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2021年7月の記事一覧

私が「つまらなそう」と思っていた父の仕事

私は昔、父の仕事が不思議だった。 というよりも、正直今思い返すと恥ずかしい限りなのだが、はっきり言って「面白くなさそうな仕事だな」と思っていた。 父は地方公務員で町の役場勤めだった。 役所の仕事をよくもわかってもいない癖に私はなんとなく、その仕事は誰にでもできる簡単なものだと勝手に思い込んでいたのだ。 簡単というか、決められた仕事をこなすような作業ばかりだと想像していた。 私が私としてこの世にいる意味はなんだろうか。 思春期の頃、思春期らしくそんな事ばかり考えていた私。

オーケストラを組織論で斬る!①~オーケストラはジョブ型組織か?~

はじめに  オーケストラを組織論やマネジメント論と絡めて語るケースはこれまでもいくつか存在している。かのドラッカー教授も、非営利組織の例としてオーケストラを取り上げているし、オルフェウス室内管弦楽団という小編成の指揮者を持たないオーケストラは、その意思決定機構が注目され、ビジネススクールのケースにもなっている。(更に驚くことにこの団体は企業などの組織向けにリーダシップ教育のプログラムまで展開している!)  という訳でオーケストラと組織論を絡めて語ること自体は取り立てて新しいも

エストニアの会社の決算をしたら意外と大変だった話

わたしは、エストニアという北欧の国にほぼ趣味みたいな規模の会社を持っています。 昨年度、ノリと勢いでつくってしまったのです。 (詳しい経緯は以下の記事にまとめています。) そんな弊社なのですが、この6月についに決算、年次会計報告書の季節がやってきてしまいました。 「個人事業主だと日本での確定申告もあるし、ダブルで大変じゃない?」と思われるかもしれません。 しかし、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、エストニアは結婚・離婚・不動産取引以外のすべての行政手続きがオン

高校野球で完全燃焼しきれなかった全ての球児たちへ

君は、高校野球で、完全燃焼できた?最後の夏を終えて高校野球を引退した君に、1つ聞いておきたいことがある。 君は、高校野球で、完全燃焼できた? この問いに自信を持ってYESと答えられなかった君はいま、2つの宝物を手にしている。 ひとつは、野球の世界でもう1回リベンジする権利。そしてもうひとつは、燃え尽きずにくすぶっている君のその熱量だ。 コロナのせいで、君の高校野球人生は苦難の連続だったと思う。自分たちの力ではどうしようもない状況に、やるせなさやいらだちを感じたことも1

母の背中

看護師になってから、20年近く経とうとしている。 正確にいうならば、18年くらいだ。最初は指折り数えていた何年め、も、この歳になるとどうでもよくなる。 新人として十把一絡げに病棟に送り込まれて以来、異動や転職はあるものの、一応途切れることはなくコツコツと働いている。 10年くらい前に結婚して、子どもが産まれた。 そのときも自然と産休と育休をとってフルタイムで復帰する道を選んだ。運良く、とても素敵な先生たちのいる保育園に入ることができたので、そこからの仕事は先生たちとの

5年生だった君へ

10年間の支援員生活で、たくさんの子どもたちと出会いました。 心に残る出会いは数多くあれど、特別な存在感を持って、今も私の心の中に居続ける少年がいます。 小学校の支援員を辞めた今、彼のことを書いておきたいと思い、noteに綴りました。私とある少年との一年間を一緒に味わっていただけたら嬉しいです。 お元気ですか。 あなたに手紙を書くのは、これが3度目です。 1度目は5年生の年度終わり。2度目は小学校の卒業式。そして今回。 だけど、今回は届く当てのない手紙を書いています。小

あたらしい職場、あたらしい仕事

「今日もご出勤おつかれさま」 最近よく言われる言葉。 言われる度に顔がニヤついてしまうのは、「出勤」っていう響きが新鮮で、うれしいからだと思う。 私は、今年の6月から畑を借りた。 本格的に..と言えるかどうかはわからないけれど、大きさは33平米。東京でひとり暮らしをしていた1Kの部屋よりもだいぶ広い、まぁまぁな規模感だ。 ずっと、畑をやってみたかった。 それは、自分で野菜をつくることへの強い憧れと、実家に畑があったことが大きい。小学生の頃、お父さんが運転する軽トラでよ

