WBCメキシコ戦観戦で衰弱する

一歩も外へ行っていないのに、かなり疲れている。原因は十中八九WBC準決勝である。朝8時前からテレビの前に座っていたが、試合途中、時折画面を直視するのが辛くなるぐらい、緊張感が高まっていた。正直に述べると、しんどかった。しんどい試合であった。楽になれたのは村上がサヨナラ二塁打を放ったあの瞬間だけである。メキシコとの勝負が付いて大谷や村上がインタビューを受け終わったら、次は明日の決勝、アメリカ戦に向けての緊張が高まってきた。もしかすると、野球を観戦していてここまで緊張をした、またはしているのは、人生に於いて初めてかもしれない。

何度でも言うが、しんどい。強いメキシコを相手に負けても何一つ可笑しくなかった今日、それでも果敢に立ち向かってゆく侍ジャパンメンバーは、当然かもしれないが、私よりも遥かにプレッシャーがあっただろうに、がっぷり四つになって相手を土俵の外へ持っていった。観戦をしている私の方がダウンしてしまってどうするのだと思う。選手には最早畏怖すら覚える。今日の試合は全員で勝った。侍ジャパンのメンバーで、この空気に圧倒されてダウンしているメンバーは居なかった。寧ろプレッシャーを圧倒する熱量が全員にあった。この熱量は一体どこから噴出してくるのだろうか。勝負の世界に生きる人間のカッコよさを感じた。

如何せん文章にあまり纏まりが無い気がしてならないが、これは仕方が無い。メキシコ戦が終わっての放心と、アメリカ戦へ向けての緊張と、そもそも野球が楽しいという興奮とが入り混じって、精神が大変な事になっている。つくづく私は精神が脆いと思う。筋力よりも、この簡単に衰弱してしまう神経を鍛えたいと思う。しかし一向にこの調子である。現在大相撲春場所の中継を視聴しているが、今日の解説は元横綱白鵬の宮城野親方である。この宮城野親方もまた、強靭な精神の持ち主である事をふと思い出した。心技体が揃って横綱は務まるのである。日の丸を背負う侍ジャパンの選手も、心技体が揃って初めて試合に挑めるのだと思う。はて、仮に私に野球や相撲の才能があったとて、侍ジャパンの選手や宮城野親方のように、大一番で最大の力を発揮するとか、そんな事が出来るだろうか。甚だ疑問である。

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