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思い出すことによって、相手を殺さずにいられる。

■余命5年のラッパーの言葉

医師から「何にもしなかったら、
あと5年で亡くなりますよ
」と
余命5年の宣告を受けて、いま6年、
日本のフリースタイルバトル、MCバトルの世界を切り拓き、
いま国立民族学博物館の人類文明誌研究部・特別客員教員
(特別客員教授)としても活動する
ラッパーのダースレイダーさんが
言った言葉だ
(先々週の『MOTIVE!!』)。

■曖昧な生と死の境界線

ダースレイダーさんは、
15歳のときに母を、
24歳で久米宏さんのニュースステーションで
コメンテーターも務めた父・和田俊さんを失った。
したがって、この言葉は、
若くして父母と永遠の別離をしたけれども、
思い出すことで
二人はまだ生きている

というメッセージを含んでいる。

恐らく多くが、この思いに共感するのではないか。

■思い出すなら笑顔の日々で

死ねばもちろん生身の本人には
会えないのだが、
その人と関わったシーンを思い出すとき
死と生の境界は曖昧になる。

だからこそ、いつか
思い出すときの
その人との思い出を
幸せで悔いのないようにしたい。
そんな気持ちでいま、
例えば
母の介護を行っている。                                     

                           *

ダースレイダーさん、
普通に暮らしていても人は、
(災害や事故で)日々、
死に直面しているのだから、
という理由で
余命宣告を特別視していない。

この私も、1日を無事終えた
喜びを日々、布団のなかでかみしめる。
ここでも、生と死の境界は曖昧だ




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