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淄博(シハク)市「淄博陶磁瑠璃博物館」展示企画(後編)
淄博陶瓷瑠璃博物館 展示設計提案の舞台裏
前回の企画提案書をもとに、私たちはついに淄博陶瓷瑠璃博物館のプレゼンテーションの日を迎えました。その様子を中心にお伝えします。
済南市へ向かう道
プレゼン当日、私と日本人の上司は関空から直行便で山東省済南市へと飛び立ちました。関空から済南遥墻国際空港までは、直行便で2時間30分といがいに近いです。
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現地到着後の翌朝から、丸一日かけてのプレゼンテーションが待っていました。
午前中は地上フロアの歴史や文化の展示室について説明し、午後は地下一階の体験館のプレゼンを行いました。
政府関係者からの質疑応答も含めて、全員で展示設計案を真剣に検討しました。
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企画の魅力
弊社の提案には、多岐にわたる体験型の企画を盛り込みました。
大型スクリーンで映像を映し出す展示や、子供たちの学習意欲を引き出すコンテンツ、ガラスや水晶の美しさを感じてもらえる空間、そしてガラスのように美しい琥珀糖作り体験など、訪れる人々が楽しめるアイデアが満載です。
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評価と反応
議論は夕方まで続きました。政府関係者や専門家から「ナカシャの提案は面白かった」と評価をいただいたとき、ホッと胸をなでおろしました。
参加者の反応も良く、次の展開に期待が持てそうだと、設計会社の方や王館長も喜んでいました。
夜の円卓
夜は、中国でよくある円卓での宴会が開かれました。
関係者たちと共に食事を楽しみ、地元の方々から歓迎の意を込めたお酒もいただきました。
楽しいひと時でしたが、上司は翌朝、記憶があまり無かったようです。
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※一番左側は当社を紹介してくれた王興平館長(実は私の父です)
現場視察と驚き
翌朝、関係者全員で建設途中の展示エリアを視察しました。
内装はまだ完成していませんでしたが、設計図を見ながら工事担当者と詳細をすり合わせました。
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驚いたことに、開館まであと半年という段階で大幅な設計変更が行われていました。
日本では考えられないほどの大きな変更で、現場には解体されたコンクリートが転がっていました。
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その後の展開
その後、私たちは帰国しましたが、設計会社の集美设计工程有限公司の方々は頻繁に現地に通い、関係者からの指摘を受けて設計を何度も修正しました。
途中でプロジェクトの政府側の責任者が交代し、方針も大きく変更されたため、地下一階の案は次々と変わっていきました。
また、聞いた話ではありますが、プロジェクトの責任者が途中で変わり、方針もガラリと変わって、その後も設計図が何度も変更され、地下一階の案はどんどん変化していったそうです。
完成までの道のり
最終的に、2018年の開館は叶わず、博物館は2019年の秋にようやく完成しました。10月の国慶節に合わせて、待ちに待ったオープンを迎えました。
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完成した綺麗な展示室を少し見てみましょう。
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提案が現実へ
ナカシャが提案した「従来の文化財の陳列ではなく、ICT技術を活用した体験型展示スペース」というコンセプトは、最終的に原案として採用されました。これにより、当社にとって非常に意義のある経験となりました。
中国のプロジェクトでは、上層部の方針により計画が二転三転することが多く、最終的にどういう形になるのかが分からないという文化の違いにも触れることができ、学びの多い体験となりました。
現在の展示
現在では、当初の計画とは違った形で体験型の展示が行われています。興味を持たれた方は、ぜひ現地の博物館でその展示を体験してみてください。
淄博陶磁瑠璃博物館のリンク:http://www.zbstcbwg.cn/
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