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ハリドワールの風

一度見かけて以来、中毒のようにリピートしている藤井風の「grace」のMV。

見ての通り、ロケ地はインドで、インドテイスト満タンの旅情をくすぐりまくるとても素敵なMVである。

そこで、自分の中で議論となっているのが、ロケ地はインドのどこなのか問題。
日本の芸能人なんかが旅番組でインドに行く時、大体ガンジス川を目指しがちなのだが、よくあるのがバラナシ。
ガンジス川沿いのごちゃごちゃした雰囲気丸ごと、代表的な聖地ではある。



そして、ちょっと綺麗なインド、オシャレなインド旅をする際、例えば菅野美穂とかモデルとかヨガ系の人とかは、同じガンジス川でもごちゃごちゃして綺麗とは言いがたい茶色のガンジス川のバラナシではなく、上流の水色とか緑色の綺麗に見えるガンジス川が流れるリシケシュ、ハリドワールに行きがちである。リシケシュはヨガの聖地でもあるし。
と勝手にこれまでの旅番組などの傾向から私は決めつけている次第。
位置関係はこんな感じ。

私のGoogleマップスクショ。❤️に意味はない。

そこで、藤井風氏がMVの中でガンジス川らしき川で沐浴をしている場所がどこなのかがとても知りたかった。
おそらくちょっと小綺麗な印象なのでバラナシではなくハリドワールかな?と直感的に思ったのだが、ハリドワールってここまでカラフルだったっけ?バラナシの綺麗めなガートかも知れないな、など興味は曲よりもそこに移っていった。
ハリドワール問題はいったん置いといて、まず、曲の序盤のどこかの屋上で町の景色を見渡しているシーンはなんとなくオールドデリーぽい気がしたけどこちらは全く自信はない。

象徴的な建物があるが、オールドデリーのどこなのかがまだ解明できていない。ちなみに、すでに解明してくれているサイトもあるが、私はちょっと(いやかなり)ヒントをもらいつつ、最終的には自分でその地点を見つけ出したいタイプなので、なんとか自分なりに解明したい。

後半でインドの人たちと神様を拝んでいるような振り付けのダンスを踊っている場所も分からない。
気になって気になって仕方ない私だったが、ロケ地の師匠こととほさん情報によるとデリー近郊の「Faridabad」だと知り(さすがです、ありがたや)、映像を一時停止してすみずみチェックしたところ、Faridabadのsector23Aという地名がちゃんと看板に書かれていた。
Googleマップで調べてビューで見てみたりし、行き方を調べて、そこにピンを刺しておいた。こういうことをしている時間は胸が踊る。楽しい。

黄色い線のところに住所が書いてある。
もはや藤井風は見ていない。
今改めて見たが、イケメンですね彼。

さて、本題のハリドワール問題。
もう既にガンジス川のシーンはハリドワールで確定だという情報は耳に入っていたが、そんなのは関係ない。
私は私の納得いく証拠が欲しいのである。
風氏が楽しそうにガンジス川で沐浴している左後ろにタワーが写っている。
これ、ハリドワールで見た気がする。時計台だったような。
街の感じもやはりハリドワールな気がしてきた。

左後ろ。風氏、気持ちよさそうだが私はもう後ろしか見ていない。

ハリドワールは2回目のインド旅(2009年)でリシケシュに滞在していた時に、1日だけ訪れた場所なので記憶が定かではない。
もう13年前ということに驚きつつ、過去の写真を調べることにした。
時代が時代なので、写真をCD-ROMに焼いていたから確認するのに難儀したが、ハリドワールの写真を数枚発掘した。
まず1枚目。

牛越しのハリドワール


そしてもう一度、風氏の確認。この時計台。

2009年のハリドワールの写真はこちら。

あった。
同じ時計台。
ハリドワールで確定。
しかし、2009年のハリドワール、何にもない。
優雅に踊っているカラフルな場所はどこなのだろうか。

またも風氏を見ていない。


踊っている場所はこちらの映像から「MIMI HOUSE」という看板を見つけ、Googleマップで調べたらハリドワールのガンガ沿いのハルキパイリに発見。
こちらも「行ってみたい」ピンを刺したので、来年ここに立って踊ろうと思う。
ステップは今から練習しておこう。


もう13年も前のことなので、ハリドワールで覚えていることは、駅前にシヴァ神がいたこと。

ケーブルで上まで上がったら、そこにディズニーランドがあったこと。

それくらいである。

ちなみに、風氏がいると思われるインドの駅。流れ的にハリドワール駅かな。ニューデリー駅かな。

2009年のハリドワール駅。
そして寝台車で同じゾーンに寝て、リクシャーをシェアした仲間たち。

懐かしいな。
インドの電車には出会いがいっぱいである。

最後に、ハリドワールからすぐの聖地リシケシュの写真をいくつか。
シヴァ神とか、ビートルズがホワイトアルバムを製作したアシュラムとか、ガンジス川沿いの儀式とか。

リシケシュで覚えていることは、
ホテルのオーナーが屋上で星が見れるよと言って登らせてくれて、2人で見ていたら満天の星の下で口説かれかけて、「その続きを口にしたら出て行くよ、それ以上言うな」と牽制して一定距離を確保して静かに星空を見たこと。
ガンジス川に足だけをつけようとしたら大理石の階段で足を滑らせてこけて階段で頭を打ってガンジス川に落ちてしまった。静まり返ったインド人たちの視線を浴びながら、白い大理石に赤い水がポタポタと落ちて染まり、頭から流血したと思って頭を押さえて「ギャー」と叫んだのだが、落ち着いてみたら血は出ておらず、インドで買ったばかりの紫のワンピースのおびただしい色落ちだったこと。

ろくな思い出がないと思うか、いい思い出がいっぱいと思うかは私次第。

風氏のおかげで2009年のインドを思い出した2022年の秋。
早くまたインドに行きたい。
インドに訪れたことのある人の中で「インドに呼ばれる」という表現が使い古されているが、それでもやっぱり今回私はインドに呼ばれてる気がするし、インドから確かに風が吹いている気がする。



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