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傾聴するということ-研修で得た気づき-

カウンセラーの研修を受けて、傾聴に対する認識がガラッと変わりました。
今まで何をしていたんだろうかと衝撃を受けました。
自分が感じたことをまとめておきます。

● 1時間も話を聞きました!偉いでしょ?

 「いや〜、今日は訴えが多くてI時間話を聞いて終わりましたよ〜。」
 「あの人、訴えが多すぎてリハビリができないんですよね」
 「メンタルが落ちてそうだったので、とりあえず話を聞いておきました。」

そんな話を、今の職場で何度か耳にします。
 
現在の職場でのコミュニケーションを見ているとそのような感じです。
 カルテにも傾聴した。と一言書かれている場面をよく見かけるが、何を持って傾聴したといっているのか。
 これは研修を受けたからこその感想で今までの自分は同じような状態だったと思います。
 

● 今までは、傾聴ではなくただ話を聞いていただけ

 これまでの患者さんとのコミュニケーションを考えると、傾聴ではなく単純に話を聞いていただけだと知ることができました。
 そこには共感的理解も、自己一致も、無条件の肯定的配慮も欠けていました。

 ただ話を聞いて、必要な情報を引き出す、何があったのか、事柄をひたすら聞き出す。
 その人を知ることが目的であったはずなのに、事柄の背景にあった気持ちなどは聞こうともせず、決められた時間内で自分の知りたいことを聞く。
 そんな時間になっていたと猛省しました。

そんなやりとりが非常に多かったことに気付かされました。

● 傾聴のスキルはセラピストは必須

 カウンセラーの研修を受けて、こう思いました。
 傾聴のスキルはセラピストには必須だと。

 相手の話を真に理解して、気持ちを受け止めながら丁寧に聞くこと。
それをしてこそ、リハビリ中の真の信頼関係が生まれるのだと。

 作業療法では、インテーク面接といって初回のリハビリで必ず生活背景であったり、今後の目標に関する話をします。

 そこには必ず相手の気持ち、価値観、在り方等が反映されます。
生活歴を聞くということは、その人の人生を聞くということです。

 初対面の人間から、いきなり今までの生活歴を聞かれてそれなりに答えていただけるのはきっと病院という環境要因が大きいと思います。
 そこで、ただ話を聞くだけでなく、共感的に傾聴することで、本人にとっても初めて「あ、自分って今までこうだったんだ」とか「これ好きだったんだな」、「仕事頑張りすぎてたんだな」と気づいてもらえるきっかけになるかもしれません。
(実際、管理職あるいは自営業で休みなく長時間働いている方は生活週間の乱れも多く、脳卒中になる方は多い印象です。)

● 病院勤務での違和感

自分が感じていた違和感の一つはここだったんだろうなと感じました。
関係性と言いながら、それに必要な関わりができていない。
病院なんだからといった空気感。
良くも悪くも職員も患者も受け入れてしまっている。

でも本当の対人支援ってそうじゃないんだよなって思う自分。

作業療法を提供する前に、もっと大切なことがあるのに、、、。

だからこそ自分だけでも、傾聴を意識してこれからも会話をしたいし、そうすることで相手が何かに気づいて、内省できるきっかけになったら嬉しいなと。

対話によって生まれる、感情・気づき。

傾聴はとても深く大切なスキルでした。

それでは。
Naoki

 


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