親から学んだ3本の分かれ道

4月から社会人になったが、正直めちゃくちゃ辞めたいと思う時が数えきれないほどある。 30人ほどの子どもと関わる仕事をしているけれど、一番最初に気がついたことは子どもがあまり好きではないということだった。 同じ仕事をしている人のインスタのストーリーに「100円ショップにいってこいのぼりを見たら、子どもたちの顔が浮かんできて嬉しくなって買っちゃった!」と書いてあってめちゃくちゃすげえなと感じた。やりたい仕事だったんだろうな。 僕も確かに100円ショップにその日行ったけれど、

はたらき方と生き方のベクトルを揃えてみた

そもそもはたらくとは何なのだろうか。 お金を稼ぎたい 信頼できる仲間を見つけたい 偉くなりたい 社長になりたい 夢を叶えたい 有名になりたい 安定した人生を送りたい きっと多種多様で明確な正解なんて無いんだと思う。 でもきっとこういった漠然とした「はたらく」では、どうしてもしんどいときに踏ん張れない人が多いのだろう。 愚痴が出る 悪口が出る 他人のせいにしてしまう 環境のせいにしてしまう 自分は違う世界で活躍できる 実際僕もそのタイプの人間だ。 新卒で何となくお金

ぼくにしか書けない言葉が、きっとあると信じている

書きたいと強く希望しているメディアがあった。現在はライター募集をしていないけれどお問い合わせフォームから提案文を送信して、それでも音沙汰なしだったから、再度練り直して尊敬している書き手の方にアドバイスをもらったものをもういちど送った。でもやっぱり、お返事はなかった。 大学生のときにライターを始めて、途中で違う職業も経験したけど、去年再びフリーランスとして書く仕事についた。LGBT当事者であることとか人種ミックスであることか教育虐待サバイバーであることとか、そういう自身のマイ

僕は、一度、死んだ。

今日(2021年7月21日)で、個人事業主の開業届けを出してから、ちょうど10年が経った。いい機会なので、社会人人生を振り返ってみる。 まず、ここまで生き残れたのは、偏屈な私に仕事を依頼してくださった寛大な方々はじめ、関係各所の皆様のおかげです。心から感謝申し上げます。ありがとうございました。 さて。 私が社会に出たのは、就職氷河期に超がついていた時代で、あんな大きな新聞社にヌルッと入り込めたのはラッキーだった。 元々は、広告代理店の営業志望。 大学で一番仲の良かった

私がアラスカで学んだこと-自然に命を預けるキャンプ-

キャンプが100%安全という事は あり得ない。 いつ何時、我が身が天災や獣の攻撃にさらされるか分からない。 その理屈で言えば日常生活を送っていても天災の危険性は孕んでいるが、自宅やホテルに滞在していて獣の襲撃を受ける事はまずない訳で、キャンプでの危険性で一番気になるのは動物の存在だ。 私は初めてまともなキャンプを経験したのがアラスカだったので、毎日ヒグマやグリズリー、ムース(ヘラジカ)の存在に怯えながら生活していた。 彼らにとって我々は原野に見ぬ闖入者で、胃袋の具合によ

【ファッション履歴書】平成初期生まれのアラサーが私服の歴史を振り返ってみた

夫が転職に向けて職務履歴書を作りながら、これまでの仕事を棚卸して自己分析をしていたのを見て、私もこれまでのファッションを振り返りたい衝動に駆られた。 何はともあれ自分のファッション履歴書を作るのが楽しすぎるので、私の履歴書読まなくても良いからファッション好きな人は末尾にあるテンプレまでぶっ飛んで書いてみて欲しい。 紀元前〜厨二病暗黒時代 生まれてから自我なくフリル盛り盛りの女の子らしい格好をしていた幼少期。 その反動で、小学5年生〜中学3年生のウルトラ思春期にはボーイ

「がんばって」できるより、「たのしんで」できるを選ぶ

子どもの遊び道具を選ぶとき、何を基準にして決めているだろう。 自分で考える力が育つもの。 多岐にわたって学びや気づきがあるもの。 簡単にできるものより、少しだけ難しいものにも挑戦できた方が良いのかななど。 子どもが扱う遊び道具を選ぶとき、気付かぬ間に大人目線になってしまう。 気付けば沢山の大人の希望が詰め込まれた物を選びがちである。 大人目線で選んでしまった物は、子どもにはフィットしない。 今の子どもには、何ができて何が必要かを見極めきれずに選んだ物は活躍の出番