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すごい日記

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すごい得のない日記
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2024年7月の記事一覧

自己紹介をしてください

自分らしい時なんてものは存在しなくて、その時の気分が自分を形作っている。仕事をしているときも友達と騒いでいるときも親といるときの自分も自分でない。それじゃあ私はいったい誰で、なんなのか。

私は、あるときは真面目であるときは適当だ。人からは暴力的だと恐られ、博愛的過ぎると気がかりに思われることもある。とてもネガティブで常に最悪の状況を想定して動いている、と同時に楽観的でもあって人間はその叡智と善性

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どろっとしている

ぼんやりしている。すべての解像度が低くて、よくわからない。
手で払いのけたコバエがいつまでもそこにいる。
触れたものすべてがギトギトしていて、何度も服で拭う。拭った服がズタズタに腐り落ちていく。腐り落ちた服だった物体にコバエがたかる。
服に触れると崩れていくので私はバンザイのポーズで立っている。しかしよく見ると、私の両手はとうになかった。どうやら服と一緒に腐り落ちてしまったらしい。
よくよく見ると

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不意に耳元で虫が鳴く

「なにが夏真っ盛りだ。こちとら鬱真っ盛りだ」
闘病アカウントがそう呟いているのを見て、タイムラインを遡る。どうやら毎年呟いているらしく、彼(彼女)にとっての風物詩なのだと知る。

せっかくの休日だったのに暑すぎてダウン。1日中寝て過ごしてしまう。
軽い熱中症だったのかもしれない。薄く頭痛もしたし口が乾いて仕方なかった。熱中症の症状に過眠があったのでおそらくそうだったのでしょう。

休みの日にダウン

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ハイウェイ・トゥ・ヘル

ハイウェイ・トゥ・ヘル

私は自他共に認められる偽善者だ。落ち込んでいる人間がいれば励ましの言葉を投げかけて、怒りに震える人には耳を傾ける。落とし物は交番へ届ける。道端でうずくまっている人間がいれば早足で駆けつける。
そうしたほうが良いと思えばすぐにそれをする。私は、いまこの瞬間の心に従っている。ある人たちはこれを支配と言って、さらに偽善者と付け足す。

偽善者だろう。私は生まれたときから終わりまでずっと偽善者だろう。

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タフな奴

タフな奴

暑い、熱い。朦朧とする。陽炎が揺れる。空が近い。太陽が過稼働している。焦げた鉄板の上を歩く……等など猛暑にやられて思いつくばかりの夏の日の表現を思い浮かべる。
舌を出した犬。求婚し続ける虫。どこまでも伸びる車の排気音。開け放した窓から入る田舎臭い風。

火を使う気になれなくて、買ってきたパンをひたすら噛じる。値引きされたパン屋さんのパンは時間が経っても柔らかい。食べごたえがある。
ジャムは2種類用

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