痛みを読み解く：肩後方の痛みを考える「摩擦ストレス」
お疲れ様です。はらリハです。
本日は…
『肩後方の痛みの原因の1つである摩擦ストレス』について説明します。
痛みを誘発する動き
前回の記事では…
肩関節後方の疼痛は力学的ストレスから考えると「伸張ストレスと摩擦ストレス」に大分し、伸張ストレスの影響について解説しました。
前回の話をまとめると…
☑︎ 運動方向による摩擦ストレス
→肩関節屈曲伸展／内転外転／内旋外旋の動作時に出現
☑︎ 疼痛原因の仮説
広背筋の走行に伴う起こりやすい問題
・筋の走行が急激に変化する走行では機械的ストレスが生じやすく、広背筋は背面から上腕骨小結節稜に付着する筋であり、力学的にストレスが生じやすい構造のため、肩甲骨下角に引っかかりの頻度が多くなると摩擦ストレスが起きやすくなる。
・また、広背筋の伸張性低下は肩関節屈曲、外転、外旋運動の制限から、努力性の運動が出現し、無理な代償運動を繰り返すことで筋スパズムが引き起こします。
評価：触診／広背筋の伸張テスト
上記の摩擦ストレスは、なぜ起きるのか、広背筋の筋力低下を視点に考えていきましょう。
広背筋の筋力低下
広背筋の筋力低下が存在すると、広背筋に対する過負荷が起きるため、広背筋自体にスパズムが生じやすくさせます。
これは、伸張性の低下を招き、肩関節外転／外旋、肩甲骨外転運動で過度な伸張ストレスを受ける原因にもなります。
そもそも、広背筋は脊柱から上腕骨に付着しており、脊柱の安定性にも関与しています。
広背筋の筋力低下は、体幹の安定性に寄与するので、そこも踏まえて評価と治療を立案していきましょう。
治療ポイント
【治療ポイント】
広背筋は肩関節伸展／内転運動に作用しますが、肩関節が移転90°外転位では内転／伸運動に作用するため、広背筋のトレーニングをする際は、肢位における作用の違いも考慮しなければいけません。
また、下垂位では筋全体が弛緩し、機能が低下するため、運動を行う場合は挙上位で行うと効果的です。
おわりに
ここまで読んで頂きありがとうございます。
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