見出し画像

広報の出張を「欲張る」ために

先日、10年ほどの社会人人生で初めて「出張」というものをした。
結婚してからというもの、帰省を含めてひとりで別の地域に行くことをまったくしなくなり、行程決めがあんまり得意でないのもあって、計画や手配に時間がかかった(出張が決まってから行くまでに間があったからまだよかった)。さらには道中特急券を落とすなど、ハプニングで結構大変だったのだが、何とか行って帰ってこれた。


初めての出張。でも本当に、行けてよかった。変かもしれないが、「出張」というものの学びが大きかった。

もともと旅行に行くのは好きである。比較的、いろいろなところに行こうとしている方だとは思う。今回出張で行った神戸も豊岡も、過去旅行したことがある場所だった。

(昨年撮った写真。いい写真がこれくらいしかなかった。神戸北野のスタバと、鞄づくりで有名な豊岡のカバンストリートにある鞄の自販機)


出張し慣れている人には至極当然のことなのかもしれないが、出張と旅行が違うということがこんなにも斬新に映るとは思わなかったのだ。


出張でだけ感じられる空気がある

平日に仕事で訪れた神戸の空気は、かつて観光で訪れた時の空気と圧倒的に違った。
平日は、やはり仕事の空気をまとっているな、と思った。

日にちというよりは、仕事で会う人の空気の話かもしれない。平日に休みを取って行っても、観光なら再現性はない気がするから。

私は普段、観光でしか遠出しない。観光地としてかつて訪れた場所に今回、仕事で行ったことになる。

今回出張でお会いした方は、生活する上でのその土地の切実なことを教えてくれた。
最近、私も社会課題に関わることの広報PRに携わっているからかもしれない。
そして、お会いしたお相手が、地域課題、社会課題への意識が高く、日頃から深く考えている方だからかもしれない(これは理由としてかなり大きそう)。

神戸ほどの大きい都市でも、問題はゼロではないことを知った。
多かれ少なかれ、どの組織どのコミュニティでも問題がないなどほぼありえないと思っているので、がっかりしたとかではない。当然、この個人的なnoteでブランドを貶めるのは本意でない。
別の場所で聞いたが、神戸市はそのような課題に対し、先進的な取り組みを持って向き合っている。豊岡もだ。

ここで言いたいのは、これまでは観光地としてのブランドしか見られていなかったという、自分の中で差分を強く認識した、ということである。

神戸も豊岡も、観光地として好きな場所。好きな場所に仕事として赴き、そこに住む人がおっしゃっていた社会課題に思いを巡らせ、時に自分が貢献できるのは、出張でのすごさとありがたみなのでは、と思う。


普段超えきれない距離を超える

出張の気づきで、ブログに残したいと心から思ったことはもう一つあって、そちらは会社ブログにしたためた。
思いがけずエモーショナルになってしまったが、よろしければこちらもご一読いただきたい。


会社ブログなので会社の話を混ぜてしまったが、要は以下のことが言いたかった。

インターネットという便利な技術を使って、その業界で仕事をしているけれども、だからこそ相手がそこにいる確証もないままインターネットの上で仕事を進める時もあるわけで。
実際のその人に会った後にメールだけのコミュニケーションだった時を思い起こせば、かなり存在認識がおぼつかない。

そのことは、距離を埋めてみないと自覚できなかった。だからこそ強く自覚して、なおかつコミュニケーションでは「相手に伝えるのだ!」と強く思わないとダメなのでは、という話。

今回きっかけあり出張をすることで、これまでインターネット上だけのやり取りをしていたメンバーと会うことができて、取材対応というできごとを通じて社内コミュニケーションを活性化させ、さらにはそのメンバーたちの思いを交換して持ち帰ってきた。

会うということは情報量も多く、熱量も伝わるものなのだと。インターネット技術が便利で頼りがちだからこそ、常に大切にしたいことだなと実感した。


広報として、出張をもっと欲張る

今回の出張での学びが多すぎて、個人的には取材対応をしに行くだけではもはや出張としては勿体ない気すらした。取材対応はとても大切なものであるのは大前提だが、それだけをやりにわざわざ時間やお金をかけて行くのは限定的すぎると感じる。

欲張る施策として思いつくのは以下のことである。これらを私は今回やってこれたと思っており、個人的には取材対応以上に価値を高く感じた。

●社内広報活動として、普段会えない社内メンバーとコミュニケーションをとり(1時間程度話せるとベスト)こちらの様子を伝えるとともに思いを持ち帰って共有する。

●用事があるなら(取材対応など)敢えて実況などして社内コミュニケーションを活性化する。

●その地域に住む新しい人と話してくる。取材を期待しないで話せるとベスト。メディア関係者、役所関係者、スタートアップなど、新しいビジネスや地域の社会課題への意識が高い人だと広がりが出やすい


出張でこれらをやるには、取材行程に少し余裕を持たせないと厳しいと思う。行ったからにはあれやこれや詰めてしまうのが普通だと思うが(私もそうしてしまった)、偶発性を期待するならある程度の余裕がないと大変な気がする。普段会わない人と話すには、個人的には1時間〜1時間半は話す時間が欲しかったので、次の機会があったら注意したい。

上記の施策はどれも、目先で結果が出るものではない。それでも、どんどん個が強くなる今後の働き方において、欠かせなくなってくる要素になるはずだ。
今回は取材対応という用事のために出張したが、本当は、上記の施策のためだけに出張に行けるくらい理解が進むとうれしい。そのために、私も今(距離があっても)できる施策、行ったらできる施策を整理し、後者をもっと見つけないといけない。

他の広報の方の出張についても、行くからにはきっと何か欲張ろうとしているはずだろう。是非何をされているのか聞いてみたい。

#広報 #PR #PublicRelations #社内広報 #InnerCommunication #EmployeeRelation #人事 #HR #HumanResource #在宅勤務 #リモートワーク #出張

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?