個人を守るために必要な支援と対策 第3章:多様性の進まない社会 ⑦

企業にとって“ローテーション型人材育成”というのはリスクがあると思われているが、私はリスクよりもチャレンジに近いと思う。

 なぜなら、この人材育成はその時に提示される人材を必要な時に必要なポジションでチャンスを与えるという“正社員型ピンポイント雇用”とアイディアなどを会社側に提示し、そのアイディアに対して説明や提案などをする“正社員型アイディアサポーター雇用”など個人の適性に基づいて仕事を割り振りし、チームで動いていくか、個人で動いていくかを企業側が人事権を行使して決定していくという育成法で、個人の能力に合わせた働き方が出来る事でストレスによる体調不良や人間関係のトラブルなど対人関係による自尊心や自己肯定感の低下の抑止などこれまで問題視されてきた部分を解消することが出来る。

 また、本人の担当するプロジェクト以外にも参加し、第三者のアプローチ方法を学ぶことやトップアイディアサポーターに帯同して1つのプロジェクトが出来るまでを学ぶなど自分の担当するセクター以外を体験・経験することで自分自身の考えるアイディアセクターにおいて“どの程度の物なら作成可能なのか?”・“予算や資材単価をいかに抑えて、お客さまに提案出来るか?”など自分のポジション以外から見ることでオーバーチャージ(予算等が超過すること)を避けることが出来るだけでなく、提示された予算でどのような物を作ることで、どのような市場価値を生み出すかを考えられるのだ。

 現在は組織を離れて、個人で経営や活動をしている人も多いが、一方で素晴らしい能力を持ちながら社会において難しい立ち位置を迫られる人材もいる。

 このような人たちの多くは前者の場合、“自分の会社での目的は全て終えた”や“新しい事に挑戦してみたい”など前向きな物が多いが、後者の場合は“企業とのミスマッチによる退職もしくは解雇”・“職場における人間関係による退職”など理由は多様だが、このような人たちは“組織”おいてミスマッチングを起こしていたのなら、“個人”で出来る事を構築させることや本人が持っているアイディアを社会に活かすことで変えられる事は多いだろう。

 日本においてこれまで挙げた3つの主な課題は新たな人材育成の形が形成され、確立された時に混乱を招くだけでなく、個人選択の意思決定を阻害する可能性がある。

 そのため、これらを実行する為には法整備や企業間の関係構築など実施前に必要なプロセスは多いが、今後AI等の発達により職を失ってしまった人たちの受け皿として運用することが可能となり、企業側もAI等でカバー出来ない部分や新しい分野を開拓しようとする時の有効人材として活用出来るなど個人にとっても企業にとってもメリットが多い。

現在、小説とコラムを書いています。 コラムに関してもこれから完成している物を順次公開していく予定です。 自分の夢はこれまで書いてきた小説を実写化することです。まだまだ未熟ですが、頑張って書いていきますので、応援よろしくお願いいたします。