三国志入門 (宮城谷 昌光)
(注:本稿は、2022年に初投稿したものの再録です。)
いつも行っている図書館の新着書の棚を眺めていて「三国志」というタイトルが目に止まりました。
本書の著者は宮城谷昌光さん。彼の小説は、かなり昔少し読んだことがありますが、やはり古代中国を舞台にした物語だったように記憶しています。
本書は、その小説家の宮城谷さんによる「三国志」の入門書です。
「三国志」の時代は、多くの歴史小説のモチーフにもなったエピソードや人物が目白押しですから予想どおり興味を惹いたところは数多ありました。
曹操や周瑜も気になりましたが、やはり、「三国志」といえば諸葛亮(孔明)は外せません。本書でもその人物像についてはいろいろと言及されていて、以下の記述はその中でも代表的なものです。
諸葛亮の最期、五丈原の戦いの軍中にて病死した折に語られた彼の “人となり” を表すくだりです。
さて、本書を読んでの感想です。
私の場合、「三国志」への接し方は、一連のストーリーとして楽しむ方がよさそうですね。人物やエピソードが細切れにされて解説されても、“流れの中の位置づけ” をそのたびごとに頭の中で再整理しなくてはなりませんし、記述の方も必要以上の重複が生じてしまいます。本書でも、そのための冗長さがちょっと気になりました。
「三国志」関連では、かなり以前に、安野光雅さんと半藤一利さんとの談話で構成された「三国志談義」という本を読んだことはありましたが、本丸の「三国志」や「三国志演義」はまだ手付かずです。
いずれも大著なので正直なところかなり躊躇するところがありますが、いつか機会を作って、まずは「三国志演義」あたりから挑戦してみましょう。
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