第1章:現在の判断は正しいのか ⑫

 これも現在の社会における問題なのだが、将来的な人材をどのように育てていくかをきちんと考えていかないと将来的な人材を育てられないだけでなく、人材を育てられたとしてもこれらの人材を採用して成長させる環境がなくなるケースなど個人が自らのスキル向上やアウトプットしていく過程で認識差が生じるということも考えられることから、あらゆる問題を多角的な視点で考えていくプロセスが重要になる事も多い。


 その理由として、現在は“フリーランス”などの企業に属さない人材数が増加しており、これらの人材が増加することで所得格差や経済格差も顕著になるが、これらの発生を起こすきっかけとなっている“社会構造”の原因や問題が何かを突き止めきれていないことで企業などの組織における“人手不足”や“人材不足”に拍車をかけることやフリーランス本人が組織に属して基準となる“業務単価”や“受注単価”も高くなっていることが多いことから、企業としても社員の賃上げも進めなくてはいけないのだが、フリーランスなど外部発注額も同時に増額されていることから、本来は企業の人手不足を補うための契約なのだが、これが現在の物価高が影響する形で中小企業の経営を圧迫しているとも言われており、フリーランスの人材が関わる事業も以前に比べると大手企業やベンチャー企業が中心になっており、企業間格差が拡大しているように感じるのだ。


 そのうえ、現在はフリーランスに転身する若い人材も多いことから、フリーランス市場は今後拡大していくのだが、需要と人数のバランスや企業が求める能力と得意分野などフリーランス内で競争が激化することやトップフリーランスとボトムフリーランスに分かれることで個人所得にも差が出てくることから、フリーランスから再び会社員などに戻る人も出てくるのだ。


 ただ、現在は再就職することは簡単ではないことから、会社員に戻るにしてもある一定の給与水準を目指した企業選択が顕著になることから、多くの場合はスタート当初は複業する形で会社員などをしながらフリーランスをしている人も多いため、1件あたりの単価はそこまで高くないのだが、ある程度の水準を超えてくるとフリーランスに転身することから単価が突然高くなるということも考えられる。


 特に現在は20代後半から40代まで幅広くフリーランス転向を希望する人も出てくることから、企業に就職をする人材よりもフリーランスになる人材が上回る可能性も高いのだ。


 現代におけるフリーランスの定義も以前に比べると安定してきたことから、転職先にも選択されやすいのだが、問題は1度社会から離れてしまった人がフリーランスとして活躍の場を求めることが望ましいのか、企業に就職することが望ましいのかという“人材育成上の問題”やフリーランスは1人で対応しなくてはいけないことから、必要な知識も多く、日本においては起業をする前段階として選択する人が多いことから、何とかして社会の役に立てるようにがんばっているブランクのある人材がこれらの競争に割って入ることが果たして正しい事なのかを葛藤する状況になることも考えられるのだ。


 これは私も経験したのだが、就職活動をしていて、なかなか就職先が決まらない状況が長期化した際には“このまま社会から必要とされないのでは”という不安を感じたことがあった。


 

現在、小説とコラムを書いています。 コラムに関してもこれから完成している物を順次公開していく予定です。 自分の夢はこれまで書いてきた小説を実写化することです。まだまだ未熟ですが、頑張って書いていきますので、応援よろしくお願いいたします。