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クッションフロアと格闘し、寝室がモロッコテイストになった週末

最近、毎週末、何かを測ったり切ったり貼ったりしている。
メジャーとカッターと養生テープと両面テープのどれかを必ず握っている。私はすっかり週末職人さんである。
何をしているかと言うと、床にクッションフロアを貼っているのである。
ややこしい状況を再度整理しておくと、

【これまでのお話】
賃貸で10年住んでいる築42年のマンションを、突然家主から「買うかい?」と言われた私。まだ買っていない段階で、あれこれとDIYで今更ながら家のあちこちを手直しし出したというよく分からない状況の今。
自分で好きなように変えていく力がどれだけあるのか、修繕していけるのかのお試し期間であり、ボロマン(ボロいマンションの略)を素敵に変えていき、これなら買おうと自分に思わせて決断させるのが狙い。


そんな訳で、一応まだ賃貸なので現状回復できる範囲で変えていこうとしており、タンスに色を塗ったりしている。タンスは家ではないが。

タンスの色塗りの次に手をつけたのが玄関の床。
地味な床をモロッコテイストに変えてみたのがこれが我ながらうまくいったし、いい感じで大満足した。玄関との境目の茶色の木の部分が少し浮いているので、もしもマンションを買った暁には白かグレーに塗ろうと思う。

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これでクッションフロアという武器に味を占めて、お風呂の脱衣所にも敷いたろうやないか、と思いついた。BEFOREはこんな感じ。

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THE昭和の床。どういう世界観…。
今改めて見て、なぜこの床に10年間違和感を感じずに私は甘んじて生活してきたのだろうと不思議である。珪藻土の足拭きマットで蓋をして見て見ぬフリをして生きてきた私。そのせいで、へぇ、こんな柄やったんか…と今感心している。
昭和の床も、もしもカラフルならばノートルダムのバラ窓に見えなくもないのに惜しい。微妙な茶色が昭和の感じを匂わせている。残念である。
今思えば、玄関と同じ柄のクッションフロアにしても良かったのだが、違うランタン柄を購入。
そんな訳で、クッションフロア用の両面テープ(私は父の影響で「りょうめんテープ」と読まずに「りゃんめんテープ」と読んでいます)を写真のように適当に貼り巡らせて貼り付ける。端の処理が難しくてカッターでなかなか壁に沿って上手に切れなくてガタガタになったが、必死に押し込んでなんとか完了。自分的には合格。

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もしもマンションを買った暁には、変なベージュの縦線の入った壁にもブルー系の色を塗ろうと思う。

玄関の作業中薄々気づいていたが、脱衣所の作業中にはっきり分かったことがある。
クッションフロアの人体への攻撃力である。
素手で作業すると何やらチクチクと痛くて堪らんのである。
目には見えない無数の謎の繊維だか何かが全力で私の素肌を刺してくる。チクチクチクチク。狂いそうなくらい地味レベルで痛い。手も腕も足も。どうやら大量の裏地の繊維か何かが悪さをしているらしい。
これからは絶対にビニール手袋をして作業をすると心に決めたし、ユニクロの短パンでのセクシーDIYは、誰も何も得しないからやらないとも決めた。


そして。
長ズボンスウェットを履いてビニール手袋をして次に臨んだのは寝室の床。狭い方の部屋である寝室大改造をまずは目論んでおり、荷物を全てリビングに移動させた。これがなかなかハードな作業だった。タンスやカラーボックス、パイプハンガー、ベッドなど。一人で大移動させた。ちなみにリビングは今までと趣の違うカオス部屋となっており、動線は全くないため、ボルンバに長期休暇を与えている。私は早くボルンバを動かしたくてウズウズしているので、それだけでも、すっかり以前の私とは別人の「片付けたい女」になっていることに気づいた。散らかった状態に慣れてしまわないように作業を急ぎたい。


