにつながっていく。
モノは、物かもしれないし、気持ちかもしれないし、形があったりなかったりするモノだ。

どんどん循環していく。

藤野氏はお金を使うときに"つながり"を大切にするという。

お金は、つながっていく。支払ったり、受け取ったりしたモノがつながる。

どんなモノやどんな人とつながりたいか。

つながっていきたい世界への想像力を働かせながら、子どもとも"お金"との付き合い方について考えていこうと思う。

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