見出し画像

2.返してください!わたしの青春の証と想い出を!悲しみの著作権。

こんにちは、2回目の著作権noteとなりました。毎回1000文字以内に、5分かからずに読めるをモットーに著作権のお話をゆるく発信します。

私の悲しさ、悔しさが、私を著作権の道に導いてくれた!


私は数十年前、いや遠い昔かも。デザイン専門学校に在学中にイラストレータとしてデビューした。週刊プレーボーイ(講談社)、ファッション雑誌アミカ(文化服装学園・文化出版局)、学研や旺文社、音楽雑誌「新譜ジャーナル」自由国民社、その他でイラストや挿絵を描き続けていた。やがて忙しくなり学校を辞めてすぐさま独立。

その後、サンリオの荻洲専務と出会い、キャラクターの世界に入るようになった。
その理由は、週刊誌は一週間の寿命、月刊誌は一か月の寿命ととても短く、描いても、描いてもすぐに読み捨て去れてしまう宿命があり、とても寂しく思えていた。しかし、キャラクターの寿命はとても長い。一つのキャラクターによって様々な媒体に使用できることと、平面だけでなく立体的な活用ができるからだ。

私は夢中になってキャラクターの世界に入り込んだ。

ただ、好きな仕事なので何も不満はなかったが、ギャラがとても低い。一点3000円から5000円という少ないお金。それでも不平や不満はなかった。

それは、楽しかったから。

でも、一点の作品のために何枚も、何十枚も描く必要があり、その中からわずか一点のみ、という確率なため、一枚の単価にすると100円という恐ろしい内職の世界だった。

それでも生活があるので描き続けた。

一日に2点でも3点でも決まれば、6000円から9000円の仕事になるからだ。


私は数年して、その会社の社長と会い、相談をした。
「社長、大変申し訳ありませんが、最近はアシスタントも入れたため、わずかで良いですから製作費を値上げをしていただけませんか?」とお願いした。

すると、その社長は「条件が不満ならばやめてもいいよ!他にも人はいっぱいいるのだから…」と。よほど私の発言が気に入らなかったのか、それから私に仕事の依頼が来なくなってしまった。

私は、慌てた…。今までの出版社の仕事を断り、このキャラクター業界に足を入れ、この会社一本で生活をしていたからだ。

私は数週間後に、この社長にアポイントを取り会いに出向いた。すると、その社長の隣には顧問弁理士なる人が同席していた。

私は、もう一度仕事をくださいとお願いに来たのではなく、私の描いた作品のデータ(原版)の返却のお願いに来たのだ。これは私の努力の結晶でもあり、青春の想い出がすべて詰まっている大切なものだからだ。


しかし、正面にいる顧問弁理士が口を開いた。
「あなたには何も権利はありませんよ!それにあなたの作品は代金を支払った時点で自動的にこちらの会社に譲渡されているものです。原版の所有権もこの会社に帰属している」と、いうのです。

私は「権利」「譲渡」「契約」という言葉を初めて知った時でした。

私は帰り道の電車の中で一人で泣き続けた…。

画像4


№3.に続く、17日(金)。

デジタル庁公式サイト閉鎖


こんにちは、特定非営利活動法人著作権協会です。今回は2回目の「著作権note」毎週(月)(水)(金)の3回連載を続けます。

つい最近、9月3日のニュースですが、鳴り物入りで「デジタル庁」なるものが設立し、なんと、事務方のトップが公式サイトに「商用画像の無断転載」を行い、著作権侵害をしたため謝罪し、公式サイトが閉鎖されてしまいました。

この公式サイトは発足時にサーバーダウンするなど驚きのデビューを飾り、国民をも驚かせました。

今回の発覚した著作権侵害は、他人のサンプル素材画像を許可なく勝手に使用したことでした。それも1つや2つではなく、複数の画像を勝手に使用していたことでした。

NHKの報道によると、「全くの私の不注意でした。お詫びします。大変申し訳ありませんでした」と、著作権侵害を認め、謝罪したとのこと。

現在、全国の都道府県、市町村などもフェイスブック、ツイッター、インスタグラムとうのSNS投稿を始めるようになって、様々な問題、トラブルを抱えています。

問題は、他人のものを無断で使用または利用すること。デジタルの世界において、一億数千万人のスマホの普及とともに「著作権というモンスター(怪物)」が動き始めている。



この記事が参加している募集

#スキしてみて

525,778件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?