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過去の好きな人の夢は「未練」の暗示らしい

最近、小中学生時代に恋していた同級生が夢に出てくるようになりました。
場所はたいてい懐かしい教室。
そして遠くから、彼を眺めているだけ。

当時も仲が良かったわけでは全然なく、本当に遠くから眺めているだけでした。夢の状況とほとんどおんなじ。
あ、でも夢の中の彼は私にも笑顔を向けてくれていました。それは大きな違い…。
実際は中学の3年間で片手で数えるぐらいしか言葉を交わせなかったので…。
でも私は分かりやすい子供だったから、もしかしたら言動や態度でバレていたかも…。ああイタイ、恥ずかしい…。


そんな恋が叶う訳なく、中学を卒業して10年以上経過。
最後にお目見えできたのは成人式後の同窓会。この時ももちろん、遠くから眺めているだけでした。

同窓会からも5年以上過ぎて、滅多に思い出すことなんてなかったのに。
短期間で2、3回も夢に現れてくれたものだから、その彼のことがしばらく頭から離れませんでした。

今頃彼は、何をしているのかしら。地元から出て行っちゃったのかしら。
同窓会で見かけた時も、子供の頃と変わらない雰囲気で魅力的だったなぁ。
あのまま大人になったんだとしたら、素敵な男性になっているだろうなぁ。
…ということは、結婚して妻子持ちかも。既に。

はぁ…。

もう自分も結婚適齢期なのに、なんでまた中学生の頃の恋愛を追憶しているんだろう…。



悶々としていたところ、ちょうど旧友と飲みに行く機会に恵まれました。
なんとその旧友は、彼と家が近所で、お母様同士の交流があった人です。つまり彼の近況も知っているかもしれない…。

お酒の力も借りて、思い切って訊いてみました。


「ねぇ、Aくんって最近どうしているか知ってる?」と。

答えはこうでした。


「ごめん。わからない。」

「ただ、数年前に引っ越しの作業をしているのを見かけたよ。」

「でも、理由も行先も、もうわからない。」


そうかぁ。そうでしたかぁ。

ちょっとだけホッとしました。
もし地元をすっぴんで適当な格好でほっつき歩いていたとしても、もう彼に見られたりする心配はないんだなと。

そして、私の記憶の中の彼は、いつまでもあの魅力的な彼のままで居続けるんだろうなと。誰のものにもならず、私にとっていつまでも夢のような存在でいてくれるんだろうなと。

…なのにどうして、ちょっぴり寂しさを感じてしまうのでしょう。
もし再会できたとしても、彼とどうにかなる事なんか絶対に無いのに。



年甲斐もなく(と言っていいのかわからないけれど)、
久しぶりに、思い出すことができました。
損得勘定とか度外視した、ただただ「スキ!」という感情だけで形成された恋を。
廊下ですれ違えただけで幸せを感じられた、単純な自分を。


明日はバレンタインデー。
実は今日の夜まで忘れていました。
最後にチョコレートをあげたのはいつだったかな…。


いつかまた、誰かのことを考えながら、少女のようにチョコレートを選ぶ日が来るのでしょうか。こんな自分にも。

皆様、よいバレンタインデーを。


野乃


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