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月面のブランコは揺れる、今日も


好きな音楽は何か聞かれたら沢山ありすぎて答えられないけど、沢山聴いた曲は何かと聞かれたら私は迷わず彼らの名前を口にする

銀杏BOYZ

通称、銀杏と呼ばれるバンドだ。邦ロック好きで知らない人はいるのだろうか。まだ出会ってない人がいるのならば、どうか一度は聞いてほしい。

銀杏BOYZとは元々GOING STEADY(通称ゴイステ)というバンドを組んでいたが解散し、その後、ボーカルの峯田和伸が元メンバーを誘い新たに結成されたバンドであり、私はこの銀杏に何度も救われ青春を駆け抜け今もなお、峯田和伸という男性に支えられている。

普段は峯田くんと呼んでいるのでここではいつも通りそう呼ばせてほしい。

初めて銀杏に出会ったのは中学二年生、きっかけこそはっきり覚えていないが、姉にこの動画を見てみて、と言われ初めて見たのがあいどんわなだいだった気がする。パンツ一枚でセクシーポーズをとる峯田くんを見た瞬間、あ、この人は天才かもしれない、すごく好きだと思った。

PVの映像は人によって理解出来なかったり、歌詞も映像も強烈なシーンもある為、当時は友人や周り銀杏が好きだとは公言していなかった。

このあいどんわなだいというタイトルを聞くだけではピンと来ないかもしれないが、歌詞の中できちんと英語で表記されている。I don't wanna die.私は死にたくない、それから続く歌詞に愛はどうなんだい?という言葉とかけられている。それがまた狂おしいほど大好きだ。遊び心のある峯田くんの歌詞に思わず笑みがこぼれる。

せんそうはんたいツアーというライブでは歌う前に何度も峯田くんがこのタイトルを連呼するシーンがある。熱くてとてもかっこいい。

今でこそ、めっきり行かなくなったがカラオケに行けば相手が誰だろうと私はこのあいどんわなだいを絶対に歌う、高校三年生の冬、当時仲良くしていた友人六人でカラオケに行けば必ずみんなでコール&レスポンスをした。あいどんわなだいを聴くと数々の人とこの曲で大暴れした日を思い出す。

これを歌えばどんな相手でも釘付けになっている携帯画面から目を離し、歌う私に目を向けモニターにうつる歌詞を見て驚き、たちまち笑いだし一緒になって騒ぎ出す。人の心を鷲掴みにする天才的な曲だと思う。

峯田くんの歌声は耳にまとわりつくような、鼻に抜ける吐息混じりな声が特徴的で、中には気持ち悪がる人や好きになれないという人もいる。最初に見たときから天才だと思った私はあまり気にならなかったが友人や職場の人に勧めたところやっぱり苦手だという人もいた。でも寂しい夜や悲しい時に聴くと腫れ物にそっと触れるような寄り添う歌声で癒してくれる。この声を聴きながら幾度となく私の不安な夜が救われた。

この峯田くんという人は破天荒なところがあり、ほぼライブ中は服を着ていない事も多く、ライブ中に骨折したり全裸になって警察のお世話になったりテレビの生放送でパンツ一枚で歌い放送がそこで終了したり、とそこそこ世間をにぎわせている。(関係ないけど私が峯田くんの髪型で一番好きなのは先程、話したせんそうはんたいツアー頃の髪が長いときです。)

そんな峯田くんが沢山の人に知られたのではないかと思った瞬間はドラマで石原さとみさんとキスをした時だ。あの時、Twitterのトレンドに峯田和伸という名前があがり、邦ロック好きや峯田くんの古くからのファンから世界に希望を与えた、生きる意味を見つけたなどと称賛されていた。その後、まとめサイトなどで峯田和伸とは一体、何者なのかと沢山取り上げられ私が当時、働いていた職場でもその話題になりここぞとばかりに峯田くんの事をあちこちで宣伝した。

銀杏BOYZが好きだという人と出会うとどんな時に聴いていたのか、当時の何を思い出すのかという話に必ずなる。みんな、社会人になりたてだった時や、高校二年生の通学時、バイト帰り、好きな人に振られた後、などそれぞれの青春が銀杏と共にあったことを教えてくれる。YouTubeのコメント欄なんかはそんなコメントで溢れていて、みんなの話を聞いてまた更に銀杏が好きになる。

