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【勝手に人生相談 No.274】問題解けないと泣く息子 (東京都・50代女性)

▼ご相談内容▼

50代の主婦です。

小学5年の息子のことで相談します。

息子は自宅で学校や塾の宿題が分からない時、「教えてほしい」と言ってきます。

そこで私や夫と一緒に勉強するのですが、問題が難しかったり、理解できなくなったりすると涙ぐんで泣き始めてしまいます。

こうなると思考のスイッチが切れて何を言ってもダメになります。それまで理解できていた問題でさえも解けなくなり、ほぼ毎回のように泣きます。

息子が泣かないよう、なるべく怒らないようにしても泣きやまないので、私や夫はつい叱ってしまいます。

少学2年の頃からずっとなので、精神疾患を疑っています。

親としてどう対処すればいいかずっと悩んでいます。

夫は、「性格の問題だろう」と言ってカウセンセラーなどに相談したくないようです。

東京都・50代女性

▼やまのぼ回答▼

 ご子息にお悩みのようですが、実は、むしろ逆に、ご両親の方に問題があるのだろうと思います。

 もっと、正確に申し上げれば、ご両親とご子息の関係に問題があるのです。

 可愛さのあまり、ご子息のご機嫌取りばかりで、ご子息をスポイルしてしまっているのです。要するに、甘やかしすぎたのでしょう。

 ご子息こそ、悲しき被害者なのです。

  幼い小学2年の頃から、身体に染み付いた、ご両親との愛情過多な人間関係から抜け出せていません。

  泣いて見せることでしか、親子関係が構築できず、ご両親の愛情を確認できないのです。

 あたふたとする、ご両親の横顔を覗き見て、愛されていることを確認しているのです。

 この対策はひとつしかありません。

 ご両親が、ご子息と距離を持ち、ご子息を一人の人間として、接してあげることです。かといって、急にはできない相談だと思います。

 お互いに、時間をかけて努力する必要があります。 

 手始めは、ご子息に、なぜ泣くのか、お聞きになることです。大事なのはその正解を引き出すことより、本人が自己を客観視する機会を与えることなのです。

 悲しくて泣くのではなく、泣くから悲しくなる。

ジェームズ=ランゲ説

 つまり、泣く具体的な理由がないのに、泣いている自分を見い出させることです。やがては、それが、形を変えた承認欲求であることを、学習することでしょう。

 ご両親は、ご子息への愛情表現を、今一度、見直してみましょう。ただ、ご機嫌取りの甘やかしだけが、愛情ではありません。

 ご子息を一人の人間として接することです。

 

  

▼次回のご相談予告▼

次回の【勝手に人生相談 No.275】埼玉県・50代女性のご相談です。「虐待忘れ会う元夫 苦しむ娘」を、予定しております。


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