改めて検査結果の日について思い返してみた
2022年2月9日(水)
朝の目覚めがやたらと早かった。
学生の頃の試験合格発表当日の朝の
緊張感に近い感じがしたのをよく覚えている。
この日、大学病院へがんの治療の結果を
聞きに行く日だ。
朝9時から9時半の間に診察の予約を取っていたので8時半頃に病院へ到着するように車で向かった。
病院到着後、多くの患者さんが受付に並んでいた。
「え、朝からこんなに並ぶのか…」
私は驚きながらも並んでいる列の後ろへと向かった。コロナ対策もあり、全員マスクをして静かに並んでいた。
15分ほど並んで予約票を発行して、指定された診察室がある階へ移動した。
診察の予約をしていても、診察カードで予約票を発行しないと予約が無効となってしまう。そして発行された順に診察室に呼ばれるため、朝から多くの患者さんが並ぶようだ。
私が診察室に呼ばれたのは
9時40分だった。
私は去年の春頃に、がんを患った。
精巣がんという男性のいわゆる金玉が悪性腫瘍となるものだった。
「10万に1人がなるがんなのか…、なぜ自分がそうなってしまったんだろう。この先どうなる…」
がんと分かった時の不安だった気持ちは今でも鮮明に覚えている。
精巣がんの治療法は、手術治療、化学治療、放射線治療がある。私の場合は、手術治療で金玉を取り出し半年後に化学治療を受けた。
約1年におよぶ治療だった。
入院したのは全部で約3ヶ月で
家で療養したのは全部で約3ヶ月。
半年以上も仕事をしていないことになる。
がんになったことで、家族や仕事の仲間にも多くの迷惑をかけてきた。
だから迷惑をかけたとネガティブになることが多かった。しかし、そのネガティブがだんだんとポジティブに変わっていた。
それは“人の温かさ”を感じるようになったからだ。
家族や仕事仲間、知人らに支えられた。
noteでも多くの方々に
励ましや応援の声をいただいた。
人の温かさを感じたからこそ
申し訳ない気持ちよりも
素直に感謝することを大事にした。
自分が健康になって、
この恩恵は返していこう。
先ずは自分が健康になることだ。
ネガティブになると、
なぜ自分や他人を責めがちになる。
そんな時は思い出してほしい
あなたの周りに誰がいるのかを。
私と両親は診察室11番に入っていた。
担当医の先生と2週間ぶりに顔を合わせた。
いつも親身になってくれた良い先生だ。
先生によるCT検査の結果説明が始まった。
「ボブさん、がんばりましたね。
がん細胞が消えています。」
私と両親は先生の言葉を聞いてホッとした。
治療で1番不安になってしまうのは、
検査をしてその結果を聞くまでの間の時間だ。
自分の中ではきっと大丈夫だと
思っていても内心は不安が多少は残っている。
だからこそ、がん細胞が消えたことが
分かった時は安心した。
これで抗がん剤治療も終わりだ。
嬉しさが溢れ出てきたことは言うまでもない。
先生に感謝の気持ちを伝えて、
診察室を後にした。
私のがんとの闘いは一旦終わりました。
これから定期的にCT検査をしていき、
再発していないかを確かめる必要があります。
仕事場が関東であるため、
また関東にいた時に行っていた病院に
通院することになります。
これからも私はがんと向き合っていきます。
最後までご覧いただき
ありがとうございました。
風の吹くまま、気の向くまま
投稿者:ボブ