やはり銀杏は凄いと感じたのはジムで働いていた当時に仕事関連で関わった無愛想なマッチョとの会話があまりの重苦しさに逃げたくなったのだが、今後のやり取りにおいてLINEを交換することになり交換直後、「銀杏好きなんですか!」と突然大声で叫びだし先程まで信じられないほど無愛想だったマッチのテンションが上がりだしたからだ。

あの時、私はLINEの通話音を銀杏BOYZの骨という曲に設定していた。彼は続けて「自分、ゴイステ時代から大好きなんです!テンション上がる!嬉しいっす!」と、表情がとんでもなく明るくなっていた。

私が峯田くんの事が大好きな理由は単純に顔も声も音楽も好きだからだ。垂れ目で優しそうで楽しそうでずっとニコニコしている。少年のようにずっとずっと青春を謳歌している。笑った時の皺が愛おしくて可愛いなと思うのだ。歌えば人を沸かせ、泣かせ、それぞれの青春を思い出させ、あの頃へ連れていってくれる。特に代表曲と言っても過言ではない銀案BOYZから2005年に発売されたアルバムの中にあるBABY BABYという曲は伝説だと思っている。元はゴイステ時代の2001年発売のアルバムに入っていた曲だ。この曲は峯田くんが18歳の時に書いた歌詞で当時、好きな人も誰とも付き合ったことがない時に書いたもので愛しい人よ、なんて歌っているけれど愛しい人なんかいなかったと言っている。それなのにこんな歌詞が書けるのはなぜなんだろうと不思議に思う。

ライブで歌えば多くの人が涙を流し笑い、ともに歌う。歌詞は遊び心がいっぱいで中でも、このBABY BABYには月面のブランコは揺れるという歌詞がある。私はこの歌詞が本当に大好きだ。とても男性が考えた歌詞とは思えないほどロマンチックで可愛くてダサくてドキドキする。

銀杏は次第にメンバーの脱退を繰り返し結成時の銀杏のメンバーは峯田くん一人だけになった。このまま解散してしまうのではないだろうか、私の大切な青春は消えてしまうのではないか、とても不安で寂しい気持ちになった時もあったが峯田くんは一人になっても銀杏BOYZを名乗り続け、決してなくなることはなく、今も私たちファンを青春へと誘ってくれる。

2017年に恋は永遠という曲がリリースされた。布団の中で大音量でこの曲を聴いて胸がいっぱいになり嬉しくて泣いた。曲には月面のブランコは揺れる、今も、という歌詞がある。私の大好きなあの歌詞は16年経ってもずっと消えず、青春が続いていると思えたのだ。

峯田くんはずっと終わらない青春を送っているような人

大人になるにつれて照れ臭かった過去や苦い思い出、当時の失敗、もがき、苦しみ、嬉しかったあんなこと、好きな人と話せた嬉しさや大切にしまっている当時の気持ちをそのまま箱に閉じ込めたようなストレートな歌詞と必死に歌い笑う姿に私はずっとずっと魅了され続けている。


恋は永遠という曲でも峯田くんの魅力はたっぷりと溢れている。一番最後の歌詞にStrawberry fieldsの夢Seventeen iceうんめーと到底、素人の自分なんかには思い浮かばないような歌詞、この歌詞を聴いて初めて見たときの、この人は天才かもしれないという気持ちは今、この人は本当に天才だ、という気持ちで圧巻され続けている。

オススメしたい曲は沢山ある、聴いてほしい曲も、こんなところがいいんだと、まだまだ伝えたいが最初に伝えた通り、聴いたことがない人はどうか一度聴いて、あなたの青春だったあの頃へ誘ってくれる最高の一曲を銀杏BOYZから見つけてほしいと思う。



上記で紹介した以外で私が特に何度も聴いた銀杏BOYZの曲を少しだけ紹介しておきます。本当は全部大好きです。

・ぽあだむ
・エンジェルベイビー
・SCHOOL KILL
・骨
・夜王子と月姫
・二十九、三十
・夢で逢えたら

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