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フルマラソン挑戦127~132日目/札幌マラソン


いかん。またやっちまった。
ひとまず9月26日(火)から10月1日(日)までの一週間分をみゃーっといこう。


○2023年9月26日(火) 127日目(走休)
もはや記憶がない。
手帳にもこれといって記録がない。
そういう日もある。


○2023年9月27日(水) 128日目
夕方、父のケアマネージャーさんの月1家庭訪問。いつも気さくでかんじのいい方で、自宅やデイサービスでの過ごし方などを話す。父いわく、デイでは快適に過ごしているようでいつもいいことしか言わない。お風呂で背中を流してもらい、食事もおいしく、職員さんやほかの通所者さんとも仲良くやっているようで安心。24時間366日を寝正月のように暮らす父にとって、外へおでかけして人と交流する時間は必要だと感じる。なのでとても助かっている。本当に助かっている。感謝しかない。

貝塚通往復コース 1往復
3,24㎞/20分06秒


○2023年9月28日(木) 129日目 
旅の前日。鼻の穴をヤケドする。日々の暮らしのなかでなにをしていたら鼻の穴をヤケドするのかと問われれば、鼻ワックスをしたからだ。ドンキやドラッグストア、最近では100均でも販売されているスティックを鼻の穴に突っ込んで鼻毛を一気に引き抜くアレだ。長引いたマスク生活の恩恵を受け、想像をはるかに越えて鼻毛が健やかに育まれてしまった残念な人間のひとりが私だ。レンジであたためやわらかくなった専用ワックスをスティックにグルグル巻き取り、いざ鼻の穴にむぎゅぎゅ……、んぐぁーーーっっ!!!


ワックスをあたため過ぎた。いや、熱してしまったと言っていい。とろけた熱々のチーズを鼻の穴に…、と想像していただくとわかりやすい。せっかくの旅だからと身だしなみに気をくばった結果、顔を見合わせた相手が「……え、鼻血?」と、違和感をいだくくらいには右の鼻の穴が真っ赤に。マスクをすればまったくわからないが、もはやマスクを必要としない世界が再びやってきた。なんなん。よりによって旅の前日。よりによって鼻の穴。あなたのまわりにこれから旅行を予定している方がいらしたら「旅の前日に鼻ワックスをしてはいけないよ、絶対に」と、絶対に、を強調してぜひともお伝えいただきたい。


ショッピングセンターコース 2周
3,57㎞/22分10秒


○2023年9月29日(金) 130日目(走休)
旅の初日。定刻通りにバスは出発したものの、奇跡的な高速道路の通行止めがつづき、合計8時間の乗車の末、2時間半遅れで札幌駅前に到着。数えきれないほど都市間バスに乗ってきてはじめての経験だった。こういうこともあるんだなぁ。運転手さんも大変だったでしょうに。くったくたのよっれよれのどっろどろのほぼ液状化で下車。最後の力をふりしぼってコンビニで食料を調達し、定宿にしているネットカフェへなだれこむ。


コンビニがあってよかった。ネットカフェがあってよかった。これまでの人生でどれほど噛みしめたかわからない感謝をこの夜も噛みしめる。コンビニ弁当にこんなにあさりがのっかっているものだろうか。あさりと安心を噛みしめる。噛み噛み。おいしい。シャワーを浴びたい。けれど本当は銭湯の大きな湯船にザブンとつかりたい。ここでシャワーに甘んじると負けた気がするので、翌朝走ってから銭湯に行く楽しみをあたためつつ汗シートで体をふきふき。無事就寝。



一生忘れない夜食



○2023年9月30日(土) 131日目
ようやく眠ったのが真夜中3時半ころのはずが、早朝5時過ぎに目が覚める。旅先は興奮していつも眠りが浅いうえに、前夜バスに揺られながらだいぶグロッキーな心もちで「あぅあー走りたいー」「あぅあぁーお風呂にはいりたいー」と、呪いのようにボソボソつぶやいていたので私の意思とは無関係に体が勝手に目覚めたらしい。


旅先の早朝ラン。わくわく。
札幌駅前からほど近い北大植物園へ。札幌在住20年のあいだに植物園へ行ったことは1度もなく、このようなかたちで訪れることになるとは想像もしていなかった。愛用している昭文社の地図で確認したところ、植物園の周囲1周でおよそ1,5㎞。信号で止まらずに走れていいかんじ。そうしていざ走ったとたん「住みたーーい!!!」と感じた。近所に住んで毎日走りたい。相性よし。


駅前が目と鼻の先とは思えないほど静か。たぶん植物たちが音を吸い込んでいるのだ。雪が積もると音が吸い込まれるみたいに。何人もランナーを見かけた。男性が多い。走るようになって路上で学んでいくたびに感じる。走り慣れている人や速い人は静かだ。足音も呼吸も。走っているのに静かすぎて後ろから近づいてきても気づかず驚かされるし、それでいてまったく苦しそうじゃない。どこまで走り込めばあの領域までいけるだろうと考える。果てしない道のり。



ザブン


北大植物園コース 3周
4,71㎞/27分54秒


○2023年10月1日(日) 132日目
前日同様、植物園まわりを走る。
爽快。住みたい。


札幌マラソン2023の応援へ。
降水確率90%の予報を吹きとばす秋晴れ。コースのどの地点で応援しようか悩んだ末、ハーフマラソンの中間地点である狸小路のドトールコーヒーで待機。コーヒーをすすりながらそわそわ。



いよいよランナーがやってくる。沿道で待ちかまえていると、となりでふたりの男性が地面に腰をおろして応援している。知人が参加しているらしく、マラソンの応援慣れしているようにお見受けしたので、見よう見まねで応援のしかたをご教授いただく。


「がんばれー!」の一本調子ではどこか味気ない。おふたりはランナーの服装の特徴をまじえて「ファイターズがんばれー!」「コンサドーレがんばれー!」と声援をおくる。前日にリーグ優勝を果たした阪神タイガースのユニフォームのランナーには「タイガースおめでとーっ!!」と。ランナーも手をあげて声援に応えてくださる。ん、いいかんじ。


私もおふたりにならって声をあげる。「ファイターズがんばれー!」とか「タイガース優勝おめでとー!」とか「ファミチキがんばれーっっ!!!」とか。ファミチキの包装紙を模したものを、頭からすっぽり全身にかぶったランナーがいた。すんごい好きなんだな、ファミチキ。おまけにその格好でけっこう速い。ということはつまり、通常のランナースタイルだと相当速いということだ。ゴールを見届けたかった。


札幌の中心部。本来であれば交通量の多いしかも休日に、この場所を走ることができるのは本当に貴重なことだとおふたりは話していた。胸が熱くなる。腰に手をあて苦しげな表情で歩く人。痛めた足を引きずる人。声援をうけて、そこから再び走りだす人たちも。胸が。胸が。胸が。



北大植物園コース 3周
4,78㎞/29分09秒


127~132日目。無事終了。
おつかれさまでした。

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