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奈良で写仏をしませんか?② 東大寺編

「茶粥茶論月日星」でランチを楽しんだあと、カイトノォトさんとふたりで向かった先は、THE・奈良の東大寺!

この日のプランと道案内はすべてわたしに任せてもらっていたのですが、おしゃべりが楽しすぎて浮かれていたのか、右へ行くべきところを左へ進んでしまい、、、

あろうことか、南大門が見える正面参道に来てしまいました。
観光客と修学旅行生で、恐ろしいほどに混雑しています。


うわ、すごい人!
どうします?ここ歩いていきます?

とカイトさんに問われ、

・・・無理です!ここは歩けません。

ということで、潔く引き返しました。
道間違えてごめんなさい~。


戒壇堂


若草山と大仏殿


横から見る大仏殿も新鮮


広大な東大寺、
大仏殿正面の参道は人であふれていても、ちょっと脇に入れば静かなものです。

芝生の上では、読書をする人、絵を描く人、お昼寝をする人、みなそれぞれゆったりと流れる時間を楽しんでいます。

心和む、平和な光景。


そしてわたしたちの目的地はこちら、

東大寺 指図堂さしずどう


指図堂


ここにもいた!びんずるさん
信州人はびんずるさんに敏感


受付で写仏セット(お手本+写仏用紙)を受け取ってから、渡り廊下を通って写経道場へ。

数年前に建てられたばかりの道場は、まだ新しい木の香りがして、窓の外は美しいみどり。リラックス効果大です。

これはいい時間が過ごせそう、わくわく。

わたしは明るい窓際の席を、
カイトさんはいちばん後ろの真ん中(名付けて司令官席)を選びました。

もちろん、わたしたち二人の貸切です。


カイトさん撮影
どちらの絵にしようか迷っているところ


東大寺の写仏は3種類。
3つ全て描いてもいいし、どれかひとつでもいい、時間や集中力と相談しながら自由に決められます。


3枚セット


ここで少しだけ、『東大寺の写仏について』より文を紹介します。

仏さまの尊像を写すことは、仏道を志す学僧たちの修行や勉強のために古くから行われてきました。
(中略)
心静かに呼吸を整え、ありのままのご自身を素直に表現して下さい

「写仏」も自己表現なんですね、ほっとしました。

さらに東大寺が経典とする華厳経けごんきょうについては、

我々が生きている広大な宇宙の中のあらゆる存在は、互いに関わり合いながら動いており、一瞬の中に無限を含み、無限の中に一瞬が満ちていて、それらの事象が何のさまたげもなく融合していることを説いています。

うん、この考え方はなんだかしっくりくる。
仏教にさほど明るくないわたしでも、共感できます。


🌙 🌙 🌙


さてそれでは、そろそろ写仏をはじめましょう!

迷った末にわたしが選んだ絵はこちら。

善財童子


髪型とひらひらした衣に惹かれて、善財童子にしました。

やりかたはとても簡単。
お手本の上に写仏用紙を重ねて、筆ペンでなぞっていくだけ。


できた!


しかし、問題はここからです。
パレットの絵具を使って彩色していきますが、なにしろ中学の美術授業以来。

単色はいいとして、絵具にない色を作るには・・
どれとどれを合わせれば??
とくに肌色!

でも大丈夫、わたしにはカイトさんという心強い味方がいます。
(カイトさんは色のプロフェッショナルなので☺)


親切なアドバイスに助けられながら、

髪飾りは、元気になる色
上半身の衣は、目に優しい色
下半身の衣は、ふんわり明るい色

まるで服を選ぶ感覚で好きな色をのせていくその過程は、とても楽しい!

絵を描くひとの気持ちが、すこーしわかったような?


できあがりました!
が、
墨の滲みが、、


ひとつ難点をあげるとすれば、墨が滲んでしまったこと。
でもまぁ、よしとします!


かわいい!
・・・ですよね?

祈願文(何を書いたのかはヒミツ)、年月日、名前を書き入れて出来上がり。

ちなみにこの写仏は、8月7日の「大仏さまお身拭い」の際に、大仏さまの胎内に納められるのだそう。

あの大仏さまのなかに!
すごい!


静かな写経場でおよそ1時間、心静かに自己表現ができました。

當麻寺とはまた違った方向性の写仏でしたが、どちらも無心になって集中できるのは一緒。

やっぱりいいですね、写仏。



大仏池


大仏池越しに望む大仏殿


写仏のあとは、わたしのお気に入り大仏池の周辺をゆったりと散歩。
楽しい時間はあっという間に過ぎてゆきます。

近鉄奈良駅で「じゃあ、また☺」とお別れしたカイトさん。

ほんとうに、またお会いしましょうね。
きょうは楽しい時間をありがとうございました!


カイトさんもこの日の様子を投稿されていますので、よろしければご覧ください。


🌙 🌙 🌙


さて、6回にわたった奈良紀行もこれでおしまいです。
今回は2つのお寺で写仏をするという、写仏体験がメインの旅となりました。

魅惑の奈良、このさきまた何度でも訪れるでしょう。
あのエリアを巡りたいという妄想をしつつ、秋を待つことにします。

それでは、また。
長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。


奈良ホテルの一室にて



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