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続・座標軸 バブル崩壊編

バブル経済

 前回のバブル経済の図を見ていて思った。A領域の上の方を除いて、ほぼ全域に斜線が引かれている。これは私の考えるほぼ理想の状態なのか?と思った。偏りなく国全体に活力が満ちている。確かにバブルが崩壊するまでは、いいことの方が多かったのかもしれない。何しろ、日本中にお金があり余っていたのだから。「何やっても食っていける時代」という言葉を聞いたことがある。高度成長の果てに辿り着いた経済上の楽園だったのかもしれない。
 しかしそれは大幅な金融緩和と投機によって水増しされた充実であり、砂上の楼閣であった。百歩譲ってそれが楽園であったとしても、アメリカという他者を犠牲にした楽園であった。楼閣はあっという間に崩れ去った。
値段が上がり過ぎて、これ以上上がると、買う人間がいなくなってしまうというところで、売りが始まる。少しでも高く売りたいから、みんなが一斉に売りに出る。値段は一気に下がる。バブルの崩壊である。1990年の正月から始まったとされる。
 膨らんだバブルがはじけて、正常な状態に戻るのならよかったが、そううまくはいかない。特に経済の足を引っ張ったのは、銀行の不良債権であった。企業に無理やり貸した金が返って来なくなったのである。借りた方にも、貸した方にも、大変は重荷となった。倒産する金融機関や会社が続出した。経済活動が一気に収縮するのだから、物の値段が下がり、長年日本経済を悩ますことになるデフレ状態となり、採用人員も削減されるから就職難となり、就職氷河期と呼ばれた。失われた30年の始まりである。天国から地獄へ突き落されたのである。
 このバブルの発生から崩壊までの経済の破綻は、私個人的としては、B型の失敗だと思っている。金融はB型の得意とする領域だと考えているので、(水のように流れ動いてつかみどころのない物はBが得意とする)官民ともに、金融に携わる者の判断ミスであったろうと思う。一人勝ちは必ずしっぺ返しを食らうのである。アメリカが貿易赤字に苦しんでいる時に、もっと真剣に手を差し伸べてやるべきだったと私は思う。
 戦争でA型が失敗し、バブルでB型が失敗した。そして今はO型の時代である。アメリカ式の自由主義が大手を振ってまかり通っている。しかしそれも本当に日本人に合っているのか大いに疑問である。行き過ぎた競争による、学校や職場でのハラスメント、中間層の没落、貧富の格差、地方の疲弊・・・。とてもうまくいっているとは思えない。そうなると次はいよいよ「AB型の出番です!」ということになるのだろうか。

バブル崩壊


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