1番なりたくなかった「会社員」に1ヵ月半なった話《前編》
こんばんは、ゆりあです!
さっそく本題ですが、結論からいうと
「会社員の人たちには頭が上がらない」
ということを身をもって体感したので
今回記事にしてみたいと思います。
いきなりですが、私が子供のころから1番なりたくなかった職業が
「会社員」です。(今は違います)
会社員というのは私の中で
「眠い目をこすりながらスーツに身を包み満員電車に耐えながらほとんど毎日会社に出向き自分のデスクに座りパソコンの電源を付けるところから仕事が始まるその会社ないしは社会を回していく人たち」
という印象です。(あくまで個人的印象です)
今は特に色んな状況が当たり前ではなくなってきていますし、働き方も本当に様々だと思います。
私が頭の中で想像していた上記のような会社員生活を送っている人はむしろ減ってきているくらいなのではないでしょうか。
それでも、日本で成人している人間のほとんどが会社員です。
その会社員になりたくないということは、もうそれだけで社会のレールからはみ出ざるを得ないというか、ある種の生き辛さや目に見えない恐れを感じていて、子供の頃から「大人になったらどうやって生きていこう」ということを常に考えているような子供でした。
これまでの人生で、物心付いたころから私がどうして会社員にはなりたくなかったのかというと、「グレイテスト・ショーマン」という映画の冒頭とあるシーンがうまく表現してくれています。
会社勤めをする主人公の視線の先、向かいの建物の窓からは規則正しく並んだデスクに向かう会社員たち。そしてその真横の敷地には、規則正しく並んだ墓地が描写されています。
私が幼い頃からなんとなく感じていた恐怖がまさに現されていたシーンで、初めて見たときゾッとしました。
なんていうか、エレベーターに乗って順調に上には行けるけど、途中途中の階には下りずただただエレベーター内に乗っているだけのような窮屈さや退屈さ。そんなものを「会社員」というものに感じていました。
両親が会社勤めではなかったことも大きく影響していると思います。
もともと乱暴者で暴れん坊の性格の私には、エレベーター自体が棺桶に思えたのです。
そんな私がなぜ、1ヵ月半という短い時間ではありますが「会社員」になったのかというと。(まぁ正確には「派遣社員」なのですが、こなしている仕事は同じなのでゴチャゴチャにならないようここでは「会社員」とさせていただきます)
今年の2月下旬。
初めての主演舞台を終え考えていました。
「一般のお客さんを舞台に巻き込むにはそうしたらいいか」
「自分が人間的に未発達な部分を補うにはどうしたらいいか」
「今までのままの演劇との向き合い方でいいのか」
「人として成長したい」
など。
今後の予定がぽっかり空いた私は考えました。
「そうだ、はたらこう。」
平日フルタイムで働いている人たちが仕事終わりや貴重な土日を観劇に当てたいと思えるのか知りたかった。
そもそもアルバイトではない人達がどのようなモチベーションで働いているのか知りたかった。
「1番なりたくなかったものになることで、真裏からの景色が見られるんじゃないか。」
そう思うと少しわくわくした。
人間的に未熟でおまけに集団行動が大の苦手な私にとって、大きな組織の1部になることは確かに不安ではあった。
でも、それ以上に
「知りたい」
という知的欲求が勝った。
根本的な気持ちとしては
「演劇を続けたい」
「私ではない人の気持ちを知りたい」
という気持ち。
演劇は社会的に見て必要なものだと私は思っているけど、そう思わない人も大勢いる。
そう思わない人のほとんどがきっと演劇から遠いところにいるから、演劇を「知らない」からなんだと思うから、私はその人たちの気持ちを知りたいと思った。
・1ヵ月半の会社員生活で何が見えたのか。
・そもそも1番なりたくなかったものになって精神的苦痛はなかったのか。
・会社員というものに対する印象の変化はあったのか。
・会社員になりたくないと思っていたもう一つの理由とは。
などは、長くなってしまうので後日《後編》でお届けします!
沢山の気付きがあったので、よかったらご覧くださいませ。
最後に。
この記事を読んで不愉快な気持ちになったしまった方がいたらごめんなさい。
ひとつ言わせていただきたいのが、私は会社員の人たちに囲まれて仕事をすることで人として成長することができました。
アルバイトや、小劇場の舞台関係者と一緒に居るだけでは得られない刺激や学びを沢山いただきました。
そして、私は会社員の方々を今ではとても尊敬しています。
自分に出来ることは、みんな違う。
会社員に向いている人もいれば、向いていない人もいる。
会社員として働くことが出来る人たちは私にないものを沢山持っています。
社会に必要なことを沢山しています。
同時に家庭も持っている人は、私の想像もつかない苦労も沢山されていると思います。
そんな人にこそ、やっぱり演劇に触れてみてほしいなって、パワーを与えたいなって改めて思いました。
「いつもありがとう」という気持ちを届けたいと思いました。
演劇が必要な人は必ずいます。そして、その人に演劇を届けたい思いで活動している人がいます。
少なくとも私は、会社員の人たちにもっともっと演劇に触れてほしいと思いました。
だって頑張ってるから。
色んな人を支えてくれてるから。
踏ん張って這いつくばって色んなものを守ってるから。
そんな人たちを、演劇が少しでも支えることが出来たらなって思いました。支えられると信じています。
あとはお互いに歩み寄るだけ。そんな気がしています。
全然別世界なんかじゃない。
演劇は特別なものじゃない。
映画を見るように演劇を楽しんでもらいたい。
でも、演劇は出来得る限り「生」で楽しんでほしい。
映画と違って、演劇はお客さんがいて初めて完成するものだと思っています。
なぜなら、舞台上で生まれる物語とお客さんの間で、常にエネルギーの交換がその場で行われているからです。
だからこそ、映画とは違ったパワーをもらえるのだと思います。
劇場に入った瞬間から
タイマンしましょう。
ハグしましょう。
たたえ合いましょう。
許し合いましょう。
普段自制しながら生きてる私たちが唯一ガチンコで相手と向き合えるのが「舞台」。
お客さんにもそれを感じていただきたい。
人と人は、心と心は、本来もっと近い距離で関われるものだと信じているから。
近日公開予定の《後編》
ぜひお楽しみに◎
仲間優理愛
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