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急性心筋梗塞

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2019年10月21日朝、急性心筋梗塞を発症、救急搬送・緊急手術を受け、命拾いしました。退院までの心の動きを中心に書いています。
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#入院生活

まさかの心筋梗塞その14

入院生活12日目。 朝は曇っていて朝日が見えなかった。 残念だなあ、と思っていた午前6時。 回診です~、採血しますね。 って、朝6時から血を抜かれる人はなかなかいないよね~と思いつつ、ほぼ毎日のように血を抜かれておるな、と気が付いた。 まあ、入院患者なのでそんなもんかな、とも思う。 朝食前に顔を洗いに洗面台へ行ったら、天使の階段が掛かっていたので、すかさず写真を撮る。 7階の窓から撮ると空と地面のバランスが違う写真が撮れた。 9時半にN先生の回診。 血液の値が落ち着いているこ

まさかの心筋梗塞その13

入院生活11日目。 10月31日。 スマホのバイブで目が覚めた。 何事かと思って画面を見たら「首里城火災」の文字。 ウソでしょ?と思ってテレビを点けたらトップ画面の映像が。 なんで??しか考えられず、ずっと画面を見ていた。  倒れる1ヵ月前の9月、仕事で人生初の沖縄へ出張した。 観光に取れる時間が限られていたので、那覇から一番近い「首里城」へゆいレールに乗って行った。 見るもの全てが新鮮で、南国特有の暑さと湿度、そして風を感じながら2時間以上かけて汗をかきながらじっくりと見学

まさかの心筋梗塞その11

入院生活9日目。 今日も5時半に目が覚めて、朝日をぼや~と見ていた。 6時の回診、毎朝看護師さんは明るく接してくれるので、とても気持ちが楽になる。 ちょっとした会話が嬉しい。 毎日の食事は、塩分の規制が厳しいようで、味気ない。 そして味噌汁は必ずぬるい。 そんなに猫舌に見えるのかなあ、とちょっと考えてしまう。 朝食後の8時15分にN先生の回診。 投薬の副作用と思うが、血液検査の結果が良くなくて、肝臓の数値が上がっている。 今日午後に肝臓のエコー検査をして、明日の朝採血をして数

まさかの心筋梗塞その10

入院生活8日目。 5時半に目が覚める。 東の空が明るくなってきていたので、廊下側の窓から朝日を撮影する。  6時に時間通り回診。個室の時にお世話になったTさんが久々に登場。体調どうですか?という言葉が嬉しかった。 いい気になって、出来ればで良いんですけど、窓側のベッドが昨日空いた(全日本放屁選手権大会同時優勝者が無事退院された)ので、窓側に移れたら嬉しいんだけどなあ~、と聞いてみたら、今日は婦長さんがいるので聞いてみますね~、と答えてくれた。 今日は午後3時からレントゲンと心

まさかの心筋梗塞その9

入院生活7日目。 月曜日に運ばれて、まる1週間病院にいる。 怒涛の1週間で自分の身に何が起きたのか、はっきりとは把握できていないが少し余裕が出てきた。 日曜日なのでリハビリはお休み。 看護師さんも少なめで、朝からゆったりした時間が過ぎている。 それでも朝6時から検温や回診を行ってくれるので、規則正しい時間が進んでいくのは入院生活ならでは。 天気はイマイチだったが、午前中は誰もいない面談室で友達が昨日差し入れてくれた「文字の大きい」クロスワードパズルを黙々と解いていった。 簡単

まさかの心筋梗塞その7

入院生活5日目。 昨夜の第一回全日本放屁選手権大会は首位決戦の途中で時間切れとなり、双方痛み分け・同時優勝という結果となった(かは知らないが)。 左側の彼は思った事は全て口に出す!がモットーのようで、腹減った、のどが渇いた、早く朝にならんかな、とずっと一人で喋っていた。 はっきり言って、うるさい。 その向かい側のベッドの同時優勝のおじいは、看護師さんをいじらないと死んでしまうようで、来た看護師さん全員を足止めして何かを話す、トークスキルのものすごい方と判明した。自分の向かい側

まさかの心筋梗塞その6

入院生活4日目。 昨日薬の調整をしてもらったが、頭痛は治まらない。 夜中の3時に我慢できず、ナースコールをして痛み止めをもらう。 割れるような痛みではないものの、頭痛が続くのはちょいと辛い。  食事は塩分の制限が厳しいらしく、ものすごく味が薄い。 カミさんの作るうちのごはんは薄味だったと思っていたが、毎食出してもらう病院食は本当に薄い。 味噌汁は出汁の味もしないし、ぬるい(涙)。 これはなんとかならんかな。 10時半にリハビリのT先生が来る。 血圧を測って、ベッドでストレッチ

まさかの心筋梗塞その5

10月23日(水)入院3日目。 今回はかなりの長文。 昨日の夜の発熱は治まったが、頭痛は続いている。 朝の看護師さんの回診時に頭が痛い事を伝えて、昨夜から時間がたっているから、ということで7時に痛み止めをもらって飲む。 9時にN先生の回診。 「頭痛が続いているのは血流を確保するための血管拡張剤が脳の血管を広げて、脳内で片頭痛のような症状が起きている事が原因でしょう」と教えてくれた。 辛いようなので、拡張剤は止めましょう、とその場で点滴に追加されている薬の入った注射器を止めてく

まさかの心筋梗塞その4

昨夜の夕食後、痛み止めをもらって飲んだけど、夜中にまた頭痛がひどくなってきた。 ナースコールしようかどうしようか暫く迷ったが、痛みに負けた。 けっこう大きめの音が部屋の隣のナースセンターに響いて、看護師さんに薬をもらって飲んだ。 6時になって看護師さんが朝の回診に動き始めた。 6時40分に体温と血圧と酸素濃度を測られて、採血された。 朝の注射はできればやめていただきたいが、ばっちり目が覚める効果はある。 午前中は主治医のN先生の回診以外は特に何もなし。 右手のカテーテルの跡が

まさかの心筋梗塞その3

手術は無事に終わった。右手首は固い透明のプラスチック製のバンドでがっちり固められている。「あまり動かさないように」と言われているし、何より痛い。左手には点滴のカテーテルが付いていて、こちらもあまり動かせない。鼻には酸素吸入のチューブが付いている。〇んこにはおしっこの管が挿れられていて、違和感と鈍い痛みがある。これは絶対安静の状態じゃないかな?とぼんやり考えていた。カミさんもベッドの脇に座っているが、自分の状態がおとなしく横になっているだけなので、手持無沙汰の様子。ちょっと落ち

まさかの急性心筋梗塞その2

ストレッチャーに乗せられてエレベーターで3階の手術室に運ばれた。 手術室内の壁紙は天井まで全て青空に雲が浮かんでいるさわやかな絵。 気持ち良く手術を受けられるような気遣いなのか、あまりにPOPな内装に戸惑いながら部屋の気温にびっくりした。 ほとんど裸のような状態の自分には寒すぎる。 手術を受ける定位置と思われる場所に付けられたが、寒すぎて体がガタガタ震える。 「すごく寒いです」と訴えて、毛布を掛けてもらい、室温を少し上げてもらった。 その間にも右手首周辺の広範囲にヨーチンを塗