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【気になる生態】 #20 19時間も寝るNZの国鳥「キーウィ」

ニュージーランドに生息する鳥で飛ぶ能力を失ったキーウィという鳥をご存じでしょうか。フルーツのキウイの語源にもなった鳥です。

前回紹介したエミュー同様飛ばない鳥です。

しかし飛ばなくなったかわりに他の能力が非常に発達しているのです。

まずキーウィは夜行性の鳥で、目が悪いのですが鳥類の中でも唯一嗅覚を持っていると言われています。

普通クチバシの付け根に鼻の穴があるのですが、キーウィだけはクチバシの先に鼻の穴があります。なんとも特殊。

その嗅覚をたよりに地中にいる昆虫などを探すことができるのです。

ただクチバシの先が鼻のために土が鼻に詰まることがあるようです。

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そしてもう一つキーウィの気になる生態は、卵のデカさです。

なんと自分の体重の20%(400〜500g)の卵を産みます。ダチョウなども大きな卵を産みますが、キーウィの体の大きさからするとデカすぎるのです。

生まれるまでの苦労がものすごくあるのですが、そのおかげで生まれてきた時から十分に栄養を取り入れているため巣立ちが早いというメリットがあるみたいです。

ただこの理由は未だ解明されていません。おそらく元々キーウィはでかい鳥でその名残なのではないかという説があるようです。

さて今回のタイトルにもなっている生態に触れていこうと思います。

1日に19時間も寝るというキーウィ。ほぼコアラと同じくらい寝るのですが、コアラはユーカリの毒を消化するためにとてつもないエネルギーを使うので多く睡眠を取ると言われています。

なぜそこまで寝なければいけないのかと疑問なのですが、今回キーウィについて調べるにあたり思ったことは視力もほとんどなく飛ぶこともできないので、寝ている方が安全なのかもしれませんね。

現在キーウィは絶滅危惧種とされています。

かつてニュージーランドは生態系として哺乳類がいない国だったそうです。そのため遠い昔キーウィの祖先は飛んでその島に辿り着き、捕食者がいない平和な環境が続いたことで飛ばなくてもいいと言う選択をしたのです。しかし、人間が持ち込んだ肉食の哺乳類(イタチや猫など)が進出したことで、飛べないキーウィは格好の餌となってしまったようです。

沖縄のヤンバルクイナも数を減らしたのも似たような事象ですよね。

人間が持ち込んだマングースの野生化により捕食される対象となってしまったのです。

ただ保護活動には非常に力を入れているようなので、ニュージランドの国鳥がいなくならないような環境を維持し続けてほしいですね。

ちなみに日本でもキーウィを天王寺動物園で見ることができます。

行くなら起きている時に出会いたいものです。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!


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