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津波と予知夢
その日は早く店を閉め、全員帰宅を促されました。
当時、前代未聞のことでしたので
電車をはじめとする交通機関は完全にストップしていました。
帰宅しろと言われたら、歩くしかありません。
わたしは新宿から自宅が40キロほどあったので、
新宿から25キロほどのところにある友人宅に泊めてもらうことになりました。
私が向かう先と同じ駅近くに家がある、同僚のYさんと一緒に帰宅することになりました。
同じように帰宅難民になったたくさんの人たちと列を連ね、甲州街道をひたすら下りました。
同僚や、近くを歩く見知らぬ人と励まし合ったことを覚えています。
4時間ほど歩いたでしょうか。
電車が開通したという報せが届き、途中で電車に乗ることができ、わたしたちは無事に帰宅しました。
友人の家にたどり着き、テレビで岩手の津波を見て、「え?これは現実…?」と、大変な衝撃を受けたことをよく覚えています。
この同僚とは、この時をきっかけに仲良くなり、
今でも3月11日になると連絡を取り合う仲となりました。
縁とは不思議です。
後々思い出したのですが、実はこの3ヶ月ほど前に、職場で「地震が起きたらどうしよう」と同僚達と話している夢を見ていました。
その時夢に出てきたメンバーと、地震の日に居たメンバーが全く一緒だったことに気づき
「これがまおさんが言っていた予知夢か!」
と、とても驚きました。
今はもう、夢が正夢になることはあまりなくなりましたが、
まおさんと知り合って、小さな才能が開花したのだと思います。
画像提供元:https://pixabay.com/ja/
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