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【人事本レビュー/戦略人事のビジョン】人事とは「きれいごと」を通す仕事である

人事とは「きれいごと」を通す仕事である。

僕は現在、事業会社の人事担当として日々仕事をしていますが、まだまだ人と組織に対しての知見が足りないと思い、色々な本を読みながら、自分なりに学んだこと、感じたことをnoteにツラツラと書いています。

今回読んでみたのは、「戦略人事のビジョン」という12年前に出版された書籍です。

本書は、LIXIL、GE、NKKで役員・人事を歴任されてきたさ八木洋介さんと、経営学者でもあり数々の名著を書かれている金井 壽宏さんの共著。

2012年に書かれた本ですが、人や組織の本質は変わらないということでしょう。

2024年になっても、人事として抑えておくべきエッセンスたっぷりな一冊。

新しく人事担当者になった方、人事としてベテランの方、組織のリーダーを務める方は、一度は読んでおくべき一冊です。

会社の「勝ち」を実現するのが人事の役割である

本書では、人事にはやるべき役割が4つあると主張されています。具体的には以下の通りです。

人事がやるべき4つの役割

①アンバサダー(大使)
会社が曖昧な状況に置かれているときに
進むべき方向性を示すこと

②トランスレーター(通訳)
トップが言うことを社員にわかるように伝え
社員が抱いている思いをトップに正しく伝えること

③ストーリーテラー(語り手)
社員のやる気を引き出して集団のパワーを最大化するために
会社の戦略をストーリーとして語ること

④エンライター(啓蒙者)
社員の悩みやフラストレーションを
人事の言葉によって前向きな思考に変えていくこと

引用元:戦略人事のビジョン

一般的に人事というと、採用であったり教育研修、給与、制度などの日常実務から得られる印象が強いですが、組織全体に影響していくことを仕掛けていくことが人事という仕事の本質だと思います。

よく人事とは、「人を活かして事を成す」といわれますが、その言葉の通り、人や組織のリソースを最大限に活用して、会社の「経営目標達成」を実現していくのが人事の最大の役割だと言えるでしょう。

そう考えると、人事という仕事が果たす役割は想像される以上に幅広く、上記4つの役割で求められることを実践していこうと思うと、ビジネスパーソンとしては、より高い能力が求められるのは間違いありません。

人事は誰よりも情熱的であること

情熱がないと「エンジン」にはなれない。

まずは情熱があることです。

会社を「強くて、よい会社」にしていこうという熱い気持ち、ほかの人たちに任せるのではなく、自分がぜひともそれをやるのだという責任感と精神力をもたなくてはいけません。

自分が勤めている会社を(男性なら)「俺の会社!」と言い切れるような自社に対する強いこだわりが欲しいものです。

引用元:戦略人事のビジョン

人事という仕事は、組織という車のエンジン部分になります。エンジンから熱伝導が発生する事で、車は前へと進んでいくことができます。

つまり、人事担当者とは、社内で誰よりも情熱的である必要があり、どんな大きな課題があろうとも、ネガティブに捉えるのではなく、ここは自分の会社である、という意識をもって解決していく粘り強さが必要なのです。

人事は事業そのものを理解していること

人事担当は人事とか労務領域の知識だけあればいいでしょ。このように勘違いしている人事担当者もいるかもしれません。

ビジネスを知ることも大切です。ビジネスがわからない人事担当者は、いくら人事としての専門性をもっていても、事業部門から現場をわかっていないと見なされ、信頼されません。

ですから、いつでもCEOが務まるような準備を怠らずに人事の仕事をやってほしいと思います。

引用元:戦略人事のビジョン

人事は組織にあるすべての部署の社員と同レベルで、ビジネスだけではなく実務的な面も理解しておくことがマストになります。

採用をするなら要件定義をするために求められるスキルレベルを言語化しなくてはいけませんし、さらなる事業拡大を進めていくには、現在どんな人材が必要なのかも語れないといけません。

人事業務における専門性を身につけておくのは当たり前だと思いますが、同じく自社のビジネスについての理解はしておく必要があります。

IR資料、決算説明資料を読み込んで、現在の事業課題はなんなのか、事業における自社の優位性はなんなのか、これは人事担当としては抑えておくべき事項でしょう。

人事とは「きれいごと」を通す仕事である

人事としては、これが一番ハードル高いことだと思います。きれいごとを実現するためには、社内で戦う必要がありますから。

人事は「きれいごと」を通す仕事です。

正しいと信じることを正しくやるのが私たちの任務ですから、会社でおかしいと思うことがあったら、上司に対しても、あるいは社長に対してでも、口に出して主張すべきです。

そうすれば、きっと社内で多くの味方が得られるはずです。

引用元:戦略人事のビジョン

「これはおかしい」と思ったことには声をあげること。

もちろん、代表が会社の経営者になるわけですから、経営者が決めたことは絶対になりますが、その中でも人事としての考えをちゃんと持ち、組織を正しい方向に導くために主張していくということが人事に求められることでしょう。

これが一番難易度高いのですが、自分自身もそういった「しなやかな強さ」を持った人事担当になれるように、自分軸というものを磨いていきたいと思います!

先日、娘の大学探しのため?オープンキャンパスに同伴。専修大学へ行ってきました。

専修大学へ同伴。若者で賑わっていましたねー。

まだ勉強が身に入ってないので、これで少しは大学受験を意識してくれると嬉しいなーと思ってます。

その後は、臨海エリアをドライビングして自分の母校に寄ってみたりしてみました。楽しいひと時でした!

@月島です。この橋をよく通ってたなー。

というわけで、最後までお読みいただきありがとうございました!

また次のnoteでお会いしましょう!Xでも日常的なことから、人事的なことまでつぶやいているので、ぜひフォローお願いします!!


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