「こっちがママで、こっちがダディ。混ぜるよー?」
黒人夫とゴテゴテ日本人(ワタシ)とのハーフ二児の育児日記。今日も楽しんで読んでいただけたら嬉しいです。
宣誓ーーーーー 私は料理が「好き」ではありません
実家がパン屋だったこともありケーキやクッキーなど小さな時はお菓子作りが大好きだったのに大人になると「たのしい」が「おっくう」に変化したのはいつだろう。
しかし、長女Keiは、「キッチンで何か作りたい!」「手伝いたい!」「洗いたい!」お手伝いしたい欲求がピークのお年頃。彼女からのコールが来るたびに、
(はーい、きょうもコールきましたあ・・キッチン汚れるし、疲れてるし、忙しいし・・丁重にお断りしましょう)と、なる。(葛藤してみるが無理だ)
私の丁重な断りもむなしく、「えーいつもじゃん」とすねて苛立つ彼女。
そこで、私は月いちくらいでクッキーを彼女と焼くことにした。なぜ、クッキーか?手間なし!時間も稼げる!ハイパーできるやつだからです。
ホットケーキミックスにバターを混ぜて卵入れて冷蔵庫で20分寝かせば・・
はい、Kei先生、お出番です。
粘土みたいに平たくのばさせて、型抜いてトッピングして、って一時間くらいは黙々と作業を続ける彼女。わーひまを稼げる。そして失敗リスクもない、洗い物も少ない。なんて合理的なお菓子なのだろう。
しかも、クッキーで彼女の肌の色について「自己肯定」を育むこともできたのだ。
ある時、プレーンの生地とカカオの生地を混ぜながらKeiは呟いた。
「こっちがママで、こっちがダディ。」
「ぐちゃぐちゃにしてしまえーーー」
?
「あ、Keiができた!ママ、みてみてみてー」
ベージュとカカオが混ざってマーブルの生地の端っこが綺麗に混じってキャラメル色になっていた。
「おーーーーーーまさにKei!」
それから、プレーンにチョコチップを足すときも
「ママにダディをたくさんのせるよー」と遊んでいる。
ほうほう、そうか、これだな。
プレーンとチョコが混じってるクッキーって美味しい。オレオも、チョコクッキーの間にクリームが挟まっていて美味しい。
KeiとKonaはまさにこれだ。つまりラッキーでしかない。
一つで二つの味が味わえる。
いわゆる「普通」とちがう人はみんな同じなんだ。
障害だって個性だ。
プレーンの中にキャンディが入ってるクッキーもある。
プレーンの中にチェリーが入ってるクッキーもある。
もし「人とちがう」ことで悩んでいる子がいたら、ぜひこう伝えて欲しい。
普通じゃなくていい、キミは特別なクッキーだよ。100個のクッキーの中に一つしかないかもしれない、スペシャルクッキー。なぜこの袋にこのスペシャルクッキーが入っていたのか、それは絶対に意味があることなんだ。
呼び方なんて「ハーフ」でも「MIX」でも私はどっちでもいいと思う。
なにより、「自分は特別で、チョコチップクッキーみたいに美味しいラッキーなやつ」
とこどもが思ってくれたことに、もう、クッキーさまさまなのである。
I have a choco~! I have a cookie~!
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