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昨日のデートはちょっと寂しいものだった【日記】

昨日こんなnoteを書いて↑
人生初めてのバーだったから、
いつもより濃ゆいアイライン、赤いリップ、首元の開いた服。

何が起こるかわからないから、両親には遅くなるかもと伝えて、大人のエチケットとしてアレを鞄に忍ばせていく。一応ね。

期待と緊張を半々に電車で揺られている時「到着が遅くなる」って連絡が来る。
仕事終わりに来ると言ってたから、仕方ないね。

慌てて来てくれた彼は、もう額に汗をかいてかいていた。そんなに急がなくても良かったのに。でもありがとう。

それじゃあ、行こうか。
二人で目的地まで歩き始める。
ちょっと遠い場所にあったらしくて、20分ぐらいだらだらと話しながら歩いた。

その流れで彼は言う。

「今日は23時あたり解散にしよう。女の子が遅くまで外にいちゃいけない。」

…あら、そうですか。
お気遣いどうも…。
一応、22歳社会人ですけどね。


初めて来たバーは、想像していた通り薄暗くて、ちょっと大人な空間だった。
カウンターの一番奥に私。その一つ手前に彼が座る。

バーテンダーお勧めのカクテルが届いた。
白桃を潰して作られたカクテル。
甘くて、とろとろした感覚が喉を通る。
それを楽しみながら、私は彼の方を見つめていた。

一方の彼は、カウンターに並べられたボトルや店内の装飾をぼんやり眺めているだけ。
当然、私と目が合うことはない。

うーん、うん。想像はついてた。
貴方、お酒を飲むといつもぼんやりしてしまうもんね。

でも、ちょっとさみしいよ。
どうせなら、こっちを向いて。
もっと私の方を見てくださいよ。

…なんて言い出すには、酔いが足らなくて。
結局、約束通り23時前にはバーを後にした。

帰りの電車で急に酔いが回って、
彼に少しもたれ掛かりながら座る。
右肩に彼の温もりをちょびっと感じるけど、その彼はやっぱりぼんやりしたまま。

そんな彼だけど、なぜかちゃんと、また次の話をしてくれる。
「今度はもっと早い時間帯に」
「昼に遊んでからでもアリだな」なんて。

ありがとう。
でもきっとそれは、飲み相手に対する言葉なんだよね。
女性に対してって訳じゃないんだ。
まぁ仕方ないね。


帰宅すると、母が意外そうな顔をして出迎えてくれた。「思ったより早かったね」って。

「そうそう、みんな疲れてたからね〜」と返して自室に入る。

濃ゆい化粧を落として、性に合わない服を脱ぐ。こっそり鞄に忍ばせておいたアレを引き出しの定位置に戻す。

ふぅ、いらない期待をしてしまった。
次に彼と会うときは、もっとフラットな状態で行こう。何も期待せず行こう。

次の恋の相手も、ぼちぼち探しに行かないとなぁ。

野乃

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