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【作例写真40枚】XF56mmF1.2 R WR レビュー 最近のベストバイのレンズ

このレンズも気が付けば1年以上使い続けていた。
元々Xマウントの中で人気レンズであった「XF56mmF1.2 R」のリニューアル版である「XF56mmF1.2 R WR」

2022年の9月29日に発売、発売直後に購入し撮影のときは毎回持ち歩くくらい非常に気に入っているレンズ。

今回はそんな「XF56mmF1.2 R WR」を1年以上撮り溜めた40枚の作例と共にレビューしていきます。


FUJIFILM XF56mmF1.2 R WR

まずはXF56mmF1.2 R WRがどんなレンズか軽く説明。

非球面レンズ2枚とEDレンズ1枚を含む8群13枚という贅沢なレンズ構成となっており、色収差、球面収差、コマ収差を極限まで抑え高い解像性能を備えています。

また従来モデルの「XF56mmF1.2 R」では最短撮影距離70cmでしたが、それよりもさらに20cmも短縮して驚異の最短撮影距離50cmを可能となりました。
これにより更に被写体に近づくことができるため、ポートレート以外にもスナップやテーブルフォトなど幅広い場面で使用することができるようになりました。

同日に発売されたX-H2と組み合わせて使用することで高精細、高速AFでの撮影が可能です。
さらには最低常用ISOが125、電子シャッターの最速シャッタースピード1/180000秒での撮影が可能となったため日中でもNDフィルター不要で解放F1.2の撮影が可能となったため、レンズ相性は抜群と言えます。

X-H2について以下の記事でレビューを書いているので、気になった方はこちらもご覧ください。


XF56mmF1.2 R WRのスペック

基本的な特徴については説明しましたが、続いて詳細なスペックについて見ていきましょう。

価格:約132,000円
焦点距離:56mm(35mm換算 84mm)
F値:F1.2
最短撮影距離:0.5m
レンズ構成:8群13枚
絞り羽根:11枚
フィルター径:67mm
手振れ補正:なし
長さ:76mm
重さ:445g

大きな進化はなんといっても最短焦点距離50cmと8群13枚のレンズ構成、そしてXマウント史上初となる11枚絞りの採用。これだけレンズが入っていれば当然といえば当然ですが、サイズ感的には従来モデルは長さ69.7mm、重さ405gのため大きく重くなってしまっています。

鏡筒の9カ所にシーリングを施した、防塵・防滴・-10度の耐低温構造を採用しているため、いかなる環境下においても安心して撮影できるようになったのはスナップ撮影が多い私にとっては嬉しいポイントです。


XF56mmF1.2 R WRの外観

続いてレンズの外観を見ていきましょう。

レンズ自体は非常にシンプルで絞りリングとフォーカスリングがあるだけ。このシンプルなデザインがFUJIFILMらしくて非常に好みです。

右が56mmF1.2 R APD、左が今回のXF56mmF1.2 R WR

そこまで長さは変わりませんが、わずかに太くなっているのはお分かりかと思います。実際に手に持つとずっしりとします。

X-H2に装着するこんな感じです。ボディバランスも見た目も最高です。実際にこのセットで1日中スナップ撮影をしていましたが、非常に撮りやすく取り回しやすかった印象です。

X-E4に着けるとこんな感じ。すっごいフロントヘビーですが、デザイン的にはシンプルで嫌いじゃないです。Eシリーズにはコンパクトなレンズを着けろ勢には怒られそうな気がしますが、私はこのスタイルでよく撮影に繰り出しています。

X-E4もなんだかんだ長期間使っており、先日に再レビュー記事を書いたのでよければこちらもご覧ください。


XF56mmF1.2 R WRの作例と所感

こういったレンズはいくら外観やスペックを語っていてもそんなに意味がないのですよね。大事なのは何よりも写りです。

軽さが正義とは言われていますが、写りが全てを凌駕することもあるのです。


他を寄せ付けない圧倒的描写

スペックの説明でも触れましたが、非球面レンズ2枚とEDレンズ1枚を含む8群13枚のレンズ構成は伊達じゃありません。

シャッターを切らなくてもわかる高い解像性能。ファインダーを覗いてフォーカスを当てる、シャッターを切る、写真を見返す、現像する、どの工程においてもついヨダレが出てしまいそうな凄まじい描写力。

写真を見返していもはっきりと伝わってくる被写体の質感は同社の他のレンズでは見たことがありません。

特にこれまでズームレンズを使っていて単焦点レンズとの写りの差がわからないという方がいましたら、騙されたと思って一度このレンズを使ってみてください。

解放F1.2なので暗所でももなんら問題なし。特にX-H2との組み合わせにおいてはダイナミックレンジの広さによって高画質ながらも厭らしいノイズも乗らなく精細に被写体を捉えます。

FUJIFILMの色や質感については以下の書籍にて言語化されています。作例も多く掲載されていて、写真集としてでも楽しめる本となっています。おすすめです。


浮き出る被写体

解放F1.2から被写体のピント部の写りはキレッキレ

どこにフォーカスを当てるか、視点によるフォーカスのコントロール次第で主題をより強調することが可能です。

特にストリートでは顔を写したく場面やあえて顔を写さないことも多いですが、自由自在にフォーカスをコントロールし被写体の立体感をより表現しやすくなっています。


極上のボケ感

ボケ感のいやらしさはゼロ

綺麗にさらっとしたボケ感です。従来のXレンズではふわっとした柔らかいボケでしたが、全くことなるボケの質感。

前ボケでも玉ボケでも同じく、雑味やえぐみはなく素直にボケてくれます。


切り抜いて魅せる

中望遠域の単焦点レンズを使いこなすには思い切って切り抜く大胆さが必要です。自分が注目している一点を切り抜くのですが、それはこの中望遠という距離感だからこそなせることでもあります。

最短撮影距離50cmの実現により、さらに大胆に切り抜けるようになりました。被写体へより近づくことができるようになったため、従来よりもスナップにおいてはより一歩、生活や暮らしにお邪魔できるようになりました。


進化を遂げたAF

大型レンズの駆動に適したDCモーターを搭載をしたため従来モデルに比べAF性能が圧倒的に進化しました。特に中望遠の浅い被写界深度では高度なピント合わせが求められますが、瞬間を逃すことはほとんどありませんでした。

さらにDCモーターの摩擦が抑制されたことでモーターの駆動音も低減されました。


決して完璧ではない

写りに関してはXシリーズの中でもトップクラスの性能を誇りますが、レンズ自体のクオリティとしては何も完璧というわけではありません。

従来のレンズに比べてサイズアップしたことはかなり痛手でしょう。気軽に持ち歩けることがXのカメラとレンズの最大の特性でもあったのですが、リニューアル版がまさかのサイズアップしてしまうのは正統進化とは思えません。素直に買い換えるという方はそこまで多くないんじゃないかと思ってしまいます。

さきほどAFが進化を遂げたと言いました。
確かに速さに関しては申し分ないですが、精度という意味では少し物足りないのが正直な感想です。
動体撮影の場合、コンティニュアスAFであったとしても正確に被写体を捉えきれないことも少なくなく、ピンボケがそこそこ起きます。何でもかんでも正確に撮れるスーパーなレンズではないです。


他の作例

それではこのレンズでこれまで撮ってきた他の作例写真もご覧ください。


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