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孤独死するには



死ぬ時は誰かと生活していたって、1人だと思う。
でも、自分が死んでいたら、誰が見つけて処分してくれるんだろうかと思う。

いつ死ぬかなんて分からない。でも、明日死ぬかもしれない。何年も後になって死ぬかもしれない。
かもしれない、の話しをしたって仕方ないけど。


父親の兄弟は4人で、長男が亡くなった時父が全て処分した。甥っ子が亡くなった時、一人暮らしで既に遺体は水分の殆どを賃貸の畳が吸い切った後発見された。それも父が処分した。全て。


四男は、先日老人ホームに入った。やっとの事で老人ホームに入れた。父に悪態をつき、老人ホームの人たちに、皆父に騙されている。ここから出せと。
お金の工面をしたのは父だ。市役所に行ったり病院へ行ったり携帯の解約をしたり、そう言った事の手続きに奔走したのは母だ。


先日、成年後見人制度を使って、叔父は父と母の手から離れた。その手続きをしなければ、いずれ世話をしなければならないのは、兄か妹か私だ。
父はそれを断ちたかった。


兄と妹は結婚して家庭がある。私は42歳独身。アルバイトで生計を立てる氷河期世代だ。

婚活をしたりしていた。1人で生きて行くのは孤独だし。でも、それも上手く行かなくて、しっくりこなくて。婚活も辞めた。

婚活を辞めるきっかけになったのは


お姉ちゃんに何かあったら私が面倒を見るよ
お姉ちゃんの1人くらいなんとかなるよ



物凄く嬉しかった。例え、本当に面倒を見てくれなくても、嬉しかったのだ。

でも今は、誰かに迷惑を掛けるなら身内以外がいいと心底思う。
その言葉の意味がよくわかる。

先日母の日・母の誕生日のプレゼントの件で、兄と久々に揉めた。
プレゼントに丁度良さそうなお花が見つかって、母が欲しいと言っていたのを聞き逃さなかった。

値段が安いものではなかったから、兄妹で折半するのはどうかと持ちかけた。
兄も妹もいいよと乗ってくれた。
渡す日にちも決まり、お花だけでは足りないから、ケーキを買おうということになった。ピースのケーキを。

それ俺が出すから、三つ追加しておいて

兄がラインで送ってきた。
私と妹と兄の分と、プレゼントを渡す当日にみんなで食べるのだろうなと思っていた。


かなり大きな鉢植えのバラで、当日兄か妹の車で母の元まで運ぶことになった。それが金曜日の午前中。それから妹か兄かで話しが進んでいるのか、兄妹のグループラインは静まったままだった。

兄からその夜、電話がかかってきた。21時半も回った頃。

あのさ、バラの鉢植えどのくらいの大きさ?車に乗るかな。当日みんなで行くんだが



え?みんな?は? わたしと妹と兄と3人じゃないの?

は?プレゼント代は家の金から出してるし、俺の妻も出しているから行くよ。お前は俺の妻が参加するのがイヤなのか?



え…大体兄の家の財布事情なんて知らないし。だったら初めにわたしがこの話しを持ちかける時に何故言わなかったのだろう。今、前日の夜それを初めて聞いた。

ケーキを三つ追加というのは、妻と兄の子ども3人分と聞いて絶句した。



ああ…家庭持ちと独身の感覚の違いを思い知らされた。
第三者的な妹の意見を聞いたけど、ケーキの件は妹は子どもの分だろうなと察したと聞いて少しショックではあった。



これまで…結婚しても…母の誕生日や父の誕生日プレゼントを折半する時は、妻やら夫が云々という話しは出た事が全くなくて、混乱と悲しみに襲われてしまった。


結局薔薇の鉢植えのプレゼントは、妹とわたしから。兄は妻と共同で何か渡す事にしたそうだ。

兄の妻は母と仲が良く、嫁姑の険悪さは全くない。


お前は、俺の妻が参加するのはイヤなのか?


イヤとかそういう感情の話しではないのに。何故感情論を出してくるのか。兄にとてもイヤな気持ちになった。

家族家庭持ちの兄と妹と、独身の自分との感覚の差がくっきりした出来事だった。

それからなんとなく、疎外感。孤独感。
伝わらなさ。

結婚して子どもが出来たら、コミュニティはそう言った所になる。

独身は独身のコミュニティに属するべきなんだろうか。



この人たちと関わっても孤独感が増すだけだなあと距離を置く事を決めた。
そもそも妹は最近犬を飼いだしたけれど、そこからまた距離を感じるようになった。
犬を飼っている人たちのコミュニティが更に出来た。

子ども3人、しかも発達障害と自閉症。更に犬も飼うと決めた時には、キャパは大丈夫なんだろうかと思った。そして犬も先天性の病気持ちという事が先日分かった。

なんてこと。

自分が死んだ時、誰も彼もが、この人知りませんと言って欲しい。

他人は迷惑するかもしれないけど、他人の世話になった方がマシだ。

なんて暗いゴールデンウィークなんだろ。予定もないし。

生きてて虚しいなあ。ラクに死ねる方法があれば、いつ死んでも後悔がないくらいの人生だ。


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