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次に私の寝室をお恥ずかしながらもご紹介。
まず、カーテンを買う前にカーテンを捨てるという、我ながら何故なの?と問いかけずにはいられないミスを先週に犯し、仕方なく大昔にインドで買った布をぶら下げている窓。
そして壁には、引越し直後に妹にもらったIKEAのポピーのウォールステッカーを貼って、なぜか花の部分に水がかかり、スーッと一筋、壁に液垂れしているという怪奇現象が起きていて拭いてもいない状態のまま放置し続けている。誰が何の目的で壁の花に水をやったのかは迷宮入りである。
そして、なぜか扉が茶色いベニヤ板みたいなタイプのやつでドアノブも昭和だし、外側は白いカッティングシートを貼り真っ白な扉を装っているのに部屋の中側の扉にも白のシートを貼ろうと思ったら寸法が足らずに断念してそのまま10年経っているというチグハグな扉。扉は絶対に色を塗るから待ってろよと思う。
なぜこうなったのか分からないナニコレ珍百景な寝室の極め付けが、床である。
初めからグレーの薄いパンチングカーペットが敷かれており、剥がせないのである。事務所のような感じ。推測するに、畳の部屋の上から畳を隠すためにカーペットを敷いたのではないかと思う。分譲賃貸なので、よく分からないしテーブルや棚も備え付きのままで貸してくれたので、カーペットもその流れで当時の自分は納得をしていた。
小さいラグ・オンザ・カーペット・オンザ・畳にして誤魔化してきたが、物を一切取り払うとグレーのカーペットがたまらなく嫌なことに気づいたので、ここにもクッションフロアを貼ることにした。
しかし、玄関や脱衣所と違ってここには問題がある。
畳・アンダーザ・カーペット・アンダーザ・クッションフロアにするとダニが発生する危険性がある。
on the とunder theとどっちがいい感じか今両方試してみたがよく分からないので、ニュー・キッズ・オン・ザ・ブロックにあやかって、オンザでいくことにする。
Google先生に聞いた末、気休めに防ダニシートをかましてクッションフロアを敷くという方法を見つけたので、
クッションフロア・オンザ・防ダニシート・オンザ・カーペット・オンザ・畳という超絶長い、寝室の床ミルフィーユ作戦でいくことにした。

作業の前にカーペットにダニよけのスプレーを全面に突き刺して、ダメ押しにスプレーを上からもふりかけた。
するとカーペットがかなり湿ってしまったので、リャンメンテープが貼れず、カビが生えても嫌なので乾かすまで次の行程に入れず、乾かすのに1日待つことになるという早速の痛恨のミス。素人らしくて良い。
翌日、リャンメンテープをカーペットに貼り、防ダニシートを貼っていったのだが、リャンメンテープ10m分があっという間になくなり驚愕に震えた。3m×2.5mの部屋にリャンメンテープを貼り巡らせるのに10mでは半分もいかないということをやってみて初めて気づく私であった。
再度クッションフロア用の両面テープを買うにはコーナンまで行くかAmazonで1晩待つしかなく、なかなか思い通りに作業が進まないことに苛立ちを隠せないでいるが、どれも自分の初歩的なミスばかりなのでどうしようもなかった。
そして紆余曲折ありながら、防ダニシートを貼り、クッションフロアを手袋をして切って貼っていったのだが、全然うまく貼れない。ふわふわしていて浮いている。
当たり前である。柔らかいカーペットの上に防ダニシートを貼ったその上だから、ピタッと床に密着して貼れるわけがなかった。
また、182cm幅のクッションシートを3m×2.5mに貼るというのが意外と難しく、まず何m買えばいいかという計算も難航したし、柄を揃えるという手順で思考停止した。(余談だが、楽天で買った182cm幅の物の送料がヤバいです。)
結局、後半にはすっかり心が折れて、どうせベッドを置くから見えない、どうせタンスを置くから関係ない、と自分を言いくるめて最後はかなりいい加減になり、作業は完了。
意味不明だが、20mのリャンメンテープ2つ買ったのに最後にちょっと足りなくて、事務用のペラペラのリャンメンテープで仕上げた。
作業への妥協はあったものの、部屋の雰囲気は良くなったので、すっかり満足し、妥協は無かったことになった。(継ぎ目は雑でガタガタだが、ベッドを置いたらベッドの下に隠れて無かったことになった。)

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端のグレーのところは後でトリムシールなるものを貼ろうと思う。
しかし、大物をやっつけると達成感も大きい。
ここなら遠慮なく寝転がれるわ、とはしゃいでいたら、物を戻していく途中、瓶詰めして持ち帰ってきたモロッコのサハラ砂漠の砂を落としてこぼしてしまった。
これには正直悲鳴を上げたし軽く泣きながら、手ですくい集めた。高校球児が甲子園の砂を泣きながら持ち帰っているかのようなシチュエーション。涙にはいろんな意味があるもんだ。
せっかくのクッションフロアにサハラの赤い砂が散らばってしまった。緊急でボルンバを出動させ、クイックルワイパーやコロコロを総動員させたが、数日経った今も足の裏に少しサハラ砂漠がつく。細かい砂は本当に厄介である。
早速また遠慮なく寝転べられない床となってしまった。
ベッドを置くからわざわざ床に寝転ばなくていいし、これぞ究極のモロッコテイストな寝室!ここはサハラ砂漠メルズーガや!と言い訳して毎日生きている。
寝室にサハラ砂漠から持ち帰った砂を撒いて本物のモロッコテイストにするなんて誰にも真似できないだろう、私は本物志向だからね、と優越感に浸ることにした。




さて、次の獲物。

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ここの白い壁。
何色にしようか問題も答えが出たので、取り掛かる予定。


壁の前に茶色い扉を何とかしたいところだが、これはマンションを買った暁に、色を塗ろうと思う。
それぞれの箇所にマンションを買った暁があるので、暁がもう少し集まれば、やはり買うしかないなぁと思ったりする、そんな週末。






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