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広報がコミュニティマーケティングを学んだ方がいいと考えた理由 #CMC_Meetup

11月中旬、コミュニティマーケティングのミートアップ、CMC Meetupに初めて参加した。

CMC Meetupとは

今回参加したイベント


テーマは「1stピンはなぜ1stピンとして動くのか」。
1stピンとは、私の解釈だと「そのコミュニティへの熱量がとても高く、巻き込めばコミュニティの他の人への影響力を高めてくれる人」のこと。

コミュニティにおいては、以下の人たちがいる。

人数少
・LTなどコミュニティ自体のコンテンツを企画して運営まで持っていく、リーダー
・提供されたコンテンツを実況したり感想を書いたりしてくれる、フォロワー
・それらをしない、ワナビーズ
人数多

ワナビーズが大半の中、コミュニティに関わり熱量を高めてフォロワー、リーダーとなっていく(とはいえそれぞれの超えるハードルは高い)、そのハードルを越えさせたい時に巻き込んでおきたいのが1stピンの人々だ。

この日も、CMC Meetup主宰者の小島さんが、コミュニティマーケティングのおさらいをしてくださっていたので、発表資料を貼っておく。リーダー、フォロワー、ワナビーズの話も記載がある。

この日の実況ツイートまとめ


どうして広報が学んだ方が良いと思ったか

会社によっては、広報担当が提供プロダクトのコミュニティマネージャーだったりするケースもあるだろう。私はそうではないが、それでもコミュニティマーケティングを学ぶことは広報PR活動において非常に価値があるように感じた。
その理由は以下3点である。


コミュニケーションの必要が広報よりも具体的で切実だから

広報の勉強をしていると、会社のステークホルダーとのリレーションの話には絶対に行き着く。ただ、私が事業会社広報でキャリアを積んでいるせいか、リレーションの話になると対象者が途端に曖昧になり、理論だけ説いて終わる感じが否めない(とはいえ、正直、広報の目的含めて企業によるので、ひとつはっきりと提示しにくいのは理解できる)。
それに比べて、コミュニティは目の前に人がいる。その巻き込みたい人をどうフォロワーにするか、どうリーダーにするかを考える時、その人のことがペルソナのように明確なので、次やろうとすることが具体になりやすいように感じた。

もちろん、コミュニティによって目的も共感している内容も違う。それでも企業の関係構築よりはよっぽど、対象者も課題も明確で、切実に困っており施策を打っていく心持ちである印象を持った。
関係構築のための手法論を探りたいなら、コミュニティマーケティングを学ぶことはとても参考になるはずだ。


「態度変容」を促せる広報PR施策の需要が高まっているから

昨今の広報PRでは、対象者の認識が変わり行動が変わる施策が評価されるべきという温度感になっている。PR代理店を中心に注目している国際的広告賞、カンヌライオンズでも今年はこの思想が評価基準に入ったとのこと。

これらの「変容」はまさに1stピンの話とつながってくると感じた(私はこれを聞きたくて、今回イベントに参加した)。
たまたまCMC Meetupがコミュニティのことを体系立てて学んでいける場だからかもしれないが、コミュニティにおける変容のメカニズムを知ることができたら、広報活動での相手の「変容」も起こしやすくなるのではと思われる。


広報という仕事の社内理解にも活かせるから

会社も複数人集まっており、ひとつのコミュニティと言える。しかも、プロダクトのユーザコミュニティでもジャンルのコミュニティでもないため、何か伝えたいことがあるならば1stピンの存在がより重要になってくる。

広報は、社内に様々なものを伝えなければならない。会社の価値観、社外の情報、あるいは広報の意義。
それにもかかわらず、社内での広報理解が少ないことは、以前にも考察した通りだ。理解がないということは、広報である自身の役割価値も感じにくく身近にもなりにくい。すなわち、いくら言葉を尽くしたところで自分の言葉は届きにくいのである。大変残念ながら。

私自身も今まさに、部分的にでも広報の意義を理解してもらっている社内の1stピンの人に支えられている。自分より影響力のある他人に代弁してもらうことで、理解の壁を突破していくことが多い。突破できて損はないので、ぜひ、この観点で、コミュニティマーケティングを学んでみて欲しいと思っている。


この日の学び

色々前置きが長くなったが、この日の発表の中で、学びになったことをまとめておく。


CMX Summitでの、コミュニティマーケティングのトレンド

(2つめのツイート、CMX Summitなのに間違えた…)

心理安全性をつくる話はともかく、新しい人と出会いたがっていない、というのは目から鱗だった。仮説でしかないが、「コミュニティでそれなりに出会いがあってもそれだけではあまり意味がない」ということを知り始めているのかもしれない。


コミュニティへの関わり方が多様になっている

こちらも目から鱗。でも確かに、所属していてコミュニティ側にとって意味があれば、そんなに(リーダーにならないなどといって)悲観する必要もないのかも。


コミュニティは本来、作るものではなくできるもの


オフラインリレーションの大切さ


「行動でしか人は変われない」とは、主宰の小島さんがプレゼンでいつもおっしゃる言葉。最近そうかもしれない、と身をもって感じている。

少なくとも、最近色々動いてみていて、自分のブランドは行動して積み重ねたところからしかできあがらない実感がある。頭でいくら考えていて、ありものに対して「そう思ってたんだよね」と言っても、それはノーカウントで積み重ねにはならない。
そんなことを感じているからこそ、自分の態度変容という意味でも刺さる会だった。

人と相対しており、態度変容を期待するという意味では広報も同じ。広報では、概念が大きすぎてコミュニケーションをざっくりと捉えてしまいがちなので、コミュニティマーケティングに触れて小さく目の前の切実なコミュニケーションを考えていくのもいいと思った。


#広報 #PR #PublicRelations #community #コミュニティ #コミュニティマーケティング #CMC_Meetup

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