【作例写真30枚】X-E4を2年半以上使い続けた本音レビュー
X-E4が発売してから3年弱。発売日に購入してからこれまで外出するときは必ずと言っていいほど持ち歩いているカメラです。
それはX-T5を購入してもなお変わりません。今回はX-E4を使い続ける理由や良かったこと、悪かったことを徹底レビューしていきます。
FUJIFILM X-E4
2021年2月に発売されたFUJIFILM X-E4
レンジファインダースタイルを採用し、EVFを搭載しながらも非常にコンパクトな設計が特徴的なX-Eシリーズの4世代目となるモデルです。
従来モデルから外観デザインが大きく変更されました。フロント部分とリアグリップ部分がフラットな仕上げで直線基調のデザインとなりました。ボディが薄くなった分、気軽にカバンに入れて持ち歩きやすくなりました。これまでのXシリーズのカメラで最軽量ともなっており、まさに外に持ち出すためのカメラとなりました。
さらに動画や自撮りのトレンドを受けて背面モニターはチルト式液晶を採用しました。180度展開可能な可動域により、カメラの前面側にもモニターを向けられるようになりました。
他にはシャッタースピードダイヤルでP(プログラム)モードが選択可能になり、細かい設定をする前にとりあえず撮ることが可能に。シャッターチャンスを逃さないための工夫も施されています。
X-E4のスペック
スペックから見ていきましょう。
X-E4の販売当初は約10万円で店頭に並んでいましたが、今となっては後続機が登場していないにも関わらずディスコン扱いになってしまい、中古市場でも約20万円近くで取引されている人気のカメラとなりました。これには人気以外にも半導体不足による別機種の供給の兼ね合いもあるとは思いますが、非常に残念な状況。家電量販店やカメラ屋に行って新品を買えないなんて業界的な機会損失に繋がっていますしね。
そんな話は置いておいて、なんといってもX-E4の最大の魅力はサイズと重量。既にコンパクトカメラとして完成形かと思われたX-E3よりも高さと奥行きが短くなり、さらにコンパクトになりました。ここまで小さいカメラだと1cmの差でも大きな違いに感じます。
センサーには有効約2,610万画素のX-Trans CMOS 4、画像処理エンジンX-Processor 4をそれぞれ採用しました。Pro、Tシリーズに続き最後の第4世代への刷新となりました。
手ブレ補正が搭載されていませんが、個人的には英断だと思っています。おそらく手ブレ補正を積んだらバッテリー持ちも悪く、サイズ感もこれには収まらなかったことでしょう。
X-E4の外観
それでは外観を細かく見ていきましょう。
フロントにはグリップもAFモードセレクトバーも無くなりフルフラットになりました。発売当初はLeicaみたい!と世間では騒がれていましたね。
持ってみたときのサイズ感はこんな感じです。奥行きは流石に無理ですが、幅と高さだけなら最近の大型スマホよりも全然小さいです。
バックのポケットやアウターのポケットに忍ばせることができるため、いつでもどこにでもカメラを持って行くということが出来ます。カメラを持つということが日常になり、ふとした光景をカメラで撮る。趣味が写真であるということを再認識させてくれます。
天面の操作部。電源スイッチ及びシャッターボタン、シャッタースピードダイヤル、露出補正ダイヤル、ファンクションボタン、Qボタンで構成されています。
X-E3ではシャッタースピードダイヤルとAUTO(全自動)モード切り替えレバーが同軸にありましたが、それが無くなりシャッタースピードダイヤルにでP(プログラム)モードが追加になりました。
X-E4のシャッターボタンは浅く押しにくく、手ブレも発生しやすいことからVKOのソフトシャッターレリーズを付けています。
これがあるとないとではシャッターボタンの押しやすさと手ブレの有無が劇的に変わります。
X-Eシリーズでは初となるチルト式モニター
ローアングルやハイアングルはもちろん、Vlogや自分撮りにも対応しています。
X-E4のレビューと作例
それでは2年以上X-E4を使ってきて感じたことや特徴を挙げていきます。書き出すとキリがなくなるので要点を絞って綴っていきます。
圧倒的スピード
このカメラの最大の特徴はスピードに尽きると考えています。
軽量コンパクトかつフルフラットなこのカメラは外に持ち出すのは当たり前で、魅力はそこではなくむしろその先の瞬間を収める能力にあります。
同じ場所に待機しながらシャッターチャンスを待つのではなく、自分からシャッターチャンスを探しに攻めながら、その瞬間を確実にモノにする。そのハードルが他の一眼カメラに比べて非常に低くなったカメラと言えます。
持ち運びやすさ、持ちやすさ、他者への圧力の少なさはスナップには非常に有効的です。このカメラだから撮れた写真は数知れず。
このカメラの導入に迷っているとしたら、同じ場所に30分待機して100点の写真を1枚撮るのか、常に動きながら30分の間に60~80点の写真を10枚撮るのかスタイルの違いから選ぶのがいいかもしれません。もちろんX-E4は後者のスタイルと圧倒的に相性が良いと言えます。
撮ってなんぼのカメラ
使ってなんぼ、撮ってなんぼ。
ちょっとした旅行の時だけ使う、物撮りのために使う、部屋に飾る。それでもいいですが、それだけでは勿体ありません。このカメラの真価は撮ることで発揮されます。
