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ペットボトルは、リサイクルじゃなくて使うのを止めてしまうくらいのパラダイムシフトを起こさなきゃ、未来の人類を救えないんじゃないのか。

■水道水の約50倍の二酸化炭素排出

月に二度あるペットボトルの収集日に、
我が家では
一本のペットボトルも出さない。

※ただ、打合せでいただいたペットボトル飲料
   (本当はお茶を淹れてほしい)を出すことはある。
   ちなみに我が家は二回に一回は、缶と瓶も出さない。

決して無理をしている訳ではない。
リターナブル瓶の商品を選び、
お茶もコーヒーも自分で淹れて、
外では水筒を使えば必要がないのだ。
第一、ペットボトル飲料は、
生活習慣病の重大な原因にもなる。        

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ペットボトル入り外国産ミネラルウォーターを
自動販売機で購入して飲む場合と、
水筒に入れた水道水を飲む場合とを比較すると、
排出される二酸化炭素の量は
約50倍も自販機の方が多いようだ(『生活と自治』9月号)。

さらに、

廃棄されるペットボトルの処理費用は
私たちの税金でまかなわれているから、
使わなければ福祉や教育などに回せる。
また、
捨てられて海岸に散乱するペットボトルは、
波や砂、強い紫外線に晒されることで
マイクロプラスチックになって
残留性有機汚染物質(POPs)が吸着し、
これを水生生物が摂取することで
人体に直接害が及ぶ。

そもそもペットボトル飲料を
購入して飲めば100円以上だが、
同じ量を水道水で飲めば、
水道料金の高い自治体でも
0.3円に満たないらしい
(『生活と自治』9月号)。

ペットボトル入りの商品を購入する行為は、
大いなる地球汚染と税金の無駄遣い、

さらに家計収支の悪化にもつながる。

■死を覚悟する時代のペットボトル

先日の台風14号の際に、マスメディアは
こんな言い方で警戒を呼び掛けた。

「自分の命、大切な人の命を守るため
周囲の状況を十分に確認して
少しでも命が助かる可能性が高い行動を
とってください」。

この文言に続く言葉の矛盾はさておき、
私たちに毎年、このような命の危機をもたらす
状況下に置かれている。
原因に異常気象があることは明らかだ。
台風14号では、ラニーニャ現象による
勢力の強大化が指摘された。
           
日常に命の危機が持ち込まれている事態を
いったい人は怖ろしいとは思わないのだろうか

(大袈裟な天気予報の物言いはさておき)。
夏は毎日、熱中症の危険が叫ばれていたが、
そうした命に関わる危機が、
日々汚染され乱されていく地球環境にある
というとき、
ペットボトルをごみとして出して
二酸化炭素を莫大に発生させ、
税金の無駄遣いまで招く自らの行為を

「まだ大丈夫だから」とか
「自分に危害、ないから」


とでも言うような気持ちで
看過していいのだろうか。
「未来を生きる子供たち」なんて
言葉が街頭インタビューでも普通に
聞かれるサステナブル重視のこの世代に、
いまを生きる者として責任を
持つことができるのだろうか。

ペットボトル入り商品を
買わないなんて、
簡単じゃないか。


■企業任せでなく実行すべき瀬戸際

➡国連で77カ国が2050年に温暖化ガスの
排出を実質ゼロにすることを約束した
らしいが、既に非現実的という見解が
当然の如く浴びせられている。
➡「パリ協定」の温暖化ガス45%減で気
温上昇1.5度、という目標は、逆に10.6
%増える(10年比)勢いと言う。
➡EV(電気自動車)さえ広がれば全てうまく
いく勢いで世の中が動いている感じを
受けるが、斎藤幸平さんは「人新世の
『資本論』」で、EVによる環境問題の
解決にも懐疑的な意見を述べられている。
そんななか、
➡一昨日は、国際的な環境NGOネットワーク
「気候行動ネットワーク(CAN)」が、
気候変動対策に対して最も後ろ向きな国に
皮肉を込めて贈る不名誉な賞
「本日の化石賞」を日本が受賞した。

もう“まやかし”をやっている暇はないのだ。

マスメディアは、
SDGsに関し
「できることから」という言葉を
責任をもって使うなら、
ペットボトルに入った商品は
(できる限り)買わないように、と
堂々と言ってほしい。
簡単にできるのだから。

「環境」をアピールすれば売れる
企業側の思惑に乗って
ただその手の商品を
消費しているいるだけでは、
環境汚染が抑えられないことが
明らかになっている以上、
もっと簡単にできることを積極的に
行わないと子供たちに
安心できる未来なんて手渡せない。

政治家に全くやる気がないから、
過剰なプラスチック包装は今の日本では
避けられないし、
過剰な冷暖房を放置する公共施設も
避けられないのだから。

まず、
ペットボトル入りの商品は、
買うのをやめよう。


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