いついかなる時も持ち歩き、どんどん汚して思い出を切り取っていく、それが可能なカメラです。
小さい体に隠された馬力
X-T4やX-Pro3、X-S10と同じくセンサーには有効約2,610万画素のX-Trans CMOS 4、画像処理エンジンX-Processor 4が搭載されているため写りは全く同じです。
1枚目は秋の京都の空撮、2枚目は長時間露光の花火。
こんなに小さな体でもその体からはこんな画が生み出されます。
画作り以外にもAF性能もX-T4等と同じです。
もちろんX-T4と比べ手ブレ補正がなかったり、SDカードが1枚しか入らなかったり、UHS-Ⅱに非対応であったり、バッテリーの容量が小さいため敵わない点は多々ありますが、このサイズにして撮影の快適さや撮れる画は同等ですから恐ささえ感じます。
FUJIFILMは色がいいというのは定説ですが、それについて的確に言語化できている文献はあまりないのですが、以下の書籍ではそのへんについてたっぷりと言及されています。
作例も多く掲載されていて、写真集としても楽しめる書籍となっています。
XF27mmF2.8 R WRとの相性
X-E4を語る上ではXF27mmF2.8 R WRというレンズは欠かせません。
同年3月11日に発売されたXF27mmF2.8 R WRというレンズ。このレンズの奥行きはたったの2.3cm、重量もわずか84gと非常にコンパクトになっています。
一眼カメラはどうしてもレンズが奥行きでてしまい、かさばる難点がありますが、そんな奥行きを最小限に抑えた構成にできるため、コンパクトに撮りまわりたい人には非常に向いているセットとなっています。
X-E4と一緒に使ってくださいと言わんばかりの高相性のレンズです。
XF18mmF2 Rとの相性
さきほどのレンズともう一本抑えておきたいのがXF18mmF2 Rというレンズ。
2012年に発売したXマウントの初期レンズのうちの一本で焦点距離が35mm換算で約27mmとそこそこ広角に切り取れます。XF27mmF2.8 R WRでは若干狭いという方はこちらのレンズも選択肢に入ります。
長さ33.7mm、重さ116gというサイズ感で35mm換算 27mmをF2の明るさで撮れるだけでなく、最短撮影距離が18cmと結構寄ることもできます。
スナップはもちろん、カフェや物撮りにも使える万能レンズと言えます。初期レンズのためAFがあまり早くないことが傷ですが。
弱点を補える理想的なアクセサリー
個人的にX-E4をここまで使い続けられた理由はこのサムレストにもあります。
いくらコンパクトだからと言っても撮影しにくくては本末転倒。そこでオプションとして「TR-XE4」というサムレストが富士フイルム公式から用意されています。
見た目にもサイズ的にも邪魔をしないコンパクトなサムレストですが、ホールド力は抜群です。サムレストはホットシューに装着して使用しますが、全くグラつきや外れやすさはありません。
こんな雨のスナップにおいても片手で安定して使えることからこのサムレストは重宝しています。あくまでオプションではありますが、今ではカメラの一部というくらいに無くてはならない存在となっています。
クラシックネガとETERNAブリーチバイパスが搭載
フィルムシミュレーションにはクラシックネガとETERNAブリーチバイパスを含む全18種類が搭載されています。
特にクラシックネガにおいては、クラシックネガを使いたいがために富士フイルムのカメラを買うという人もいるくらい人気のフィルムシミュレーションとなっています。
個人的にはフィルムシミュレーションはそこまで多く使わないですが、カメラの大きな特徴の一つでもあるので挙げておきます。
クラシックネガの特徴については以下の記事で詳しく書いているので読んでみてください。
全フィルムシミュレーションの特徴については以下の記事にまとめているので興味のある方はこちらもどうぞ。
他の作例
それではX-E4でこれまでに撮影してきたお気に入りの作例を挙げていきます。参考までにご覧ください。
X-E4におすすめの設定
X-E4はX-TやX-Hシリーズのようにダイヤルやカスタムボタンが多くありません。撮影の効率を上げていくうえではマイメニューの運用が不可欠です。
そこで僕が普段どんな設定で撮影しているか以下の記事で載せておきますので、気になる方はご覧ください。
購入前に使ってみたいという方にはレンタルがおすすめ
気になるカメラやレンズはあるけどいきなり大金を払って購入するのは気が引けるという方にはカメラレンタルサービスがおすすめです。
その中で特におすすめなのが「GooPass」というサービスです。「GooPass」は一生分の機材を”今”手に入れるをコンセプトに自分の好みに入れ替えて組み合わせられる月額制カメラ機材の入れ替え放題サービスです。
購入のハードルが高いという方は「GooPass」を使って気になるカメラやレンズをたくさん使いましょう。
実際にGooPassを利用してみた感想や具体的な使い方については以下の記事に書いているので、参考にしてみてください。
写真が上達するヒント
以下の記事では実際に読んでタメになった写真・カメラに関する本を紹介しています。
以下の記事では私が実際に使っているカメラのアクセサリー/アイテムを紹介しています。
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